留学大図鑑 留学大図鑑

山瀬加奈

出身・在学高校:
Interlake High School
出身・在学校:
明治大学
出身・在学学部学科:
国際日本学部国際日本学科
在籍企業・組織:

2013年にRTN Projectの活動報告 「世界の学校から」に掲載された記事です。私の卒業したIHSとシアトル日本語補習学校について紹介しています。ぜひご覧ください。


最終更新日:2019年01月15日 初回執筆日:2019年01月15日

いろいろありすぎた5年間

留学テーマ・分野:
高校進学・現地校入学
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • Highland Middle School, Interlake High School
  • アメリカ合衆国
  • ワシントン州
留学期間:
4年10ヶ月
総費用:
- 円 ・ 奨学金なし

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 挨拶など基本的な会話ができるレベル 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル<英検準1級、SAT1620点>

留学内容

【中学校】
中3に編入し、1年間通い、卒業しました。
ESL(English as a Second Language)で国語と社会を受けつつ、理数系の授業や芸術系、技術系、音楽系、体育の授業などは現地の学生たちと同じクラス(Mainstream)で受けました。
テニス部に所属し、部活動がない日は日本人が教えている英文法の塾と英会話学校に通いました。
日本人のピアノの先生に来ていただいて日本にいるころからずっと通っていたピアノを続けることができました。
土曜日はシアトル日本語補習学校に通いました。日曜日はたまに教会に通いました。

【高校】
4年間通い、卒業しました。
ESLで国語のサポートを受けていましたが、2年生になったら初日に「もういけるでしょ」と追い出されたので、2年生からはすべての授業をMainstreamで履修しました。
ダンス部(Drill Team)、アニメ同好会、インターナショナルクラブに所属し、部活動がない日は大学進学に向けたSATやTOEFLや英検の勉強をする塾に通いました。
中学からの継続でネイティブの英会話の家庭教師には現地校の宿題のサポートをいただき、ピアノも習い続けました。
土曜日はシアトル日本語補習学校に通い、また、ボランティア活動を日本商工会のイベントや地元の図書館などで行い、4年間で合計100時間以上行いました。

留学の動機

父の仕事の転勤です。アラスカに半年、ワシントンに半年場所を行き来する仕事でしたが、母が気候と教育環境からワシントンを拠点にすると即決したそうです。中学受験勉強中に決まったのですが、両親は途中で勉強を諦めることは私のためにならない、と合格まで黙っていました。私は小学校時代から自分が居づらさを感じていたこと、親戚に国際結婚をした方がいて海外に漠然と興味関心があったことから、すんなりと受け入れました。

成果

・高3時に大学の求める学生像(Integrity, Humanity, Scholarship)のうち、Integrity(誠実さ)に選出され、全校集会にて表彰
・卒業時、上位10%のGPAとして表彰
・帰国後、明治大学国際日本学部に合格
http://www.rtnproject.com/2012/04/vol64_2.html
入試合格体験談は上記リンク先の記事をご覧ください

ついた力

ネットリテラシー力

マイクロソフト本社が隣町にある学校に通ったため、パソコンなどの情報環境が豊富でした。マイクロソフト社等の会社で働く親の子が多く、ブラインドタッチやWord/Powerpointや、ネットでの検索は基礎的な物はできることが当たり前。授業でも出欠管理、成績管理、宿題提出や課題の回答などを配布されるPCで行うことが多く、PCを使った問題解決能力や表現能力をどんどん伸ばしていきました。

今後の展望

帰国後、アメリカの別の州にいた帰国子女や、他の様々な国からの留学生に出会い、自分が見てきた世界はまだまだほんの一部でしかないと思いました。さらに日本を客観視できるきっかけを持てたことで、日本についても強い興味を持つようになりました。これからも、様々なことを勉強していきたいし、その感動を多くの人に体験してもらいたいです。
https://an-life.jp/article/701

留学スケジュール

2003年
8月~
2004年
8月

アメリカ合衆国(ワシントン州)

中学校:
国語・社会はESLで受けました。英語でお寿司の作り方をポスタープレゼンした思い出があります。
社会は社会の勉強というよりも街のあちこちにある英単語を勉強するクラスであったように思います。
数学は学年合同でレベル別に分かれており、英語が全く話せないため一番下のレベルクラスに入りましたが、中学3年で分数の掛け算をしていたので、一番権力を持てることになりました。
理科では日本の中学の理科の教科書を一緒に開き、どこの章のどこの話に近いことをしているのか、常にページをめくりながら理解を試みていました。
技術の授業では先生が日本語訳のマニュアルを見つけてくれて、怪我せず機材を使えました。
体育の授業では、唯一の女子の履修生で、先生が優しくしてくれて乗り越えられました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

卒業式で、いじめを一緒に解決してくれた理科の先生と
イチロー選手の258安打を生で観に行けたのは自慢です
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

