留学大図鑑 留学大図鑑

春田有紀子

出身・在学高校:
大阪府立天王寺高等学校
出身・在学校:
愛媛大学大学院
出身・在学学部学科:
農学研究科
在籍企業・組織:
ゼネコン

「自分の軸を固める」をテーマに中学生の頃から考えて今回の留学に至ったので、留学計画に関する質問などは答えられると思います。また、理系の研究留学についても多少はアドバイスできることがあるかと思いますので、メールやツイッターなどで連絡していただければ相談に乗ります!


最終更新日:2017年08月16日 初回執筆日:2017年08月16日

世界で活躍できる農業土木技術者になる

留学テーマ・分野:
大学院生:交換・研究留学(日本の大学院に在籍しながら現地大学院内で学ぶ留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • コンケン大学農学部
  • タイ
  • コンケン
留学期間:
12ヶ月
総費用:
1,700,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 1,780,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル<TOEIC600点> 専門的な研究や会議において、議論や調整ができるレベル<TOEIC700点>

留学内容

将来、世界で活躍する農業土木技術者になるため、「専門性の向上」「現場での経験」「コミュニケーション能力の向上」を目的に研究留学しました。
実際の留学内容
研究:塩性土壌における除塩技術開発(フィールドワーク、実験等)
ファームステイ:調査圃場所在の農家さんにて農家体験
文化交流:現地の伝統楽器であるケーンを用いた、非言語コミュニケーション

留学の動機

中学生の頃から国際協力に興味があり、将来的に途上国で働くことを考えていました。高校生で海外ボランティアなどを経験し自身の専門性を高める必要性を感じた結果、大学で技術系分野を専攻しそれを将来に繋げたいと考えました。大学では当時興味があった「農業」に繋がる分野でその基盤を整備する分野である農業土木を専攻し、より専門的に学ぶため、海外をフィールドに大学院進学後に留学をしようと考え、留学に至りました。

成果

研究:2017年2月25日にタイのノンタブリーで開催された国際学会「ICERD 8th」にて、ポスター発表および論文投稿
英語能力:留学前から生活レベルの英語は話せたものの、留学後には英語でのプレゼン能力、文章作成能力が向上した
タイ語:生活レベルのタイ語を修得
コミュニケーション能力:音楽(伝統音楽、レゲエ)を通して大学では出会わない農家の方々などさまざまな階級の人々と交流

ついた力

自己管理力

研究留学だったので、自身の研究計画の管理やメンタルの管理能力が向上した。研究についてストレスが多い環境だったので、自己を改めて見つめ直し、どう発散するかについて考えることができるようになった。

今後の展望

大学院修了後は国内のゼネコンに就職予定です。ゼネコンで現場技術を学び、海外で仕事ができるようになればと考えています。最終的には農業に関わるインフラ整備事業をアジア、アフリカでできればと考えております。

留学スケジュール

2016年
4月~
2017年
3月

タイ(コンケン)

将来、世界で活躍する農業土木技術者になるため、「専門性の向上」「現場での経験」「コミュニケーション能力の向上」を目的に研究留学しました。具体的な留学内容は以下です。
研究:塩性土壌における除塩技術開発。現地農家で圃場を借り、土壌サンプリングや水サンプリングなどのフィールドワークおよびそれに伴う実験(化学、物理系)。研究は主に1人で行っていたが、現地大学の教諭や所属大学の教諭からアドバイスを受けながら研究を進めた。研究の結果は論文にまとめ、国際学会で発表した。
ファームステイ:調査圃場所在の農家さんにて農家体験。農家さんへのヒアリングを通してどのような生活をしているのかを学んだ。農作業の見学や収穫物を市場で売買する経験をした。
文化交流:現地の伝統楽器であるケーンを用いた、非言語コミュニケーション。主に農村や祭りなどで行い、言葉以上に大切なコミュニケーションを学んだ。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

150,000 円

生活費:月額

300,000 円

項目:研究所経費

1,150,000 円

フィールドワーク(土壌サンプリング)の様子
地下水の陽イオン分析の様子
ファームステイ時の市場体験
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

150,000 円

生活費:月額

300,000 円

項目:研究所経費

1,150,000 円

スペシャルエピソード

感謝してもしきれない、お世話になった・大好きな人

留学中に支えになったのは、留学先の教諭でした。同性ということもあり、研究に関すること、ストレスや悩みなど様々な相談をしました。いつも暖かく受け止めてくださり、研究でとてもつらい時でも先生と一緒に頑張れたと思います。最終的に国際学会で発表できたのも、先生のおかげだと考えています。

国際学会でのポスター発表時、恩師との写真
タイの正月「ソンクラン」

この国のことが、とても好きになった瞬間

タイでは仏教的観点から「助け合い」の文化が強く、いつも誰かが自分を気遣ってくれていると感じていました。例えば、フィールドワークの際は誰かが全員の飲み物を買ってくれていたり、留学生である私のために家具など生活に関わるものをくれたりと、私の周囲には気遣いのできる人ばかりでした。そこから学び、私も誰かが運転してくれたら飲み物を買ったり、帰国時には他の留学生に生活に必要な物を譲り渡したりなど、自身も誰かに優しくできるようになりました。

感謝を示すため、たこ焼きパーティー開催
たこ焼き器はいつもお世話になっていた先輩に譲渡

就活にも効いた!留学経験

私はそもそもの話、将来を見据えて留学していたため、留学経験が就活に活かせると考えていました。就職が内定した会社はゼネコンで、今後の海外展開も考えている会社なので、海外で1年間現場で研究をし、言語や文化の異なる人々の中で暮らしてきた経験が、内定に繋がったと考えています。

ターク県にあるタイ最大容量のプミポンダム

タイのVISA

  • 事前準備 : 渡航手配(VISA、保険、持ち物など)

タイのビザは、ルールが頻繁に変わったり申請の苦労が多いビザだと言われています。出国前にビザを申請する段階では、学生ビザだったこともあり大学からの招聘状の原本が必要なこと以外は特に問題はありませんでした。しかし、タイのビザは1年滞在する予定でも初めに3か月のビザが発行され、その後更新手続きをする必要があり、そのあたりを不明瞭にしたままタイに行ってしまったので留学直後はビザの手続きの対応に追われ、研究に中々集中できない日々を過ごしました。

留学前にやっておけばよかったこと

ビザについてより詳しく調べる、タイ語の勉強、研究計画の推敲

これから留学へ行く人へのメッセージ

人がどうしているかより、自分が何をするかが大切です。人と比べることも時には必要ですが、自分なりのポリシーを持ってそれを維持し、良い成果を得られる留学にしてください。