留学大図鑑 留学大図鑑

しょーちゃん

出身・在学高校:
新潟県立巻高等学校
出身・在学校:
長岡技術科学大学
出身・在学学部学科:
工学部 技術科学イノベーション専攻
在籍企業・組織:


最終更新日:2020年06月10日 初回執筆日:2020年06月10日

結晶配向セラミックスの焼結機構の解明

留学テーマ・分野:
大学院生:交換・研究留学(日本の大学院に在籍しながら現地大学院内で学ぶ留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • リモージュ大学SPCTS研究所
  • フランス
  • リモージュ
留学期間:
2か月
総費用:
750,000円 ・ 奨学金なし

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

高機能セラミックス材料は、光機能や電気的機能に応じて高度な微構造設計が必要であり、製造においても、粉体合成、成形、焼結など多くのプロセスでの制御を必要とする。私の研究では、高密度に焼結させる最終段階がネックとなっていた。そこで、リモージュ大学に併設されている国立セラミックス研究所(SPCTS)の、セラミックスプロセスの研究室で、圧電セラミックスの焼結機構を調査した。具体的には、日本で作製したサンプルを、焼結中の収縮異方性を2種類の装置を用いて測定した。また、最新の焼結技術である放電プラズマ焼結にも挑戦した。

留学の動機

私の専門分野は無機材料でその中でもセラミックスの研究を行っている。その製造プロセスは大きく、粉体合成、成形、焼結に分けることができるが、私の研究では焼結段階がネックとなっていた。そこで、焼結技術を専門に研究を行っていて、その発展に貢献している研究室で、技術を学びたいと思い留学を決意した。また、海外の博士課程や研究者がどのように研究に打ち込んでいるのかを、身をもって体験したいと思っていたため。

成果

2か月という短期間、さらに、受け入れ先の先生とは現地で2回しか話す時間がなかった。そんな中で、研究成果を得ることはかなり難しいことだった。しかし、結果として研究成果を認めてもらうことができ、共同研究という形で、帰国後もサポートしていただくことができた。今後は、実験データの補足を行い、学会発表、論文執筆を検討している。

ついた力

自己肯定力

自分のやっている研究に自信が持てない時期だったこともあって、自信を失いかけていた。しかし、フランスの先生の一言に気づかされた。「この研究は面白いからやりたい。」この一言が、すごく大きく私を変えてくれた。自分のやりたいことを真っすぐ突き進めばいいんだと思えるようになり、今までやってきたこと、これからやることを肯定できるようになったと思う。

今後の展望

今まで以上に、自分の研究を突き詰めることと、語学の勉強をしようと決心した。なんとなく今までは、いろいろなことを経験したくて、たくさんの研究テーマに手を出していた。もっと一つ一つを突き詰めたい。さらに、科目としての英語ではなく、コミュニケーションツールとして語学をもっと学びたいと思う。

留学スケジュール

2017年
10月~
2017年
12月

フランス(リモージュ)

セラミックスプロセスの研究室で、圧電セラミックスの焼結機構を調査。2種類の方法で焼結中の収縮を測定。また、最新の焼結技術である放電プラズマ焼結にも挑戦した。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

150,000 円

生活費:月額

90,000 円

お世話になった先生との一枚
オフィスのメンバー
旅行で行ったシャンポール城!
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

150,000 円

生活費:月額

90,000 円

スペシャルエピソード

ココでしか得られなかった、貴重な学び

フランスの研究所には、先生も学生も自由に使えるラウンジがあり、毎日ランチタイムには、お弁当の後にコーヒーブレイクがあり、他の研究室の先生や学生とおしゃべりをする機会がありました。内容は、日常の面白い出来事から、研究のことまで幅広く話していて、本当にみんな仲が良いという印象を受けました。日本ではこのように建物内にいる人が自由に集まることができる場がないです。日本の大学にも取り入れて欲しいと思いました。

ランチタイム

事件解決で繋がった留学生の和

  • 生活 : 治安・安全

フランスへの留学が決まった時点で、現地の先生にお願いして学生寮を手配していただいた。到着後すぐに手続していただくことができ、問題なく寮での暮らしを始めることができた。しかし、私が滞在している2か月の間に”事件”がたくさん起こった。大きな事件は2つで、1週間立て続けに起こった停電と、共同洗濯機の故障と水漏れ。最も問題だったことは、それを対処してくれるはずの管理人さんが、フランス語しかわからない事だった。私と同じ建物内に住んでいたのは、みな留学生で英語はできてもフランス語は・・・。毎回原因が分からず何に気を付けたらいいのかわからずに終わっていたけれど、こんなふうに事件が起こってくれたことで、留学生同士の和が広がった。そのおかげで、生活への負担はなくなった。

留学生グループでの手巻き寿司パーティー

留学前にやっておけばよかったこと

自分で思っていた以上に英語が伝わらないことが多かったので、現地の言葉を勉強していたらよかったなと思った。私は、あいさつ程度のフランス語しか知らない状態で留学した。留学先が小さな村だったこともあって、研究所を出ると、英語が伝わらないことが多々あった。お店や公共交通機関で使える言葉くらいは覚えておきたかった。

これから留学へ行く人へのメッセージ

私は、留学に行きたくない人は行く必要がないと思う。でも、少しでも留学に興味があって、行ってみようかなと思ったなら、後悔しないためにも絶対に挑戦するべきだと思う。自分にとって必ずプラスになると思うから!