留学大図鑑 留学大図鑑

いち

出身・在学高校:
岡山城東高等学校
出身・在学校:
岡山大学
出身・在学学部学科:
環境理工学部環境管理工学科
在籍企業・組織:


最終更新日:2020年07月07日 初回執筆日:2020年07月07日

地域と環境の関係を知り、持続可能な社会へ

留学テーマ・分野:
大学生:交換・認定留学(日本の大学に在籍しながら現地単位取得を伴う留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • Arizona State University, Exchange Student
  • アメリカ合衆国
  • アリゾナ
留学期間:
10ヶ月間
総費用:
- 円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 1,600,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

大学でSustainability/持続可能性について環境面・経済面・社会面から学びつつ、近くで開催されている環境管理にまつわるイベントに参加したり、環境保全のための清掃活動、木の分配イベントにボランティアとして参加しました。
授業を通してアメリカにおける環境への見方や、Sustainabilityを授業として扱うときの内容や着眼点を知ることを目的としていました。地域と環境のつながりを知って環境保全を考えるという目標から、まずはアリゾナのおもな国立公園を訪問し、その後、イベントや普段の生活を通して地域の人々が環境へどのようにかかわっているかを知ろうとかんがえました。
そこから気づいたのは理想と現実の違いでした。

留学の動機

森林率が高く、四季折々の表情を持つ自然豊かな日本、というのがよく言われることのような気がします。ほかの国の環境はどうなのか。自分の目で確かめたいと常々思っていました。アリゾナ州は砂漠気候に属し、日本とは完全に異なる自然に囲まれています。このような厳しい環境において、人と自然はどうつながりを持っているのか。これを肌で感じて学びたいというのが、私の留学の動機でした。

成果

アリゾナ州立大学で行われている授業からアメリカでの環境問題への視点を知ったこと、学生のレベルの高さを知ったことが、アカデミックでの成果です。また、環境問題にまつわる地域のイベントの規模や、イベント・ボランティア活動への参加率の高さなどを実際に参加して肌で感じた一方、思い描いていたほどの画期的な環境問題への対策などはありませんでした。

ついた力

現実を見る力

アメリカに対する先入観なのか、それとも環境に配慮した政策・行動をとっているアメリカの一部地域ばかり見ていたのか…。留学を通して気づいたのは理想と現実の違いです。とはいえ、環境への住民レベルの意識が平均すれば案外日本とは大差ないという、この現実を知ったということは私にとって非常によい経験になりました。

今後の展望

アメリカを見たら、次はヨーロッパあたりを知りたいと考えています。別に留学でなくてよいので、もっと現実を知るために、自分の目で確かめるために、いろいろなところに行きたいです。環境に良いことをやっている、とか、逆に自然環境に悪い状況になっている、という報道・噂・書籍だけでイメージを構築してしまうことをやめて事実を見ることに注力したいと考えています。

留学スケジュール

2016年
8月~
2017年
5月

アメリカ合衆国(アリゾナ)

10ヶ月間通して、アリゾナ州立大学の交換留学生として授業を取っていました。地元の学生がメインのクラスルームで、持続可能な社会創出にむけた知識を、経済・社会・環境の面から学びました。長期休暇や週末には、地域で行われていた環境保全にまつわるイベントに参加したり、清掃活動のボランティアを行ったりして、より地域の環境への姿勢と取り組みを知ろうとしました。また、アリゾナ州の特徴的な自然環境を肌で感じるため、グランドキャニオンなどの国立公園も訪問しました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

サボテンの林_一つの枝が伸びるのに数十年かかかる
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

ココでしか得られなかった、貴重な学び

私の経験した留学は一貫して、現実を知るという点において重要でした。ここでしか得られなかった学びは、この現実を教えてくれたことです。アメリカはきっと環境問題解決に向けてすごい制度や驚くようなシステムがあるのだろうという理想像はたいてい間違いで、実際にはフードロスに大量消費、自動車中心の社会です。一部の人はとても環境に関心があって、生活全体も自然に優しくあろうと努力する一方で、そうでない人も多く、両極端な印象を受けます。市民の意識を平均してしまえば、日本と大差ないように感じました。

清掃ボランティアにて_川に流れた大量のプラスチックごみ

焦らず、現地とマメに連絡を取ろう

  • 事前準備 : 渡航手配(VISA、保険、持ち物など)

私の課題は留学前にありました。以前から持っていたパスポートの期限切れが近づいていて、写しを提出した際に現地の大学から更新を指示されたのです。その場で更新してしまえば解決する話のはずでしたが、日本のパスポートは有効期限が一年間を切ってからでないと再申請できません。期限切れまで1年と数か月を残したパスポートはどうしようもなく、この時点で、航空券の予約もビザの発給のための書類申請も家探しも止まってしまいました。
留学先の大学に事情を説明し、書類等を待ってもらいました。その間、自分自身は航空運賃の値上がりや家のことで気が気でなかったですが、最重要のビザは同時期に出発する友人らからは少し遅れて無事に発給できました。
ここまでパスポートが微妙な時期に留学が決定する人もなかなかいないかもしれませんが、こういう状況になる人もいるということです。そんな時は慌てず、早め早めに先方に連絡を入れましょう。航空券は割高になるかもしれませんが。

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学を通してどれだけ成長できるかは、自分次第です。
留学しても家に閉じこもってしまえばほとんどだれにも会わずに生活していける一方で、事前に準備をして学びたいことを具体的に描いておき、現地で臆せず行動すれば大きな変化を得られます。
留学は自分がどこまでやれるかを試せる機会です。
留学のチャンスをつかんだ皆さんは、ぜひ自分にやれることをやりつくしてきてください。