留学大図鑑 留学大図鑑

小田愛美

出身・在学高校:
愛媛県立松山東高等学校
出身・在学校:
大阪大学
出身・在学学部学科:
外国語学部外国語学科
在籍企業・組織:

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最終更新日:2017年10月23日 初回執筆日:2017年10月23日

モンゴルを学び、日本を伝えた1年間!

留学テーマ・分野:
大学生:交換・認定留学(日本の大学に在籍しながら現地単位取得を伴う留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • モンゴル国立大学芸術科学部人文学科 モンゴル語言語コース
  • モンゴル
  • ウランバートル市
留学期間:
11ヶ月
総費用:
1,960,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 1,330,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
モンゴル語 挨拶など基本的な会話ができるレベル 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

【留学の目的】
①モンゴル語力を向上させること
②モンゴル人に日本語や日本文化を伝えること
【考え】
① 専門であるモンゴル語を、モンゴル人との交流やモンゴルの多様な文化に触れることによって向上させたい
②自分がモンゴルを知るだけでなく、モンゴル人にも日本を知ってほしい
【計画】
①モンゴル国立大学でモンゴル語を学ぶ
②モンゴルの日本語学校で日本語教師として活動する
【結果】
①・日々の授業や寮生活によってモンゴル語力が向上した
 ・一年を通して行事や文化を体験することでモンゴルの理解が深まった
②・平仮名から教えた生徒たちと日本語で会話ができるようになった
 ・多くのモンゴル人に茶道や浴衣の着付けなど様々な日本文化を伝えられた

留学の動機

専門であるモンゴル語の力を向上させようと思ったことです。大学二年生の夏に初めてモンゴルを訪れ、モンゴル人の話が殆ど聞き取れない、自分の言いたいことが伝わらないということに悔しさを覚えました。読み書きの力とは違い、聞いたり話したりする力は現地に飛び込んでモンゴル語を話す必要に駆られないと身に付かないと考え、留学を決意しました。

成果

行きたいところへはすべて行き、やりたいことはすべてやり尽くしました。モンゴルでは他人との繋がりがとても大切です。知り合いや友達が多くなるほど、先生や友達との仲が深まるほど、新たな経験への扉がどんどん開いていきました。暇なんてありません!モンゴル人は親切で、気軽に家に招き、もてなしてくれます。また、モンゴル人は歌が大好きです。家にお邪魔した時は、ぜひ一曲歌いましょう♪とても喜んでくれると思います。

ついた力

困難を乗り越える力

聞き取れなかった、伝わらなかった、タクシーでぼったくられた、襲われそうになった、騙された、寒すぎた、病気になった、怪我をした…日々の生活に危険や困難はつきものでした。それでもその度に考え、人の助けを借りて、乗り越えることができました。また、田舎の広大な草原、どこまでも続く地平線、果てしない砂漠、海のような湖を眺めていると、本当に自分の抱えている問題や悩みなんてちっぽけなものだと思えてくるのでした。

今後の展望

モンゴルは首都ウランバートルを含めまだまだ発展途上です。今モンゴルではトップの大学を出ても、就職できない若者がたくさんいます。仕事がないのです。大学を卒業後海外で働き、帰って来ない優秀なモンゴル人も多いと聞きます。国の発展のためには事業と雇用が不可欠です。将来は新興国で事業をして雇用を生み出し、かつ日本に利益をもたらすことのできる会社に就職したいと考えています。

留学スケジュール

2016年
10月~
2017年
7月

モンゴル(ウランバートル市)

【モンゴル人に日本語、日本文化を伝える活動】
・日本語学校(モンゴル日本青年交流センター)で、週2回日本語教師として活動
・日本語スピーチコンテスト出場者の指導
・日本モンゴル文化交流イベントで浴衣の着付け体験を行う
・在モンゴル日本大使館主催の着物ファッションショーに参加
・大学の国際交流イベントで茶道をし、抹茶を振る舞う

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

日本語学校の生徒たちと
着物ファッションショー
日本文化体験
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

