留学大図鑑 留学大図鑑

ハルカワタナベ

出身・在学高校:
江戸川学園取手高校
出身・在学校:
九州大学
出身・在学学部学科:
共創学部
在籍企業・組織:

ワシントンD.C.に留学したい人、スミソニアン博物館(日本の博物館も)、トリについて語りたい人などなど、気軽にご連絡ください


最終更新日:2025年03月13日 初回執筆日:2025年03月13日

スミソニアン博物館から西表島を見つける!

留学テーマ・分野:
中長期留学(4か月以上、日本の高校に在籍しながら留学)・語学留学
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • International Center for Language Studies
  • アメリカ合衆国
  • ワシントン特別区
留学期間:
4ヶ月
総費用:
1,000,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 890,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル<英検2級> 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル<IELTS6.0>

留学内容

広く世界を知ることで今まで気づかなかった故郷西表島の魅力に出会えるのではないか?そして世界一の博物館に行けば世界中のことがわかるのではないか?そうだ、世界一の収蔵品数を誇るスミソニアン博物館へ行こう!・・・このような安易な思考回路でアメリカの首都ワシントンDCへ。
現地では多種多様な博物館に通い、開催されるイベントやシンポジウムにもできる限り参加した。日本との違いを多面的に捉える為、DCの街中で浴衣を着て博物館に関するインタビューも行った。また、展示室よりも遥かに多くの収蔵品を管理するバックヤードを知るためにバックヤードを見学することができた。
留学を通して博物館を知れば知るほど、現在の博物館の在り方と直面する課題が浮き彫りになっていった。

留学の動機

中学校を卒業するまでの15年間を過ごした沖縄県西表島は私にとって大切な故郷だ。沖縄に日本初となる国立自然史博物館を創る計画があるらしい、と聞いたのは私が高校進学のために沖縄を去ってからだ。自然史博物館をつくるなら私も関わりたいと思った。そのために、世界一の国立自然史博物館を見てみるべきだと思った。

成果

留学だけでなく博物館で多文化交流することで、西表島だけでなく日本の特殊さ、魅力が浮き彫りになっていった。この魅力を今後どう維持し、伝えていくのか、新たな課題を発見した。
4ヶ月の留学中に56回博物館に行き、そのうちの22回はスミソニアン国立自然史博物館で、滞在時間は40時間を超えていた。
街頭アンケートは最終的に51人の方に回答をいただいた。協力してくださった皆さんありがとうございます。

ついた力

めげない行動力

街頭インタビューは人見知りの私にとってとても勇気のいる挑戦だった。無論最初はうまくいかず、自分の不甲斐なさに打ちのめされていたが、他のトビタテ生のアドバイスに助けられた。
「あれこれ考えて不安になるよりも思い切って行動する方がいい」
断られたり失敗することもあったが、めげずに挑戦し続ける力が身についた。
助けてくれたトビタテ生のみんなありがとう!トビタテで留学してよかった!!

今後の展望

留学を経てやりたいことが次から次へとできてしまった。もっと日本の博物館の現状を見たい、剥製を作れるようになりたい、世界中の博物館に行きたい、もっと西表島を知りたい、研究がしたい、博物館を刷新するような計画を作りたい・・・
欲張りだけど、全部全部やりたい!!!

留学スケジュール

2023年
8月~
2023年
8月

アメリカ合衆国(ロサンゼルス・ヨセミテ国立公園・サンディエゴ)

ホストファミリーの小学生の兄弟が夏休み期間だったこともあり、ホストファミリーの帰省に同乗させてもらう形でカリフォルニア州を旅行。植物園やヨセミテ国立公園、カリフォルニア州の博物館を訪問。
心残りなのは時差ボケで移動の車の中ほとんど爆睡していたこと。しかもカリフォルニアにいた期間ずっとそれが続いたこと。
西海岸らしい乾燥した気候と見渡す限りの大平原、大地形。映画で見るような壮大な大地でワクワクしっぱなしだった。
ヨセミテ国立公園ではボランティアガイドの方にインタビューさせていただいた。観光客がたくさん居たにも関わらずゴミが少なかったのは、大勢のボランティアの方々の努力の賜物だろう。
一方、リスなどの野生動物が餌を求めて観光客のすぐそばに出てきてしまう場面に頻繁に出くわした。日本とアメリカの人々の自然環境に対する姿勢の相違点を目の当たりにした。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