2004年
9月~
2009年
6月

アメリカ合衆国(ワシントン州)

高校:
国語ではシェイクスピアの作品やマークトゥエインの作品など、本丸々1冊読む形で学ぶことが印象的でした。1回差別的発言を国語の先生に言われ、授業をボイコットしたら深く反省して謝ってくれました。
数学は一気にレベルの高いクラスに入れられ、高校4年次にはIBのCalculus(大学数学の内容)に苦しまされました。
理科では1年間物理、1年間化学、と勉強していくのですが、個性豊かな先生のもと、楽しく授業を受けられました。
社会では1年世界史、1年米国史、と勉強していくのですが、暗記主義でない教え方や、オバマ前大統領当選時にそれを教材にする授業の進め方に衝撃を受けました。

その他学校生活について詳細はこちらをご覧ください。
http://www.rtnproject.com/2010/06/_vol20.html

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

ダンス部の州大会に向かう日の集合写真です
ダンスパーティーの集合写真です(ダンス部と同じ場所)
シアトルのスペースが卒業パーティーの会場でした!
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

留学中にやってしまった、私の失敗談

とても仲の良い友達に休み時間に廊下に呼び出され、手紙が中に入った箱を渡されました。
手紙には「Will you go out with me?(付き合ってください)」と書かれていましたが、私は直訳で「一緒に出かけませんか?」と聞き取り、「いいよ、週末なら空いてる。」と返事をしてしました。
それが告白だったと私がわかったのはそれからかなり後の話でした。

数日後にはいつも通りのお友達でした

英語力が、帰国後にさらに伸びた。

  • 語学力 : 英語

英語で話していると「さすが、アメリカにいただけあるね」とよく言われますが、留学中に身に付いた英語力と、帰国後大学で英語を勉強してさらに伸びた英語力があると最近思っています。

【留学前】
小学校5年生くらいから、地元の英会話教室に通いました。
英語の歌を歌ったりアルファベットを覚える程度でした。

【留学中】
渡米1年目、中学1年生の間に、高校3年生までの日本の英語の教科書をすべて終わらせました。文法や型を学ばないと納得しない自分がいました。
Penguin Readersはじめ、レベル別の短い本を大量に読み、挿絵と一緒に内容を理解する能力をつけたり、語彙力と語彙の意味を想像する想像力をつけました。
自宅では幼児・子ども向けアニメを見ていました。

【帰国後】
英語の英文法のテキストを買い、復習しました。
週8コマ4技能を学ぶ学部だったので、英語に常に触れていました。
学部に留学に来ている非英語圏からの留学生と沢山英語で話し、リスニング能力が上がりました。
さらに、彼らに日本文化を説明するときに語彙力や表現能力が上がりました。
資格を取る目的で英会話教室に通いましたが、そこでさらに課題が見つかりました。
映画を字幕でみたり、外国人のYouTuberの動画を観るようになりました。

実績としては、大学では英語スピーチコンテストなどで最優秀賞をとり、大学の代表として国際会議等でも登壇させていただき、さらには、就職活動開始時勉強をせずTOEICを受け、945点をとりました。
社会人になって2年目に、ブロードウェイでミュージカルを観たときに、ストーリーが理解できて、お客さんが笑っているところで一緒に笑った時は、「あ、私、今セリフを聞き取ってわかって楽しんでるんだ!」と感動したのを覚えています。

帰国後6年目、社会人2年目でネイティブレベルに達した実感が

留学前にやっておけばよかったこと

色々ありすぎて、特にないとも言えるのですが、
あるとしたら、物や人の名前の正しい英語での発音方法を知っていたらもっと初動で友達が作れていたかなと思います。
「アヴリル・ラヴィーン知ってる?」と友達に聞いた時に全く理解がされなかったり、
「McDonald行こうぜ!」と誘われたときにマクドナルドだとわからず…
「何言ってるの?」「え、知らないの?」と沢山言われて、余計折れていました。笑

留学を勧める・勧めない理由

このWEBサイトに載っているのは、自分で目的意識をもって留学をしている人が多いですが、私は目的意識がなく何となく行った人です。最初は毎日帰りたい、何で連れてきた、と親に責めていましたが、今、あの5年間はとても貴重だったなと思います。私はどの国で何をする!といった決意を固めすぎていなくても、漠然とした興味関心と、ちょっとした頑張ってみようかなと思う気持ちでも、きっとその人の視野は広がると思います。

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学中の経験だけで費用対効果を考えないでください。そこで経験した様々なことを、良いことも悪いことも、すべてを、帰国後自分が日常生活でどう活かすか、どう次の学びに活かしていくかによって、その留学中の経験が、自分にとって、何においてどのように本当に価値があったか、自分が判断できます。
「英語できるようになりますか」
「内気な私でも留学に行けますか」
私の答えは
「行ってみたらわかる」
です。