留学内容
留学の目的は、タイ社会の光(経済発展)と影(経済発展のひずみ)を知り、タイという国を真の意味で理解すること。①タイ人の価値観がタイ語にどう反映されているか。②グローバル経営の在り方③日本は海外の社会問題とどう関わっていくべきか。の三本柱で目標を設定した。
最終更新日:2019年11月19日 初回執筆日:2019年11月19日
語学力:
言語 | 留学前 | 留学後 | |
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タイ語 | 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル | → | 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル |
留学の目的は、タイ社会の光(経済発展)と影(経済発展のひずみ)を知り、タイという国を真の意味で理解すること。①タイ人の価値観がタイ語にどう反映されているか。②グローバル経営の在り方③日本は海外の社会問題とどう関わっていくべきか。の三本柱で目標を設定した。
①自分の研究分野がタイ言語学であり、現地の授業を受けたいと思ったから。
②大学入学時から、日系企業のグローバル経営の在り方について興味があったから。タイという国はどのように変化していくか、また日系企業は海外でどのような経営をするべきか、考えたいと思った。さらには、日本が海外進出する上で外せない、現地の社会問題に対するアプローチに関してモデルとなるメソッドを見つけたいと思った。
①ネイティブのタイ語専攻が受ける授業を受講することで、より専門的な視点からタイ語を捉えることができるようになった。
②「目的」をもったグローバル経営が大切だということ。
③ボランティアにおいて、頼る⇔頼られると相互に感じる必要性。
行動力
比較的抽象度の高いテーマであり、自分の頭の中で考えるだけで答えが出るものでもなかったため、現地でその分野に携わることをしている人に積極的に会うことを意識した。
今後は、大学で学んだフレームワークを活かして、タイ人の価値観に言及するようなタイ語の分析に関する卒業論文を執筆予定※具体的なテーマは未定。
グローバル経営、海外の社会問題との関わり方については、社会に出てからも考え続け、いつか学びを形にできたらと思う。
2018年
8月~
2019年
5月
タイ言語学、タイ社会言語学、タイ⇔日翻訳、タイ⇔日通訳の授業を受講した。外国人が自分一人という授業も多く初めは苦労したが、友人の支えがあり、どの授業でも高評価を頂くことができた。今まで「現在使われているタイ語」しか知らなかった自分が、初めて「タイ語を線で捉える」きっかけとなり、一歩上の視点からタイ語を捉えることができるようになった。
また、日本語専攻の1年生に日本語を教える機会を頂いた。今まで無意識に使ってきた日本語を意識化し、構造化することが難しかった。やりがいを感じる一方で、どうしたら彼らがゲーム的な楽しさではなく、知的な楽しさを感じながら勉強できるだろうかと考えに考えた半年間であった。授業の最終日に生徒が泣きながら、「かおりさんのおかげで日本語の勉強が楽しくなったよ」言ってくれたことは、私にとって忘れられない経験となると同時に、人の為になれる幸せを心の底から感じた瞬間であった。
学費:納入総額 - 円 |
住居費:月額 10,000 円 |
生活費:月額 70,000 円 |
学費:納入総額 - 円 |
住居費:月額 10,000 円 |
生活費:月額 70,000 円 |
2019年
5月~
2019年
8月
タイにある日系コンサルで、M&Aに関する業務(メール・電話対応、会議同行、資料作成)を行った。日系中小企業はどういった理由でタイに目をつけているのか、タイという国の見方はどのように変わっていくかについて業務を通し考え続けた。人件費、立地といった利便性だけでなく、目的をもった海外経営がキーになってくるのではないかと強く感じる。その国で何がしたいのか、なぜその国なのか、といった目的を具体的に考える必要があると思う。そして、日本企業が目指すものに外国人を従わせるのではなく、具体的な施策を一緒に考え、日本にもその国にもないものをつくっていく、これこそがグローバル経営のあるべき姿だと思う。
学費:納入総額 - 円 |
住居費:月額 42,000 円 |
生活費:月額 80,000 円 |
学費:納入総額 - 円 |
住居費:月額 42,000 円 |
生活費:月額 80,000 円 |
2018年
12月~
2019年
1月
タイ北部の山岳少数民族のボランティアに参加した。タイを知れば知るほど、タイ人と関われば関わるほど、「社会貢献」と簡単に言えなくなる葛藤を感じた。その後、NGOだけでなく、政府や企業を巻き込んだ活動を見たいと思い、社会イノベーションに取り組む実践者や行政関係者を含み、クロス・セクターなシステム構築を目指すワークショップに参加した。一つの組織だけでやれることには限界があり、様々なセクターの連携の必要性を感じていたため、様々な組織が各国の社会課題に対しての情報共有、アクションプランの作成をどのように行っているかを目の前で見れたことはとても参考になった。「日本がタイに学ぶわけではない、タイが日本に学ぶわけでもない。両国が情報共有をして、今どちらの国にもない新しいものをつくる」という言葉が心に響いた。
学費:納入総額 - 円 |
住居費:月額 - 円 |
生活費:月額 - 円 |
学費:納入総額 - 円 |
住居費:月額 - 円 |
生活費:月額 - 円 |
人との出会いに恵まれた一年間だった。タイ人の友達3人とルームシェアをしていたのだが、ルームメートには本当にお世話になった。留学に行く前は、水しかでないシャワー&プライベート空間がないことに耐えられるだろうかと不安に思っていたがすぐに慣れた。冗談を言い合ったり、本音で語れる友達ができたことは、何にも代えられない私の留学の宝物である。
日本食レストランや漫画の浸透の影響か、日本に対して興味や好感をもっているタイ人が非常に多いなと感じた。一年中夏のタイにとっては、四季のある日本は魅力的に映るらしく、「いつか日本に行って、桜と雪を見たい」と何度も友達から聞いた。一方で、日本に滞在したことのあるタイ人は、「日本人は英語が話せない」「日本人と仲良くなるのは難しい」といったマイナスの印象を抱いているケースも多い。前者は事実であるが、後者に関しては、「人のプライベートにあまり関わるのはよくない」という日本人の遠慮がタイ人の目には、冷たく映ってしまうのではないかと思った。
私にとって留学の価値は、「価値観を大きく揺さぶり、もう一度自分の人生について考えることができる」である。私達は、経験を通して感じたことをベースに価値観や生き方、パッションをつくっていくと思う。そして、自分の感情を揺さぶる経験をすればするほど、自分はどんなことを大切にして、どんなときに疑問や憤りを感じるかを明確にすることができる。しかし、普段の生活の中でこのような自分の感情を揺さぶる経験をつくることは難しい。なぜなら、日々やらないといけないことに追われ、付き合う友人や住む場所を簡単に変えることもできないからである。留学は、付き合う人、住む場所、活動の3つを変えることができる一つの有効な手段である。新たなものを目にし、経験し、今まで付き合ってきた人とはまた違う人と付き合うことで、自分の中で様々な感情が湧きだす。さらには、その経験を言語化することで自分の今後の人生の道しるべとなるだろう。
留学当初は、友達が何を話しているか30%ほどしかわからなかった。というのも、自分は今まで教科書のタイ語(書き言葉)を中心に勉強してきたため、彼らが実際に使う生きたタイ語(書き言葉の省略形が使われることが多く、場合によっては単語自体が変わることもある)を聞き取れなかった。友達に教えてもらったタイのドラマを積極的に見て、耳を鍛えた。半年ほどで会話の80%は理解できるようになった。