ジャイアントセコイヤの木。広角にしないと入りきらない。
TARPIT MUSEUMの化石発掘現場。街中に石油が!
観光客の間を縫って駆け抜けるリス。距離が近い。
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

2023年
8月~
2023年
11月

アメリカ合衆国(ワシントンdc)

ワシントンD.C.の語学学校に在籍しながら周辺の博物館に通った。午前は語学学校、午後は博物館や観光という生活だった。休みの日にはホストファミリーとキャンプや少し遠くの博物館に連れて行ってもらった。
スミソニアン博物館はありがたいことに入館料が無料である。おかげで毎日のように通い、博物館で実施されるイベントやシンポジウムにも積極的に参加できた。驚きなのは、博物館の予算の半分以上を寄付金で賄えていることだ。日本との大きな違いである。
10月以降、博物館に関する街頭アンケートを5回ほど実施。ホワイトハウス前やワシントンモニュメントなどの観光地で浴衣を着用して行ったため、エヴァンゲリスト活動も同時にできた。
留学当初からスミソニアン博物館の鳥類のバックヤードを訪れることを目標にしていた。そのためにインターンシップに申し込むなどしてみたが、年齢を理由に断られてしまった。諦めかけていたところ、語学学校の先生がスミソニアン博物館で働く研究者を紹介してくださり、バックヤード見学を実現させることができた。
バックヤードの中は心なしか空気が重かった。100年を超える時が、何百何千羽の鳥の命が、剥製を守ってきた技術が空気から伝わってくるようだった。

費用詳細

学費:納入総額

600,000 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

お気に入りの国立自然史博物館鳥ブース。惚れ惚れする美しさだ。
街頭インタビューホワイトハウス前。浴衣を着てると回答率up
国立自然史博物館鳥のバックヤードにて。180年前のハチドリ。
費用詳細

学費:納入総額

600,000 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

留学から繋がるストーリー “今、これやってます”

帰国後最初の登校日の日、偶然我が校特有の全校集会、「夢を語る会」のオーディションがあった。担任に勧められスライドも台本も用意していないのに飛び入り参加することになってしまった。留学中ぼんやりと思いついていたアイデア「学校に博物館作ったらいいんじゃないか?」を実行するチャンスだ!と思った。
「大学生みたいな発表でした!」(?)とのことでオーディションも通過。学校に博物館を作る活動はここからスタートする。
予算がない、知名度が上がらないなど紆余曲折したが、愉快な仲間たちも集まり、現在江戸取博物館プロジェクトとして活動中。

文化祭で地理研と共同開館した際の様子。
定期的に近隣の博物館に遠征している。

留学から繋がるストーリー “今、これやってます”

帰国後の冬のある体育の時間、みんなが嫌いな持久走の最中、校舎の影に横たわるハトの姿を発見。チャンスだ!と思いこっそり授業を抜け出して紙とペンを用意。「このハト私にください」という書き置きを冷たくなったハトのそばに添えておいた。留学で培った行動力を発揮した。
コソコソやっていたはずが半日経たないうちに事態はクラス中が知るところとなった。話を聞きつけた生物の先生から、「冬の鳥は鳥インフルエンザの危険があるから触らないように」と至極当然のお咎めを受ける。「…剥製作りに興味があるのなら、剥製製作講座を開講してもいいです。やりますか?」
こうして私は学校で堂々と剥製作りができる身となった。やはり行動力は大事だ。

剥製製作講座ハツカネズミを製作中
カルガモ製作中。構造色が美しい

留学中に、自分を勇気づけてくれたモノ・コト

インタビューやアンケートはトビタテ生の探究活動としてメジャーなものだと思っている。「みんなやってるし、自分もできるっしょ」というノリで始めたが、いざやるとなるととてつもなく勇気がいる。「こ、こんにちは、アンケートにご協力お願いできますか…?」という態度ではそそくさ逃げられてしまう。初日は回答者ゼロで完全にまいってしまった。
「断る隙を与えない勢いで行くといいですよ」「最初は簡単な挨拶から始めました」というトビタテ生からの適切なアドバイスのおかげでやる気を取り戻すことができた。トビタテ生で良かったと心から思った。
「Do you speak English ?」から始める、浴衣を着るなど工夫を重ねた結果、50人以上の回答を得ることができた。
後日高校の先生から、「留学生とはいえ、観光客が観光客にインタビューしているようなもんじゃない?すっげーな!普通やろうと思わないよ」と言われた。…それもそうだな。

