留学内容
私は、地熱資源エネルギーを日本で普及させるヒントを探る目的でトビタテの留学をさせて頂きました。地熱に興味を持ったきっかけは大学2年生の時に行ったアイスランドでのボランティアです。力強い自然のエネルギーと人間の生活が密接に繋がっていることを実感できる場面を日本ではなかなか見られないので新鮮でした。日本がアイスランドをしのぐ世界第三位の地熱資源大国だと知ったのは帰国後で、太陽光など他の再生可能エネルギーよりも安定的に発電が出来ること、日本に多くある温泉を生かして発電に生かせる可能性があること、そして東日本大震災以降に地熱資源が再び脚光を浴び始めたことを知りました。更に、世界の地熱発電施設のタービンの約7割は日本メーカーが導入しています。このように日本は地熱資源も技術も持ち合わせている一方、開発までの道のりは険しく法的制度や周辺住民との共生等が開発の大きな阻害要因となっています。よって、地熱資源開発が盛んなニュージーランドで政策やステークホルダーとの共生について学びました。また、ケニアでは開発途上国の地熱開発の現状を調査すると共に、日本の政策としても重要になりつつあるアフリカとの資源外交に日本企業等はどのように関わっていくべきなのか考えました。自治体関係者や企業、住民へのインタビューやフィールドワークを通して日本との制度の違いや住民が資源開発に持つ意識の違いを知ることが出来ました。