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大西翔太

出身・在学高校:
国立松江工業高等専門学校
出身・在学校:
北陸先端科学技術大学院大学
出身・在学学部学科:
先端科学技術研究科
在籍企業・組織:
Codd for Youth

留学テーマであるシビックテックや留学先のインドやアメリカに関することならご相談に乗れると思います!連絡はインスタのDMかFacebookメッセンジャーが一番早いです。


最終更新日:2019年05月13日 初回執筆日:2019年05月13日

シビックテックを海外で学ぶ!

留学テーマ・分野:
海外インターンシップ
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • Kemuri Technology, Code for America
  • インド・台湾・アメリカ合衆国
  • バンガロール、台北、サンフランシスコ
留学期間:
9か月
総費用:
1,600,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 1,450,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 挨拶など基本的な会話ができるレベル<TOEIC 600点> 専門的な研究や会議において、議論や調整ができるレベル<TOEIC 800点>

留学内容

 近年欧米を中心に盛んに行われている、市民コミュニティがITを活用して社会の課題解決を行うシビックテックという活動を海外で学び、日本のシビックテック改善に生かすヒントを得ることを目的として留学しました。
 私の留学は3段階に分かれており、まず2018年4月からはアメリカ留学に向けた語学力とITへの理解を高めることを目的として、インドのバンガロールに拠点を置くKemuri TechnologyというIT企業で技術者としてインターンシップを行いながら、現地の語学学校で英語を学びました。インド留学終了後には台湾でアジア最大のシビックテックイベントであるg0v summitへの参加とプレゼン発表を通じて国際的なシビックテック、特にアジアでの取り組みを学びました。台湾でのイベント終了後にはアメリカのサンフランシスコに拠点を置きシビックテック活動を行うNPO組織であるCode for Americaの活動に3ヶ月ほど参加し、アメリカ国内のシビックテックが盛んに行われている10都市で実践者へのヒアリング調査や質問紙調査、参与観察などのフィールドワークを行いました。
 初めての海外留学であり、またインターンシップと社会調査というカリキュラムが無い活動を軸にした留学であったため思うように成果が出ず大変なことや孤独を感じることも多くありましたが、自分の力で前に進む力が身についたと感じています。

留学の動機

大学院修士1年生の冬にアメリカでのシビックテックに関する調査と現地の投資家に向けたビジネスプランのプレゼンを行ったことがきっかけとなりました。それまではるか遠い存在だったアメリカとの距離感が分かり、どうすれば行けるかという道筋が立てられたと共に、アメリカでシビックテックに参加し学ぶことが今後日本でシビックテックを進めていく上で重要な意味を持つと確信し、トビタテに応募することを決めました。

成果

インドではインターンシップや語学学校を通じて英語力とITへの理解が深まりました。また、現地の学校への訪問やイベント開催などを通じて、海外に日本を伝える活動の価値を学ぶことができました。
台湾とアメリカでは世界規模でのシビックテックの動きを知ることができたと共に、現地の実践者の方と日本の実践者の方を繋ぎ、シビックテックをテーマに国境を超えて人がつながるコミュニティを作ることができました。

ついた力

自己理解、自己改善力

海外留学中はもちろん楽しいことも多くありましたが、体調が悪い時や成果が出ない時、信頼できる人を頼ったり逃げ出すといった日本にいた時には当たり前にできていた行動を取ることが許されず、そして失敗したら全て自己責任という孤独で過酷な時間でした。しかし、そうした中で強い気持ちを持って改善を続けた結果、起こること全てに対して外部ではなく自己に改善点を求め、前向きに進んでいく姿勢を身につけることができました。

今後の展望

今後は、留学で学んだことを生かして留学のテーマであった「シビックテック」を日本で進めていくと共に、シビックテックに取り組む中で気づいた日本の地域間格差やITリテラシーの低さを改善していくような活動に取り組んでいきたいと思っています。さらに私が生まれ育ってきた環境と近い「地方の理系人材」、特に高専生に対して留学や起業といった選択肢を示すことにも取り組んでいきたいと思っています。

留学スケジュール

2018年
4月~
2018年
9月

インド(バンガロール)

IT企業で技術者としてインターンシップをしながら現地の英語学校へ通いました。また、休日等を利用して現地でシビックテックや類似する活動に取り組んでいる方へヒアリング調査をしたり、日本料理や日本語をテーマにしたイベントの主催などを行いました。
さらに、Fablabというシビックテックに類似する取り組みを教育に取り入れている学校に1週間滞在し、フィールドワークを行いました。

費用詳細

学費:納入総額

180,000 円

住居費:月額

15,000 円

生活費:月額

20,000 円

インターン先の社員旅行の写真です。よく遊びよく学びました
学校でイベントをした時の画像です。カブトが大人気でした
社内勉強会の様子です。みんなで学ぶ雰囲気がすごく刺激的でした
費用詳細

学費:納入総額

180,000 円

住居費:月額

15,000 円

生活費:月額

20,000 円

2018年
10月~
2018年
10月

台湾(台北)

台湾で開催されたアジア最大のシビックテックイベントであるg0v summitの準備手伝いと参加のため、10月上旬の間台北に滞在しました。イベントでは日本のシビックテックについて登壇して話す機会もいただき、世界中から集まる多くのシビックテック実践者や研究者の方々と話すことができました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

20,000 円

生活費:月額

20,000 円

日本からも多くの方々が参加していてとても楽しかったです。
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