街頭インタビューの様子はイラストにしてインスタに載せました。
続く…

アレルギーに注意⚠️

  • 住まい探し : ホームステイ

ホームステイ先には小学生の小さい兄と妹がいる。天使のような顔立ちをした可愛い子たちだ。そんな彼らは残念ながらアレルギーが多い。しかも野菜を食べてくれない…
ある日久しぶりに日本食が食べたくなって晩ご飯に炒飯を作った。アメリカの日本食調味料の様式にも慣れ、普通に美味しくできたのだが、兄弟が食べたら咳き込みだしてしまった。急いで確認してみるとテリヤキソースにゴマが入っていた。気を付けていたのだが、ゴマアレルギーのようだ。咳き込む以外の症状は出なかったが、とてもとてもいたたまれない気持ちになった。人様の家で料理をするときには注意が必要だ。

トマト缶のカレーを作った。野菜は微塵切りにしたがバレた。
ベーコン巻き作った。アメリカの畜産物は美味しい。

アメリカの日本食調味料の落とし穴

  • 生活 : 食事

エヴァンジェリスト活動として、日本食を作ってホストファミリーに振る舞う機会が何回かあった。幸い、ホストファミリーは日本食好きな家庭なので、日本の調味料が家にもたくさんあった。しかもその多くは丸美屋や味の素のような日本企業の手がけるものだった。
安心してサンマの蒲焼を作ってみたところ、何かが違う。分量は間違えていないはずなのに味が、甘すぎる!
改まって調味料を一通り舐めてみた。テリヤキソースが照り焼きの味じゃない、塩胡椒という便利なものが存在しない、醤油が薄い+甘い…なんというか、全体的に甘い!
どうやらアメリカ人向けの味付けに変わってしまっているようだ。幸いホストファミリーは美味しいと言って食べてくれた。

例の味付け失敗した蒲焼き。見た目はぽい。
アメリカのスーパーの品揃えの一部。見たことないものだらけ。

アレルギーに注意⚠️

  • 住まい探し : ホームステイ

ホームステイ先には小学生の小さい兄と妹がいる。天使のような顔立ちをした可愛い子たちだ。そんな彼らは残念ながらアレルギーが多い。しかも野菜を食べてくれない…
ある日久しぶりに日本食が食べたくなって晩ご飯に炒飯を作った。アメリカの日本食調味料の様式にも慣れ、普通に美味しくできたのだが、兄弟が食べたら咳き込みだしてしまった。急いで確認してみるとテリヤキソースにゴマが入っていた。気を付けていたのだが、ゴマアレルギーのようだ。咳き込む以外の症状は出なかったが、とてもとてもいたたまれない気持ちになった。人様の家で料理をするときには注意が必要だ。

トマト缶のカレーを作った。野菜は微塵切りにしたがバレた。
ベーコン巻き作った。アメリカの畜産物は美味しい。

留学前にやっておけばよかったこと

もっと下調べをして行けばよかった。観光名所だけでなく、留学先の歴史的、文化的な背景や地理など、知識があればより楽しめただろう。次の留学では入念な下調べをして、留学に行く前からその土地のガイドになれるくらい詳しくなっていたい。知れば知るほど記憶に残るし深みのある留学になるはずだ。

留学を勧める・勧めない理由

勧める!得られるものがたくさんあるから。特に、目的や計画を設定した上での留学はさらに多くのものが得られる。私は今でもずっとトビタテで留学できてよかったと思っている。4ヶ月間の留学での成長度合いは日本ですごす4ヶ月よりもはるかに大きいという確信がある。それはトビタテで留学するにあたって留学計画を綿密にねったおかげだと思う。

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学は準備の段階から始まっていると思います。留学にはタイムリミットがあるはずなので、下調べをし、目標を立てるのは留学を充実させるための第一歩です。知れば知るほどその国が好きになるでしょう。日本にいるうちにもできることは沢山あります。