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ちえ

出身・在学高校:
御殿場西高校
出身・在学校:
横浜国立大学大学院(学部:桜美林大学)
出身・在学学部学科:
教育学研究科日本語教育領域
在籍企業・組織:

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最終更新日:2020年01月10日 初回執筆日:2020年01月10日

日本語教育の持続的マネジメント実践

留学テーマ・分野:
海外インターンシップ
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • 新モンゴル学園
  • モンゴル
  • ウランバートル
留学期間:
8週間
総費用:
- 円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 340,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
モンゴル語 挨拶など基本的な会話ができるレベル 挨拶など基本的な会話ができるレベル<日本語で活動していました>

留学内容

モンゴル・ウランバートルにある私立の小中高一貫学校で行われている、日本語夏期講習にインターンとして参加し、現地教員が持続的にプログラムを実施するにはどうしたら良いか考え、提案を行いました。
自分で授業を担当するだけでなく、他の先生方や日本人インターン生の授業見学や現地教員のマネジメントを観察し、この先どのようにマネジメントを行えば良いか検討しました。最終的に、マネジメント担当者が今まで行ってきた仕事内容を詳細に残したマニュアルを作成し、校長先生に今後の指針をまとめた意見書を提出しました。それに加え、今後中核を担う教員に働き方や心がけることを伝えました。

留学の動機

私は大学院進学前に日本語教師としてモンゴルの学校(今回の留学の受け入れ先)で働いていました。日本の大学院進学後も夏期講習に関わり続けており、持続的な実施に疑問を感じていました。また、トビタテのコミュニティやプログラム(事前・事後研修)にも興味があり、トビタテの力も借りて課題を解決し、自身も成長したいと思い応募しました。

成果

個人でインターンを行うより、幅広い活動ができました。応募から事前研修までで留学計画や目的を明確にでき、ただ教えるだけでなく「どうしたら夏期講習が良くなるか」検討することができました。また、日本文化の周知(こども園での絵本読み聞かせ)や、モンゴルについてもさらに知ることができました。自分の軸も明確になり、今後の指針を考えるきっかけを得る機会になりました。

ついた力

つなげる力

人と人とをつなげる力が身についたと思います。留学中は、日本語学習経験・留学経験のあるモンゴル人にインタビューも行いましたが、周囲の人が私と「つなげて」くれました。また、つながった人々もインタビューを快諾してくれ、大きな学びを得ることができました。人と人とをつなげる大切さに気づき、帰国後はトビタテコミュニティの中で私の知り合いを紹介するなど、つなげることを積極的に行っています。

今後の展望

日本語教育を通して、社会に貢献していきたいと考えています。日本語教育は、日本語を通して多様性や文化の違いを草の根で伝えることができる分野だと思います。また、日本語を学ぶことで将来が広がったり、学術・研究を高めることができる人もいます。国内外問わず、人生の選択肢を広げ、豊かにする選択のそばにいることができたら嬉しいです。

留学スケジュール

2019年
7月~
2019年
9月

モンゴル(ウランバートル)

前半4週間は、日本語夏期講習「サマースクール」に先生として参加しました。社会問題解決のための授業を高校3年生対象に行った他、授業見学やマネジメントをどう改善していくか参与観察していました。
日本人大学生(インターン生)と寮で一緒に生活し、一緒に晩御飯を作ったり出かけたりするのが楽しみでした。生徒ともご飯を食べに行ったり放課後に話したりしました。
後半4週間は、前半で得たものをもとに「マネジメントマニュアル」の作成、モンゴルの日本語教育をさらに理解するために日本留学経験者や日本語教師にインタビューを行いました。また、系列校にも訪問し、日本語の先生方に夏期講習のマネジメントについてレクチャーを行ったりもしました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

放課後に高校3年生とおしゃべり。恋バナで盛り上がりました。
自然いっぱいの山にも登りました。
日本の紹介活動で、子どもたちに絵本を読みました。
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

