留学内容
留学の大テーマはインドの社会経済とIT人材育成を学ぶことでした日本では経済学を専攻しており、途上国開発に関心がありインド留学を決め、大学でインドの社会経済の仕組みを学びつつ、現地の日系大手広告代理店でインターンをしながらビジネスサイドからインド経済の抱える課題を調査しました。さらに、IT人材育成で有名なインドのエンジニア教育の現場を調査し、IT人材不足が深刻になる日本に活かせるtipsを探しました。日本にいるときはインドの高水準の人材育成を期待していましたが、実情は大きく異なっていました。エンジニアの学位保有者20%はエンジニアになれず、エンジニア内の競争を勝ち抜いた超優秀な人材が表舞台に立つのです。人口減少が続く日本で同じことをするのは難しいでしょう。したがって、今後の日本のIT人材育成は「質」をどれだけ高められるかが重要になると私は考えています。さらに、海外に多くのIT人材を供給し、GDP世界第5位のインドの足元は非常に問題が多いことを留学で学びました。古い労働法が残るとともに、多くの貧困層が生活に苦しんでいます。世俗主義的な国家観を掲げる裏では宗教対立が存在し、インフラや社会保障は先進国に遠く及びません。現地でこれらのことを学ぶとともに、日本のインドに関する情報の偏りにも気づきました。その点で複雑なインドの社会経済を現地で学べたことは貴重な経験となりました。