平成26年に「大分県グローバル人材育成推進プラン」を策定した大分県。これは平成27年から令和6年までの10年間で3ステージに渡って行う長期的計画となる。今回は昨年までの第2ステージ(平成30年~令和2年)での活動内容を伺った。策定当初掲げた、以下の「5つの力の総合力」を身に付けるためにどのような取り組みをしているのだろうか。大分県教育庁に取材した。
海外名門大学やグローバル な国内大学と連携するなどの多様な取り組み
機運醸成 につながる 活気的な取り組みとして、様々なプログラムを行っているが、今回は大分県ならではの4つの取り組みに絞って詳しくお話を伺った。
(1) イングリッシュ・デイ・キャンプ
(2) スタンフォード大学遠隔講座
(3) オンライン・グローバル・キャンパス
(4) 国際交流プラットフォーム
ステージ3への抱負とこれからの課題
今年度から第3ステージ(令和3年度~6年度)を迎えたことにより、10年間の長期計画の集大成になる。今後にむけた、大分県教育委員会の展望としては、1つはオンラインでもよいから海外と繋がる機会をより増やしていきたいということ、2つ目はコロナの状況が改善すればではあるが、実際に留学や、海外へどんどん行って欲しいとのことである。
基本的な方針としては第2ステージで取り組んできた施策の強化とそこから発展した新プログラムの展開であるが、新型コロナの影響で見通しが不透明な部分もある。オンラインプログラムの参加希望者が当初から大幅に増えるなど、生徒たちの留学意識や海外への関心度は着実に上がってきている。これを、「留学に興味・関心がある」から「留学へ行きたい!行くぞ!」という明確な意思に持って行かなくてはならない。そこで課題なのが、大分県は他県に比べて留学のロールモデルが少ないという現状である。
また、大分県の留学支援の制度では長期(1年間)で1人あたり30万円が5名まで、短期で10万円が20名までが受けられるが、前述のオンラインプログラムにより留学意欲が高まった高校生に広く周知し、うまく活用できれば良い循環がまわるようになるのではないか。
最後に、大分県は独自の繋がりを活かし、他にはない留学機運醸成につながる企画が揃っていて、とても魅力的であり、恵まれた環境にあると感じた。3年後、このプランが終わった時の大分県の生徒たちの姿が楽しみである。