留学大図鑑 留学大図鑑

小原 駿

出身・在学高校:
私立中央大学杉並高校
出身・在学校:
中央大学
出身・在学学部学科:
法学部国際企業関係法学科
在籍企業・組織:


最終更新日:2020年06月10日 初回執筆日:2020年06月10日

クロアチアにて日本企業の可能性を探る

留学テーマ・分野:
大学生:交換・認定留学(日本の大学に在籍しながら現地単位取得を伴う留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • ザグレブ大学
  • クロアチア
  • ザグレブ
留学期間:
6か月
総費用:
700,000円 ・ 奨学金なし

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル<英検2級、TOEFL iBT 69> 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル<TOEIC780点、IELTS6.0>

留学内容

ザグレブ大学の経済学部にて半年間、交換留学を行い、国際運輸物流学、経営学などを学びました。また留学前に設定した「経済面における日本とクロアチアの関わり方」というトピックについて、日本企業の進出可能な分野、海外企業の進出している分野・規模、日本企業進出の上での問題点などの調査を行いました。在学中は在クロアチア日本国大使館にてインターンシップを行い、上記トピックに関わる、港・空港・工場等諸施設の訪問や、ビジネス交流の見学、現地専門家へのインタビューなどをさせていただきました。

留学の動機

クロアチアはEU化を目標としてインフラ整備などが進んでおり、多くの企業が進出、国家プロジェクトへの入札を検討しています。政府が今まさに力を入れている観光業や運輸業、物流に加え、授業を通して興味を持ったEU化の考え方・問題点について学び、討論することで、日本で興味を持ったトピックである「経済面における日本のクロアチアとの関わり方」について調査できると感じ、留学を決意しました。

成果

法や経済、また人々の特徴が抱える問題点や可能性、またそれらを取り巻く世界の企業の活動などを自分の目で見て自分の肌で感じることができました。また日本や他国の企業の方々と話す機会をいただき、世界の事象に対する視野の持ち方や、問題解決への姿勢など多くの面で勉強をさせていただきました。EU加盟、政権交代と激動の渦中にあるクロアチアで学習できたことは、本当に意味のあるものだったと確信しています。

ついた力

0から1を創り出す力力

1人目の交換留学生で現地情報が少ない中で最大限準備をして出国し、またその環境の中でインターンや多くの地域・施設への訪問などに挑戦できたことで、新しいことに挑戦できる力、準備をしてそれを確実に成功に導く力を身につけることができたと思います。

今後の展望

留学中に、ザグレブ国際空港の所長と話をする機会を頂き、その際に空港経営開発事業の可能性について勉強させていただきました。私はその事業に興味を持ち、またその分野における日本企業の可能性を感じ、「空港経営開発を起点としたインフラ整備の進出」に携わりたいと考えています。4月からは上記事業を行っている日本企業である、航空系の専門商社に入社予定です。

留学スケジュール

2015年
9月~
2016年
2月

クロアチア(ザグレブ)

ザグレブ大学の経済学部に在籍し,ManagementとOrganizationの授業を履修し、他学部履修として,交通経済学部のInternational transport and forwardingとAviation Englishの授業にも出席しました。またザグレブ大学での勉強と共に,在クロアチア日本国大使館にてインターンシップをさせていただき、政治・経済界の著名人との面談の記録作成や天皇誕生日レセプションの参加,空港・港・地震研究所の視察,文化行事のお手伝いなど多くの貴重な経験をさせていただきました。