感謝してもしきれない、お世話になった・大好きな人

ルームメイトのモンゴル人です。内モンゴル自治区で生まれ育ちましたが、「私はモンゴル人だから」という理由でモンゴルへ留学に来ていました。何も予定がない場合は一日中部屋で互いの好きなモンゴル音楽を聴きながら過ごし、お腹が空いたら一緒に外へご飯を食べに行き、ビールを一杯飲んで語り合って帰って寝るなんて日もしばしば。彼女はとても楽観的で、私が失敗して落ち込んでいる時はいつも「ダイジョウブ」と言って励ましてくれました。また彼女はとても愛嬌があり、たまに手料理を振る舞うと、飛び上がって喜んでくれました。寮の相部屋という狭い空間でも毎日平穏に過ごせたのは、彼女の人柄の良さのおかげだと思っています。

可愛いルームメイト

留学中にやってしまった、私の失敗談

留学開始から半年ほど経った頃、クラスメイトの韓国人と仲良くなり、一緒に昼食を作って食べたり、カフェで何時間も語り合ったりするなど楽しい日々を過ごしていた時期がありました。一緒に過ごしたある日の別れ際に、彼女が「あなたと一緒にいる時が留学生活でいちばん楽しい!」と言ってくれた時の喜びは今でも強く心に残っています。そんな私たちは大学の行事である歌唱大会でデュエットすることになりました。準備期間が一週間と短く、前日になっても彼女はなかなか歌詞を覚えられません。私は発破をかけるつもりで彼女に「当日の朝完璧に覚えてなかったら、あなたのパートを減らさなきゃ」と、言いました。本番は無事成功に終わりましたが、それからだんだんと避けられるようになり、疎遠になってしまいました。それからしばらく経って彼女が韓国に帰る日、私はあの日のことを謝りました。彼女は、「あなたは悪くないよ。私が悪かったの」と言いましたが、「私たちは母語が違うからわかりあえないのよ」とも言い、私を避けた理由を話してはくれませんでした。結局彼女の本心はわからないまま、疎遠のまま、現在に至ります。

お揃いの民族衣装を着て歌う
一緒に朝鮮料理も食べに行ったね

留学中にやってしまった、私の失敗談

三月上旬、モンゴル人と日本人数名でスキー場へ遊びに行きました。モンゴルは降雪量が少ないため、人工雪のスキー場です。私はリフトから降りるのが苦手で、その日もリフトから降りる瞬間につまずいて転び、手をつく間もなく前歯が地面にヒットしました。雪の量が少なくほぼ硬い地面だったことが災いし、衝撃を受けた前歯は根元から動き、口を閉じることができず血も止まりません。驚いて心配している友人たちを残して、スノーボードで滑るはずだった雪面をスノーモービルの後ろに乗せられ爆走し、病院に運ばれました。モンゴルで歯医者にだけは絶対に行くな(水準が低いため)と言われてきたのに、その歯医者に救急搬送です。病院で処置をしてもらい、鏡を見ると前歯4本の表面に、白くて細いうどんのようなものがくっついていました。その白くて細いうどんが、脱臼した前歯を固定する為のワイヤーだと言うのです。笑うと前歯にうどんです。そのうどんを丸々3ヶ月間前歯に付けておかなければならず、とても恥ずかしい思いをしました。