ココでしか得られなかった、貴重な学び

知り合いの紹介で、戦時中に内モンゴルにあった「日本軍幼年学校」で日本語を勉強したというおじいちゃんに会うことができました。戦後、モンゴルに命からがら逃げてきて、地方都市で日本語や中国語を教えていたそうです。お宅に訪問したところ温かく出迎えてくれ、日本の歌も歌ってくれました。とても楽しかった反面、この方と私が会うことができたのは戦争があったからであり、そのような経験をしてもなお日本人の私を迎えてくださった広い心に感謝しています。
モンゴルには日本人抑留者が建設に携わった建物がいくつも存在しており、今なお現役で使われています。戦争とは何か、平和とは何か、命とは何か、考えさせられる町です。

おじいちゃんの家で、お昼もご馳走になりました。
政府庁舎も日本人抑留者が建設しました。

笑いあり、涙あり!留学中にあった、すごいエピソード

ウランバートルの中心部で人を待っていたところ、女の人に話しかけられました。40代くらいの方でしょうか。最初は適当にモンゴル語で話を合わせていたのですが、外国人だとバレて英語で話しました。すると、
「あなたはキレイだから、私にお金をくれない?」
と言ってきたのです。私は今ここに住んでいないからお金がないというと、
「銀行口座で送ってもいいから」と言われました。びっくり!
あとでモンゴル人に聞いてみると、9月の新学期は地方から人が集まるのでそういうこともあるみたいです。英語ができるなら、働き口もあるだろうに…。
こんなに簡単にお金がもらえるなら、私もやってみようかと思ったぐらいです。もちろん、その女の人にお金は渡しませんでしたし、自分でも実践はしませんでしたが。つくづく、モンゴルは不思議な国だと思いました。

こんな風景を見ながら人を待っていたら、話しかけられました。

1年前から準備

  • 留学先探し : インターンシップ

私は修士1年の夏にも夏期講習の講師としてモンゴルに行きました。その際に「トビタテに応募したい」と考え、受け入れ証明書を作成し校長にサインをしてもらいました。受け入れ先がはっきりしている点、受け入れ先の状況がわかっていたことが、留学計画の「具体性」につながったと思います。
留学先に下見に行ったり、つながりを作ることは必ずしも簡単ではないと思いますが、インターネットもありますし、日本に留学や仕事できている方も多くいると思います。そう行った方に話を聞き、理解してから留学計画を立てたり、事前に実際に渡航してみることが学びの多い留学につながると思います。どんなに準備しても、想定外のことは起こるので…。

留学前にやっておけばよかったこと

留学の目的や達成したいこと、それ以外にやってみたいことを考えておくべきだと思います。また、留学先の文化や観光地についても調べておいて、余裕があれば訪れてみた方がいいと思います。帰国後に「こういうところもあったんだ」と気づいたことも何度もあります。せっかくなら、勉強だけでなく「その土地でしかできない」ことができるよう、下準備をしておくのが大切ですね。

留学を勧める・勧めない理由

海外や留学に少しでも興味があれば、挑戦してみるべきだと思います。留学しなくても、日本国内で学べることはたくさんあります。しかし海外に行くことで、新鮮に客観的にみることができますし、環境が変わることで学びも変わってきます。その反面、留学は行く先によって自分に「色」がつきます。その色(イメージやステレオタイプ)が今後の人生にプラスになるのであれば、留学は自身を成長させる良い機会になると思います。

これから留学へ行く人へのメッセージ

私の教え子で日本に留学しているモンゴル人は、「日本人は『留学してすごい』というけど、誰だってできる。特別なことじゃない」と話していました。私も高校時代から3度留学する機会に恵まれ、今回が4度目の留学でした。留学や海外へ行くことは特別なことではなく、自分の人生の一部としてとらえています。ぜひ、一歩踏み出してほしいと思います。