20,000 円

生活費:月額

20,000 円

2018年
10月~
2019年
1月

アメリカ合衆国(サンフランシスコ(その他多くの都市))

アメリカではCode for Americaというシビックテックを行うNPOの活動に参加し、拠点のあるサンフランシスコと、その他活動が盛んなアメリカ国内の約10地域でシビックテックに関するイベントへの参加や現地で活動する実践者へのヒアリング調査などを行いました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

300,000 円

生活費:月額

150,000 円

項目:移動費

100,000 円

アメリカのシビックテック実践者の方々との写真です
全米を巡る中でいろんな景色とも出会いました
現地での成果報告ではたくさんのフィードバックを頂きました
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

300,000 円

生活費:月額

150,000 円

項目:移動費

100,000 円

スペシャルエピソード

留学中に手に入れた、今でも大事にしているもの

Code for Americaでの活動へ長期で参加した日本人学生は私が初めてであったため、初めの頃はお互いに何をすべきかわからない状態でした。何も仕事が無いという状態が辛く、アメリカの生活にも馴染めなかったため日本に帰りたいとすら思ったこともありましたが、諦めず考えて「活動が盛んな地域を回って記事を書きたい」と提案して完遂し、最後には担当者の方からCode for Americaのメンバーの証としてジャケットを頂き、「Your super positive」と声をかけていただくことができました。どんな状況でも前向きに捉えて現状を改善していけば道は開けるということを実体験を持って知ることができました。

ジャケットは嬉しすぎてすぐ着て自撮りしました笑

留学前後での、自分の変化

海外、特にインドでは文化の違いと自分がマイノリティであるということに悩み、落ち込んでしまったことがありました。しかし、思い切って現地の大学生とのシェアハウスや現地の学校への住み込みでの取材などに挑戦し、自分から心を開いて行くことで、意外な共通点を見つけたり偏見が無くなったり、反対に日本人としてこれだけは守りたいというものが主張できるようになったりして、打ち解けることができました。こうした経験を通じて、苦手だと思う環境や人に対しても思い切って飛び込んでみてから考える、まず1歩踏み出してみることの大切さに気づき、留学前より人との距離感が近くなったなと思っています。

インドの友達と撮った写真です。

アメリカで日本企業とマッチングできるボストンキャリアフォーラム

  • 帰国後の進路 : 就職(企業)

 僕は留学前、帰国後の就活をどのように進めていくかとても不安だったのですが、留学中に周りの友人からの情報で、毎年10月に日本企業がアメリカのボストンに集まり、学生とマッチングする「ボストンキャリアフォーラム」というイベントがあることを知りました。
 実際に行ってみたのですが、僕のような「アメリカ以外の国での留学」「大学ではなくてインターンシップ」という人もたくさん参加しており、そうした人の中で実際に内定をもらっている人にも多く会いました。また、僕自身ボスキャリで内定をもらうことができました。
 ボスキャリの時期が近づくとトビタテの学生の中でも対策会などが始まったりするので、就活が不安だという方はぜひ調べてみてください。ボストン以外でもサンフランシスコや中国、オーストラリアなど様々な地域で開催されているようです。

ボストンキャリアフォーラムの様子です

インドで移動するときはOlaかUberがオススメです。

  • 生活 : 車

インドではタクシー代わりにオートリキシャと呼ばれる乗り物に乗るのですが、日本人だと分かると高めの値段を請求されることがあるなど、日本のような健全な感覚で使うことが難しいです。そうした問題を解決するためにインドでは世界中で人気なUberと、現地のベンチャー企業が運営しているサービスであるOlaを使ってオートリキシャを呼ぶというのが主流になってきています。
ITスタートアップが盛んなインドでは食事を配達するサービスであるZomatoやシェアサイクルのPEDL、ホテル予約のOYOなど身の回りの不便を解決するITサービスが数多く存在しているので、ぜひインドに行った際には利用してみてください。

オートリキシャはアトラクションみたいで楽しいですw

留学前にやっておけばよかったこと

留学中にやっておいて助かったのは「英語の勉強」と「お金の準備」でした。インターンシップではアウトプットがメインになるので、インターンシップをする方は最低限の文法と簡単な会話がスムーズにできるようになっておいた方がいいかなと思います。お金については、語学学校や旅行など、奨学金のおかげで選べた選択がたくさんありました。お金が足りない状況は機会損失につながるので余分に確保して臨んだ方がいいと思います。

留学を勧める・勧めない理由

僕は留学おすすめ派なのですが、僕自身留学に興味を持ってから実際に踏み切るまでの半年間は不安でいっぱいで、お金や受け入れ先の確保や就活など、留学によって生じるリスクの解消に費やしました。しかし留学中に、それらをサポートする仕組みは多くあるということを知りました。留学のリスクは今どんどん減っていて、あとはそれが学生に届くかどうかだと思っているので、僕もそれを届ける1人になりたいと考えています。

これから留学へ行く人へのメッセージ

僕は修士2年生の終わりまで悩んだ挙句に内定していた会社を辞退して留学を選びました。受け入れ先も大学では見つからずインターンシップという形を取り、王道から大きく外れてうまくいく保証もない、本当に大きな不安を抱えて始めた留学でした。しかし、全て乗り越えて最後には大きな成功体験を得ることができました。僕は留学は諦めなければ絶対に失敗しないと思います。皆さんもぜひ思い切ってチャンレンジをしてみてください!