前歯が………

モンゴル(ウランバートル)で気を付けるべきこと

  • 生活 : 治安・安全

【スリ】
・大勢の人でごった返しているザㇵ(市場)や、バス内でのスリの多さが印象的です。モンゴル人でも被害に遭います。また、大学の入口やデパート前の大通りも危険です。リュックは背負わず、鞄は手で押さえましょう。
【タクシー】
・鉄道駅や、バスターミナル、空港には多くの白タクが待機し、かつ執拗に乗車を勧めてきますが、できるだけ乗らないでください。乗客が複数集まるまで発車しなかったり、不適切な額を要求してきたりする確率が非常に高いです。信頼できるタクシーを呼ぶか、駅などから離れた場所で流しのタクシーを捕まえるのが良いと思います。
・タクシー降車の際、外国人女性はかなりの確率で電話番号などの連絡先を聞かれます。教えるのは構いませんが、後日会うなどの行為は危険ですのでやめましょう。
【厳しい冬】
・冬は路面が凍結します。滑り転ぶ危険性が非常に高いです。滑り止めのあるブーツを履きましょう。
・特に夜間、早朝は石炭を燃やして暖をとるゲル集落が多く、首都の大気汚染は著しく悪化しています。外出はできる限り控えましょう。マスクの着用を強くお勧めします。
【対人関係】
・物や金銭を乞う大人や子供がいます。レストランの中なら店員が追い払ってくれます。
要求されるものは小銭や食料などちょっとしたものですが、あげるか、もしくはなるべく相手の言っていることが分からないふりをしてその場を去りましょう。思い通りにならないと攻撃してくる者もいるので危険です。
・物や金銭の貸し借りをするのは構いませんが、基本的にモンゴル人には「人の物は自分の物、自分の物は人の物」といった意識がみられます。よって、貸したものが必ず返ってくるとは限りません。気をつけましょう。

ウランバートルの中心地、国会議事堂
ウランバートル最大の市場、ナラントールザハ
ウランバートルの夜景(ザイサントルゴイより)

どうなっている?モンゴルの携帯電話事情

  • 生活 : 携帯

スマートフォンはかなり普及しています。通話とSMSだけの小さな携帯電話を持っている人も見られます。実はカフェやレストランではかなりの確率でWi-Fiが通っているので、短期間の旅行の際は普段日本で使っているスマホを持参すれば事足りるとは思います。しかし留学など長期滞在の場合は、現地の人と同じようにするのが良いと思います。以下はその方法です。まず、日本からSIMフリーのスマホを持っていくか、モンゴルでスマホ本体を購入します。次に、携帯会社(MobiCom、Unitelなどが主流です)へ行き、SIMカードを購入します。その時電話番号を貰えます。店員さんに、スマホにSIMカードを入れてもらい、初期設定をしてもらいます。インターネットを利用する際のデータも、通話の為の料金も、プリペイド式で購入できます。なお、これはウランバートル等の都市における話であって、田舎へ行くとデータ通信はほぼ不可能です。

こんな砂漠の中では通じません
田舎でも、ゲストハウス内なら通じる場合もあります
デジタルデトックスに最適です。

厳しい気候、肉が主食の食生活!体調不良に要注意。

  • 生活 : 病院

1月の平均気温はなんとマイナス26度!!冬の寒さがとにかく厳しいです。凍えからくる喉の痛み、風邪、肺炎には気を付けましょう。また、モンゴルは脂身の多い肉と小麦中心の食生活で、お腹を壊しやすくなります。生水はもちろん飲んではいけません。体調を崩した際はなるべく早めに病院へ行きましょう。大きく清潔で信頼でき、英語も通じる病院を紹介します。海外旅行保険は加入必須です。

・SOS Medica Mongolia(4a Building, Ikh Toiruu, Ulaanbaatar, Mongolia)
・Intermed Hospital(Chinggis Avenue, Khan-Uul District 15, Uildver, Ulan Bator)

留学前にやっておけばよかったこと

日本のアニメを観ることです。モンゴルではONE PIECE、NARUTO、BLEACH、銀魂が特に流行っていて、日本語学習者は必ずと言って良いほど観ており、話題にしてきます。私は一切観たことが無かったので、ここで私が知っていれば話が盛り上がったのになぁ…と残念に思うことが何度もありました。

留学を勧める・勧めない理由

迷っているならした方が良いです。できれば丸々一年間。その国で季節の変化を感じ、人々の生活に紛れ込むのです。私は留学で、人生初の心躍る経験をたくさんしました。もちろん苦い経験も数多くあり何度も心が折れそうになりましたが、その度に様々な人に支えられ乗り越えてきました。行ってしまえばなんとかなります!留学で得るすべての経験は、自分が将来力強く生きるための糧になると私は信じています。

これから留学へ行く人へのメッセージ

慣れない土地、生活するだけで大変です!これから楽しいこと辛いこと、たくさん待ち構えていますが希望を持ちすぎず、絶望しすぎず、楽に構えていきましょう♪