留学内容
アメリカのイエール大学医学部Sessa labで、血管機能の研究に携わりました。私は今まで携わってきた血管の研究で、海外でもとにかく成果を残したいという思いで研究にのぞみました。はじめの一ヵ月は、研究室のルールや薬品の場所、機械の使い方がわからず、研究員の方々に助けてもらいながら、実験をする毎日でした。また、一ヵ月経ったところで、研究内容をSessa教授にプレゼンした際には、「データはキレイだけどもっと面白いデータが見たい」とダメ出しされてしまいました。そこから数日間は、空き時間にはパソコンに向かって面白い実験をずっと考えていました。思いつくたびに、研究室で後ろの席だった仲の良い研究員に相談していました。そこで、思いついたのが、マウスの耳介組織の血管の変化をまるごと観察するという方法でした。これは日本の研究室で教えてもらった実験を応用したものです。この結果、ターゲットとしていた物質が、動脈にだけ蓄積していて、静脈、毛細血管にはほぼ蓄積していないことを明らかにしました。この結果を、Sessa教授に見せたところ、非常に満足していて、エクセレントという評価を頂けました。これ以降、他の研究員の方々も私の研究に興味を持ってくださり、実験を研究員に教えつつ、研究を進めていました。現在は、向こうの研究員に研究テーマを引き継いでもらって、メールをやりとりしながら、研究を進めてもらっています。