留学内容
留学での目標は、「海外の異なるアプローチ、研究スタイルを学ぶと同時に論文発表して世界に発信すること」 。修士1年が1年間という短期海外滞在で論文を残すことは非常に困難を極めるし、その大変さは重々承知していました。しかし、幼いころからの夢なので、絶対にやってやるという強い想いは確かにありました。
留学先は、物質分野で世界No1を誇る米国ライス大学。初めは研究知識も経験も乏しかったため何度も挫折しそうになりました。これではいけないと思い、悔しい気持ちを胸に人の3倍の実験をこなすことを目標に研究中心の日々を送りました。最年少で経験も浅かったことから、長時間努力し誰よりもトライ&エラーを経験するしかないと思ったからです。
途中、大好きだった父の訃報を聞き、1週間の緊急一時帰国をするという悲しい出来事もありました。そこでこれまで結果を出していない自分に怒り、逆境を力に変える決意をしました。その後は、1日18時間近く実験を行うなどして無我夢中に研究に取り組み、リーダーを任されたプロジェクトで学術論文執筆(世界的に有名なアメリカ化学会誌”ACS Photonics”)を行い、プロジェクトを成功に導きました。また、国際学会にて「若手奨励賞」を受賞。この成功経験が大きな自信になり、自ら共同研究を提案し現在は積極的に新たな手法の開発に励んでいます。