文部科学省では、意欲と能力ある全ての日本の若者が、海外留学に自ら一歩を踏み出す機運を醸成することを目的として、2013年度から社会総がかりで日本の若者の海外留学を後押しする「トビタテ!留学JAPAN」を推進し、多くの企業・団体等からのご支援・ご協力により、幅広い国・地域への留学を実現してきました。
上昇基調にあった日本人大学生の留学数は2020年度に前年度比98%減となるなど、新型コロナウイルスにより大きな影響を受けました。そのような中、本年5月に取りまとめられた「教育未来創造会議 第一次提言」、6月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2022」において、若者の海外留学促進の観点からトビタテの発展的推進が明記されました。さらに、文部科学省は7月26日「高等教育を軸としたグローバル政策の方向性~コロナ禍で激減した学生交流の回復に向けて~」において、コロナ禍で落ち込んだ留学数を2027年度までに少なくともコロナ前の水準に回復することを目指し、産学官あげてのグローバル人材育成の取り組みを強化する方針を発表しました。
この度、この方針の実現に向けて、新たなビジョンを掲げ、2023年度から2027年度までの5年間、官民協働オールジャパンで、第2ステージトビタテを実施することとしました。
第2ステージトビタテにおいては、新たなビジョン「日本の若者が世界に挑み、“本音と本気”で国内外の人々と協働し、創造と変革を起こす社会」及び、コンセプト「Challenge, Connect, Co-create」を掲げました。
主に下記の3事業に取り組むことで、コロナ禍で激減した日本人留学生数をコロナ前の水準にいち早く回復することを目指し留学機運の再醸成に努め、新たな“グローバルリーダー”、社会に対してインパクトを生む人材を輩出してまいります。
日本の若者が世界に挑み、
“本音と本気”で
国内外の人々と協働し、
創造と変革を起こす社会
Challenge, Connect,
Co-create
民間寄附による留学支援制度「日本代表プログラム」後継事業として、「自ら社会に変革を起こしていくグローバルリーダー」(大学)や「社会(地域)にイノベーションを起こすグローバル探究リーダー」(高校)を育成する新たなプログラムをスタート。より若い時期からの海外経験を将来の留学につなげるため、高校段階からの留学の機運醸成・支援を強化する。
留学支援の取組を可視化することでより多くの主体が支援に取り組む状況を目指し、留学支援者相互及び留学希望者との架け橋を築き、トビタテが持っているノウハウを提供することにより、関係者のネットワークを活用した留学機運醸成を図る。
多様な海外体験をした人材の成長を加速する組織やセクターを越えたネットワークを築き、トビタテコミュニティの更なる活性化を図り、国内外の多様なステークホルダーとの協働を促進。
2022年4月末現在、トビタテに対し、260社・団体、個人の皆様より約123億円の御寄附をいただいております。2022年度は、次期への準備と並行し、現在留学中、準備中の派遣留学生等の支援を継続します。
そして、2023年度から2027年度までの第2ステージトビタテにおいて高校生、大学生5,000名以上の留学支援の原資として寄附の募集を強化するため、官と民がこれまで以上に連携・協力し、より多くの企業・地方自治体の参画を促進いたします。第2ステージトビタテにおいても、引き続きオールジャパンで若者の留学を応援し、日本のグローバル人材育成を更に力強く推進してまいります。