留学内容
急速な勢いで経済成長をしている都市であるホーチミンにおいて、グローバライゼーションによる建築や都市の無個性化に対して、地元建築家とともに地域性のある建築を思考し提案した。
また、日常生活では、都市における人々の自由かつ創造的なふるまいを観察することを通して、そうした自由を許容するような途上国における建築や都市のありかたを学んだ。
インターンシップでは、現地出身のベトナム建築家のもとで、彼らが共有する熱帯における気候や風土に適した建築手法を知り、実践として提案することができた。
例えば、雨季にはスコールが頻繁におこるので、屋根のない中庭や天窓の提案は難しいことや、日射が厳しいのでダブルスキンと呼ばれるような外壁を二枚設けること、などといった工夫を学んだ。
日常生活では、自身の担当する住宅プロジェクトの敷地はなるべく自裁に訪れて、施主や地域の住人と直接対話することで、どういった価値観を共有しているのか、どういった文化のもと生活をしているのかを学ぶことができた。休暇を利用した小旅行では、カンボジア・ラオス・マレーシア・スリランカといったベトナムと同じ熱帯の気候に属する諸国に訪れることができ、各地での建築様式の違いを体験したことは、ベトナムへ帰国後も自らの仕事のインスピレーションとして役立ち、大いに助けになった。