費用詳細

学費:納入総額

207,000 円

住居費:月額

11,900 円

生活費:月額

45,000 円

項目:トラム定期券

10,200 円

授業後の1枚
ドゥブロブニク
費用詳細

学費:納入総額

207,000 円

住居費:月額

11,900 円

生活費:月額

45,000 円

項目:トラム定期券

10,200 円

スペシャルエピソード

この国のことが、とても好きになった瞬間

私はクロアチア人の特徴は「のんびり」だと感じました!これについてはクロアチアにいた留学生全員が同じ意見で、「社会主義的考え方が抜け切れていない」と指摘する専門家がいたほどです。
ただ留学の手続きにおいては、彼らの特徴で悩むことが多かったです。予定の期間内に入学許可証が日本に郵送されず,国際センターの担当者にザグレブ大学宛に催促のメールを送っていただいた、OIBナンバー(日本でいうマイナンバーのようなもの)の記入で財務省に行く際に担当者とアポが取れなかった、警察の仕事が適当で、滞在許可書が2か月遅れで届いた、など手続きにおける多くの面で「のんびり」に悩まされることが多くありました。
しかしそんな「仕事は後回し」な生活で彼らが楽しそうにしている姿を見て、「仕事とは」「幸せとは」と,今後の人生を考えさせられました。また仕事を含めて「人生」を楽しく生きている彼らの姿を見て,「クロアチアに住みたい」「クロアチアで働きたい」と強く思いました!悩まされることは多かったですが、「憎めない。むしろ楽しそう。」と思えてきて、クロアチアという国が大好きになってしまいました。

トラムだけ、時間に正確です(笑)

感謝してもしきれない、お世話になった・大好きな人

今回の留学で、クロアチアだけでなく、東欧のほとんどの国々に友人ができました。その中の3人の友人には、年末にそれぞれの実家に招いていただき、ホームステイをさせていただきました。
クロアチアは東欧の国々からの留学生が多く、冬休みはほとんどの学生が実家に帰省していました。友人がみな寮を出てしまうと知って意気消沈していたのですが、友人が実家に招いてくれ、急遽年末年始東欧周遊を行うことが決定。すぐに鉄道を予約して、ポーランドのビエルスコ・ビャワ、スロバキアのジリナ、ブラチスラバに滞在しました。どの家庭でも、初の外国人ゲストにもかかわらず優しく迎えていただき、家庭料理や地元のパワースポット紹介など、普通の旅行では味わえない経験をさせていただきました。文化や言語の面ではクロアチアと共通点も多く、とても勉強になりました。

友人とお母さん
スロバキアのスープとご当地コーラ

現地での寮に関する手続きについて

  • 住まい探し : 学生寮

クロアチアに到着した後は,新学期が始まるまでに行わなければならない寮に関する手続きがいくつかありました。私にとってここが「1番の難関」でした。前述のようにメールの返信が来ない,事務を後回しにされるといった事が起こったため、全ての手続きを終えるのに1週間近くかかりました。加えて、入学手続きがすべて終わるまで寮と大学のインターネット環境は使うことができないため、最初の1週間はカフェ等でインターネットにつないで連絡をとっていました。ザグレブ大学の担当者からは手続き内容と住所のみ教えられるため、行き方や連絡、手続き自体は自分で行う必要があります(出国前に手続きを行う場所の地図の印刷をお勧めします)。手続きの内容は入寮手続き、入学書類の記入、OIBナンバーの作成、学生滞在許可証の取得で、これら全ての手続きが終了すると学生証が発行され、大学と寮のインターネットが使用できるようになります。
これらの手続きに対しては、担当者を把握し、その人に「急いでいる」旨をアピールすることが必要です。私は念のため敢えて帰国予定の日付を一週間早めて伝え、必要な書類の催促をしていました。また寮の事務室はどこにも記載が無かったのですが、平日の7~15時のみ空いているので、それ以外では手続きができません。土休日に入国する場合はホテルを取る必要があります。

留学を勧める・勧めない理由

留学の行先としてのクロアチアは、しばらくはマイノリティな存在になるかと思います。しかし今後の発展を考え、「今のうちに」成長する国で学ぶことは非常に有意義なものになると考えます。私自身EU加盟や政権交代と激動の渦中にあるクロアチアで生活し、学習したことは、本当に意味のあるものだったと確信しています。そういった意味でも、クロアチアでの留学は強く勧めたいと思います。

これから留学へ行く人へのメッセージ

短い留学期間でしたが、自分なりに100%の経験ができたと思っています。それは事前の準備を密に行い、「なぜ留学するのか」「なにをやり遂げたいのか」に関して常に考えてきたからだと思っています。周囲を裏切るほどの経験をするために、最大限準備をし、誰よりも思考を重ねて、人一倍アクティブに行動し、一番高くトビタッテください!