留学大図鑑 留学大図鑑

早崎成都

出身・在学高校:
早稲田高校
出身・在学校:
慶應義塾大学院経済学研究科
出身・在学学部学科:
慶應義塾大学経済学部
在籍企業・組織:


最終更新日:2018年02月13日 初回執筆日:2018年02月13日

アメリカの本当の魅力―リベラルアーツ大学

留学テーマ・分野:
大学生:交換・認定留学(日本の大学に在籍しながら現地単位取得を伴う留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • イリノイ・ウェズリアン大学
  • アメリカ合衆国
  • ブルーミントン
留学期間:
9か月
総費用:
3,000,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 1,320,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル<TOEFL80点> ネイティブレベル

留学内容

 留学したのは、アメリカの俗に言うリベラルアーツカレッジというアメリカの田舎にある小さな大学でした。学生数は全校でも2000人以下。対する自分の母校の慶應大学は全校生徒は2万人以上。本当にちっぽけな大学です。本音を言えば、世界大学ランキングにも出てこないし、有名校に留学に行く友人たちに対し、引け目を感じていました。
 けれども、蓋を開けてみれば、有名校に行った友人たちよりも、素晴らしい経験が出来たのではないか、と自負しています。理由は二つ。
 まず、少人数なので授業・サービスのクオリティが高いからです。クラスは専攻によって多少違いはありますが、基本的に15人ぐらいで先生もすぐ学生の名前を覚えてくれます。しかも、留学生にもわかりやすく本質を突いた授業を展開してくれます。
 また、とにかく大学と学生の間の距離が近い!学部長や学長の先生やスタッフの方々とご飯を食べに行ったり、お祭りのイベントもなんかも頻繁にあったりします。
 大勢の学生がいる大学と違って、学生一人一人を気遣ってくれる、アメリカのリベラルアーツカレッジはそんな場所なんです。
 そして、こういうリベラルアーツカレッジが色んな所にある。アメリカの本当の魅力はニューヨークやカリフォルニアだけでなく、地方の強さにあるのだと感じました。このことは今後、日本の地方を考える上で役立つのだと思います。
 

留学の動機

 2014年のとあるシンポジウムで「日本人は英語でうまく成果を発表出来ないからいつまで経ってもダメなんだ」とアメリカ人に嘲笑され、そこで自分が英語を習得して、海外にはない日本の研究の成果を海外に強く発信したいと思ったからです。とりわけ専門の政治経済学について英語でネイティブたちと対等に議論が出来るようになりたいと思うようになりました。

成果

 約30頁の英語論文を書き上げました。図書館で毎日大量の論文を読み漁り、政府の税収調達能力についてスウェーデン、デンマーク、ハンガリー、ポーランド、アメリカ、日本を比較しながら考察しました。
 また、地方議会でインターンシップをし、アメリカの地方政治を実際に実感することが出来ました。市民の方に自分の自治体の財政についてどう思うか、インタビュー出来たこともかなりエキサイティングな体験でした。

ついた力

異質な他者と分かり合う力

 最も印象的な体験は、現地で出来た中国人の親友と、毎日のように政治や経済について語り合うことが出来たということです。歴史認識や安全保障など、日本や中国の国家関係には大きな溝があることは否定出来ません。時に議論が熱くなりすぎて、お互い喧嘩になるようなこともありましたが、そこで異質な他者と分かり合うために、相手の立場に立って考えるということを学びました。

今後の展望

 将来は世界に名を轟かせる政治学・経済学の研究者になりたいと考えています。そのために、現在は日本の大学院で、日々論文を読み、社会の現象をどう説明出来るか、社会問題をどうすれば解決できるかということを考えています。将来的には、海外の大学院に留学し、そこで博士号を獲得したいと思っています。
 よく知人には「ケインズは超えるで」と言い散らかしてます。冗談ではなく、本気です。

留学スケジュール

2015年
8月~
2016年
5月

アメリカ合衆国(ブルーミントン)

 ほとんど既に書いてしまったので、授業と大学開催のイベントについて詳しく書こうと思います。
授業では、毎回論文が宿題として課され、ディスカッションの準備をしてくることが求められました。英語が本当に出来なかったので、最初はディスカッションで上手く話せず、いつも手から大量の汗が出ていました(笑) 毎回何を発言すればいいか、どういう単語を使えばインパクトがあるか、入念に準備をしてから授業に取り組んでいました。
 先ほど、大学と学生の距離が近いということを申し上げましたが、国際センターの方は前職がセラピストで、いつも悩み相談に乗ってくれました。また、大学の先生たちは、学生たちが何か面白いイベントを思いつくと、それに協力してくれました。アフリカフェスティバル、メキシカンフェスティバル、旧正月のお祭り、数えきれないくらい色々ありました。

費用詳細

学費:納入総額

1,080,000 円

住居費:月額

600,000 円

生活費:月額

1,060,000 円

項目:航空券

260,000 円

夜中3時に寮の火災報知器.... みんなで避難。
友人たちの前で国際政治のレクチャーをしました
寒かったですね(笑)
費用詳細

学費:納入総額

1,080,000 円

住居費:月額

600,000 円

生活費:月額

1,060,000 円

項目:航空券

260,000 円

スペシャルエピソード

留学中に手に入れた、今でも大事にしているもの

留学に行くまで、私は人とお付き合いした経験がなかったのですが、留学して半年してから、彼女が出来ました。出会ってから3週間くらいで交際がスタート。僕が帰国してから遠距離になったり、色々大変なことがたくさんあったのですが、未だに仲良くしています。

初めて会った時の写真

体験談を調べまくる!

  • 留学先探し : 大学

大学ランキングだけで選ぶのはナンセンスです。この留学大図鑑であったり、留学経験者にとにかく聞いて、どんな雰囲気だったのかを聞くことが大事です。その上でランキングやウェブでの情報と組み合わせて、自分にあった留学先を見つけるとよいでしょう!

話して話して話しまくれ

  • 語学力 : 英語

アカデミックな英語は授業や勉強で身に付くかもしれませんが、流暢に英語を話したいならとにかく会話に参加することが一番です。

留学前にやっておけばよかったこと

もう少し、英語の勉強をしたり、現地の大学について調べた方がよかったのかなと思っています。
留学してからで何とかなるというスタンスが多少あったので(笑)
特に、英語は一応、日本でも英語の授業を取るなり準備をしておくのがよいと思います。

留学を勧める・勧めない理由

お勧めします。旅行で海外に行くことは簡単ですが、実際に暮らしてみて気づくことはたくさんあります。
そして、それは日本で暮らしている限りはわからないことです。また、現地の文化や雰囲気を知ることで日本のことをもっと理解できるようになります。
語学力は、先に言ったことと矛盾するかもしれませんが、正直現地に言ってからでなんとかなります!

これから留学へ行く人へのメッセージ

日本は、人口減少、高齢化、産業・研究の衰退など、様々な課題を抱えていて、その重苦しい雰囲気が至る所に漂っているように思います。世界には、経済成長真っ盛りの元気な国、日本と同じような課題に苦しんでいる国、日本とは別の課題に苦しんでいる国、日本が抱えている課題を乗り越えた国。いろんな国があります。それらの国々の人々と会うことで、思いがけない視点を得ることが出来たりします。