留学内容
シンガポール国立大学のHe Chaobin研究室にて高分子材料の研究開発に携わりました。具体的には高機能な生分解性プラスチックの開発を目指し、スターチを添加した安価で高性能なPLA樹脂(ポリ乳酸)の生成実験をおこないました。私の所属する岐阜大学での専攻は機械工学のため、材料に対する化学的アプローチを学ぶ良い機会とすることができました。シンガポール国立大学での実験は、低分子の物質に対し、化学合成という手法を用いて、所望の特性を対象の材料に付与しつつ高分子化していく、というものでした。その過程では、初めておこなう実験や作業が多く、危険な薬品を扱うこともありました。知識や技術を習得することはもちろんのこと、ラボのメンバーと信頼関係を築くことがより良い成果につながると考えました。実験の手順や薬品について少しでも不明な点があれば逐次質問をし、確認を徹底しました。また、余暇の時間にはお互いの文化について語りあったり、一緒にサイクリングに行ったりして相互理解に努めました。