留学大図鑑 留学大図鑑

梶 藍子

出身・在学高校:
大阪府立高等学校
出身・在学校:
Tulane University
出身・在学学部学科:
公衆衛生熱帯医学校
在籍企業・組織:
国連機関


最終更新日:2021年09月06日 初回執筆日:2021年09月06日

米国大学院で移民、難民の健康について研究

留学テーマ・分野:
大学院進学(修士号・博士号取得)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • Tulane University School of Public Health and Tropical Medicine
  • アメリカ合衆国
  • ニューオーリンズ
留学期間:
修士(1年半)博士(3年半)
総費用:
- 円 ・ 奨学金あり
  • (独)日本学生支援機構(JASSO)「海外留学支援制度」 7,340,000円
  • ロータリー財団国際親善奨学金 2,700,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル 専門的な研究や会議において、議論や調整ができるレベル

留学内容

同じ米国の大学院で修士号と博士号を取得しました。修士課程では公衆衛生全般を学び、博士課程では公衆衛生の応用を学びました。特に博士課程では研究助手として移民、難民の健康問題に関わる研究プロジェクトに関わりました。また多くの米国大学院で博士論文の執筆にとりかかる前、授業の必要単位を修了し、総合試験に合格しなければなりません。私も総合試験に必要な72単位を修士と博士課程に修了した後、総合試験に受験し合格しました。総合試験の合格後から1年数か月博士論文の執筆に専念しました。博士論文はハリケーンカトリーナ災害後における米国ニューオーリンズに住むベトナム人移民の医療受診について執筆しました。指導教官や友人に恵まれ博士課程入学から計3年半という比較的短い期間で博士号を無事取得しました。

留学の動機

留学前は看護師として都内の病院で勤務していました。またタイとミャンマーの国境にある難民診療所とよばれるメータオクリニックで2年間医療ボランティアとして活動し、修士課程取得後もタイとミャンマー国境で活動する国際NGOにて公衆衛生の専門家として勤務しました。これらの経験より草根のレベルから政策レベルまで移民と難民の健康問題に関われる公衆衛生の専門家になるため博士課程の留学を目指しました。

成果

指導教官や友人に恵まれ修士号は1年半で取得し、博士課程入学から計3年半という比較的短い期間で博士号を無事取得しました。公衆衛生の専門家として国連機関で現在勤務中です。仕事には英語力と公衆衛生の知識と経験が必須なため、留学していなければ今の仕事にはついていなかったかもしれません。

ついた力

英語で話す、書く力

留学前は多くの人の前で英語で話すことにためらいがありました。博士課程ではティーチングアシスタントとして修士学生への指導や、授業も担当しなければならず、次第に人前で英語で話す自信がついたと思います。また論文執筆など英語で文章を書く機会が増え、英語で書く力もついたと思います。

今後の展望

留学で学んだことをいかし、今後も公衆衛生の専門家として移民と難民の健康問題の改善に貢献できるよう研鑽していきたいです。

留学スケジュール

2011年
8月~
2012年
12月

アメリカ合衆国(ニューオーリンズ)

アメリカ人の学生とアフリカ、南米、アジアなど世界各地から集まった留学生と一緒に公衆衛生、特に国際保健を学びました。アメリカ人のハウスメートと生活をともにし勉学だけでなくアメリカの文化も学びました。ニューオーリンズはジャズ発祥の街とも言われ、特にジャズ好きには最高の街です。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

ジャズの街と知られるニューオーリンズ
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

2014年
8月~
2017年
12月

アメリカ合衆国(ニューオーリンズ)

博士課程では同じ学年、学科の同級生は私を含めて5名のみでした。アメリカ人の同級生をはじめとし、パキスタン、イラン、バルバドス出身の同級生とはほぼ毎日のように授業を一緒にとり、総合試験の勉強も一緒に取り組みました。卒業後も同級生とはいまだに連絡を取りあい、一生の友達と言えるほど仲が良くなりました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

ニューオーリンズに流れるミシシッピー川
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

あなたにとって留学とは?

留学は私にとってとても大きく人生を変える出来事だと言っても過言ではありませんでした。公衆衛生の専門的な学びのみならず、素晴らしい先生方、たくさんの友人たちにも恵まれ言葉にできないほどの価値がある経験をすることができました。

ニューオーリンズのフレンチクオーター

移民、難民の健康を守る国連職員

  • 帰国後の進路 : 就職(国際機関・NPOなど)

博士課程卒業後は日本の外務省から派遣されるJPO(ジュニアプロフェッショナルオフィサー)として移住に関する問題に取り組む国連機関で働きました。幸いにしてJPO後も正職員として同国連機関で契約していただき、現在に至るまで公衆衛生の専門家として難民、移民の健康問題に関わる仕事に従事しています。留学の経験がなければ現在の仕事にはついていなかったかもしれません。留学を通じて私を支えてくださった方々には感謝の気持ちでいっぱいです。

これから留学へ行く人へのメッセージ

米国の大学院留学には多額の授業料、生活費がかかります。私は幸いなことに日本から給付型の奨学金(ロータリー財団国際親善奨学金及びJASSOの海外留学支援制度、大学院学位取得型)をいただき勉学に励むことができました。自費で留学することは不可能だったと思います。資金の見込みがつかず留学をあきらめようか考えている方は大学院の出願準備とともに給付型の奨学金を探されることをおすすめします。