留学大図鑑 留学大図鑑

ゆっきー

出身・在学高校:
千葉県立幕張総合高等学校
出身・在学校:
千葉大学
出身・在学学部学科:
教育学部中学校教員養成課程英語科教育分野
在籍企業・組織:


最終更新日:2018年07月30日 初回執筆日:2018年07月30日

言語学から考える英語教育

留学テーマ・分野:
大学生:交換・認定留学(日本の大学に在籍しながら現地単位取得を伴う留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • アラバマ大学 College of Arts and Sciences
  • アメリカ合衆国
  • タスカルーサ
留学期間:
9ヶ月
総費用:
1,630,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 1,530,000円
  • 大学独自のもの 100,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

 私は日本の大学で英語教育について勉強する中で、中学生がどうやってスピーキングの力を伸ばせるのかについて日々疑問を持っていた。その原因について、言語学や言語習得の視点から明らかにしていこうと考え、交換留学協定校であるアメリカ・アラバマ大学への留学を決めた。アラバマ大学では言語学やコミュニケーション学、言語人類学、第二言語習得学など様々な観点から言語について学び、それらの授業のリーディング課題や現地の学生とのディスカッションなどを通して専門の英語教育・言語教育について考えを深めた。またTESOL (Teaching English to Speakers of Other Languages) 専攻の大学院生向けの授業にも聴講生として2学期間参加させていただき、外国語としての英語指導法をたくさん知ったり、クラスの大学院生と英語教育についてディスカッションを通して問題解決策を話し合ったりした。さらにその授業の一環としてアラバマ大学付属の語学施設で行われている英語の授業を観察させてもらい、実際にどのようにそれらの指導法が使われているのかも見ることができた。

留学の動機

 もともと英語教員を目指しており、海外に長期間滞在してみたい、とは高校生のころから思っていた。そこでいいなと思ったのが、日本の大学に授業料を収め、留学先でとる単位を互換できる交換留学のシステムだった。その制度を使って、自分が興味のあった言語学や言語習得についてもっと専門的に学びたいと思った。

成果

自分が調べたかった「スピーキング力の向上」と一言で言っても、それには学習者の適正、学習環境、年齢、語彙習得、指導法、不安やモチベーションなど様々な要因がかかわっており、それら一つ一つについて考えることが必要であるということが改めてわかってきた。また授業以外でも他国からの留学生と英語教育について話す機会が多く、他国での英語教育・言語教育に関する課題も知ることができた。

ついた力

人に助けを求める、楽しむ力

留学して最初の頃は、授業のシステムや予習方法、大学の仕組みなどがわからず、頼れる親しい人も近くにいなかったので、本当に大変だった。しかしその時に勇気を出して「助けてもらえますか」と言えたことで、自分もとても楽になり周囲と助け合う関係性が築けた。また授業では課題が多く毎日勉強に追われていたが、せっかく留学に来たのだから勉強以外にもたくさんの経験をしようと思い、後半は楽しむ時間も作れるように意識した。

今後の展望

留学前は、卒業後の進路は英語教師一本と考えていたが、留学を通して様々なキャリアの人と出会い、英語教師以外の道を考えるようになった。その中で、日本語を勉強している学生や日本を全く知らない人へ日本文化を紹介する活動等を通して日本語教育の分野に興味をひかれ、大学卒業後は日本語クラスのアシスタント教師か、日本語教育で大学院に進学することを考えている。また、自分の将来どこかで英語教師にも挑戦したい。

留学スケジュール

2017年
8月~
2018年
5月

アメリカ合衆国(タスカルーサ(アラバマ州))

 勉強面では、大学で言語学やコミュニケーション学、言語人類学、第二言語習得学など様々な観点から言語について学べるような授業を履修し、それらの授業のリーディング課題や現地の学生とのディスカッションなどを通して専門の英語教育・言語教育について考えを深めることができた。またTESOL専攻の大学院生向けの授業に参加したり、アラバマ大学付属の語学施設で行われている英語の授業の観察を通して、実践的な「外国語をしての英語指導法」を勉強し観察できたことはとても有意義だった。
 生活面では、同じく交換留学生として世界各国から集まった学生と同じ寮に住み、パーティーや世界の食事を持ち寄るディナーなどたくさんのイベントを通して異文化に触れることができた。また現地のホストファミリーとの交流では、土日やアメリカの休日などを一緒に過ごし、アメリカの文化や考え方などを肌で感じることができた。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

大学で一番中心にある図書館(図書館は大学内に5個ある)
いろいろな国からの留学生と9か月間一緒に住んでいた大学の寮
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

留学前後での、自分の変化

留学して最初の時期、クラスで自己紹介をしていて、私が「将来は日本で英語教師になりたい」と言ったら、あるアメリカ人学生が、「あなたは自分の英語も完璧じゃないのになぜ英語教師になりたいと思ったのか」というような質問をされた。もちろんその学生はただ単に私が英語教師になりたい理由を聞きたかったのだと思うし、私自身も英語が完璧でないと英語の教員になれない、と思っていたわけではないが、その時から私の「英語教師になる」という目標を再度考えるようになり、今は、大学卒業後は英語教師以外の別の仕事に挑戦し、その後もともと目指していた英語教師になろう、と考えるようになった。

アラバマ大学で授業が行われていた教室の様子

日本の大学と、学ぶことは同じでも学部名が違うことがある

  • 留学先探し : 大学

私は日本の大学で英語教育を専攻しており、留学をしたいと思ったとき、言語教育を学べる海外の大学を探していた。その時に、最初は「Education」のみで探していたが、学科の先輩から、私たちがやっている一部の分野は「Linguistics」という分野でもやっているということを聞いたことで、一気に大学の選択肢が広がった。もし私と同じように、行きたい大学や学部がうまく見つけられない人がいたら、調べるキーワードを変えてみることをお勧めする。

これから留学へ行く人へのメッセージ

私は留学前、すでに帰国した方の報告書などを見て、私も本当にこの人たちと同じようにすごい経験ができるのだろうか、本当に留学することにしてよかったのか、渡航直前までとても不安でした。でも、実際に留学してみると、渡航前に描いていたこと以上に多くのことを学べ、今は本当に挑戦できてよかったと心から思います。渡航を前に不安もたくさんあると思いますが、あまり考えずに飛び込んでほしいなと思います。応援しています!