留学内容
世界最先端のバイオインフォマティクス分野の知識や研究スキルを向上させるために、ベルギーにあるルーヴェン・カトリック大学の研究室に約10ヶ月間滞在し、ヒト腸内細菌に関連する研究を行いました。
所属研究室には世界各国から優秀な研究者や学生が集まっていたため、研究スタイルやディスカッションから非常に多くのことを習得することができました。留学後半はCOVID-19の影響でリモート形式での留学を継続しました。留学中の研究成果については、帰国前に研究室内で発表を行いました。
最終更新日:2021年05月21日 初回執筆日:2021年05月21日
語学力:
言語 | 留学前 | 留学後 | |
---|---|---|---|
英語 | 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル<TOEIC875, IELTS6.5> | → | 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル |
世界最先端のバイオインフォマティクス分野の知識や研究スキルを向上させるために、ベルギーにあるルーヴェン・カトリック大学の研究室に約10ヶ月間滞在し、ヒト腸内細菌に関連する研究を行いました。
所属研究室には世界各国から優秀な研究者や学生が集まっていたため、研究スタイルやディスカッションから非常に多くのことを習得することができました。留学後半はCOVID-19の影響でリモート形式での留学を継続しました。留学中の研究成果については、帰国前に研究室内で発表を行いました。
学部2年時に初めて短期留学で英国に行き、漠然と長期留学に憧れを抱いてはいました。しかし、その後生物学の国際大会で海外の学生の優秀さを目の当たりにし、研究室所属後に自分の実力不足を日々感じたことで「留学に行きたいが踏み出せない」状態が続きました。最終的には「留学に行かない理由は何か?」を考えた時に努力すれば解決することに対して、挑戦する前から言い訳にして逃げている自分に気づき、留学を決断しました。
最終的な研究成果については現在論文化へ向けて準備中です。また、腸内細菌研究における自分の知識やスキルの幅が広げることができました。留学先では研究室内外問わず世界で活躍されている方と交流する機会が多かったため、そういった方のマインドセットや考え方を実際に間近で感じられたことは想像以上に大きな学びでした。
自分で決める力
研究室に初めて登校した日に、質問した際に何度も"It's up to you"と返答され、非常に戸惑いました。今までは「こうあるべき」に従うことが求められることが多かった一方、留学先では「自分がどうしたいか」を考えていることが当たり前でした。自分のありたい人生を歩もうとする素敵な人に囲まれて生活する中で、自分自身も周囲に流されるのではなく自分の価値観で決断することに自信を持てるようになりました。
留学を通して研究者として生命現象を解明することだけではなく、研究開発用のデータが集まりやすいようなエコシステムの構築やヘルスケアビジネスにも興味を持つようになりました。現在は研究で培ったデータ分析スキルを活かしつつ、ビジネスサイドから人々の健康に貢献したいと考えています。
2019年
9月~
2020年
6月
東京工業大学では生命科学と情報科学の融合分野であるバイオインフォマティクスを学び、大腸がん患者の腸内環境について研究していました。一方留学先では、日本で私が行っているようなバイオインフォマティクス分野のアプローチで腸内細菌を解析する際に、研究者の役に立つようなパイプラインの構築に取り組みました。30人以上が所属するビックラボだったため、スペイン人のポストドクトラルフェローの方にメンターとしてついていただき、日々ディスカッションをしていました。
留学後半はCOVID-19の影響でベルギーの自宅からリモートワークという形にはなっていしまいましたが、オンラインでのゼミやミーティングを継続しました。研究成果は帰国前に研究室のオンラインゼミにて発表しました。
学費:納入総額 - 円 |
住居費:月額 50,000 円 |
生活費:月額 60,000 円 |
項目:その他・総額 300,000 円 |
学費:納入総額 - 円 |
住居費:月額 50,000 円 |
生活費:月額 60,000 円 |
項目:その他・総額 300,000 円 |
留学中最もお世話になったのはメンターとして担当していただいたポストドクトラルフェローの方です。
研究者として優秀なだけでなく、ボランティア活動や課外活動でも活躍されていて、本当に多くのことを教えてもらいました。特に、COVID-19が流行り始めた時は、真っ先に私が開発していたツールを応用させてウイルスも検出できないか検討しようというアイディアを出してくださり、数年先ではなく研究者として今貢献できることを考えようという姿勢を身をもって学ぶことができました。
一方でラテン系の方ということもあり、フィードバックが基本的にポジティブ表現しか使用されないため、実際の評価は英語の表現のイメージを2段階くらい下げて受け取る必要があったのは、不思議な感覚でした。
研究室滞在型の留学だったため、まずは研究室の教授と直接連絡を取りました。運良く受け入れ許可をもらい、受け入れに必要な英語スコアや条件がないか確認したところ「特にない」と言われていました。しかし、その後大学全体の事務を通して手続きを進めるうちに有効期限内の英語のスコアが必要なことが直前に分かり、VISAの申請手続きに間に合わせるにはもう試験を受ける時間がない状態になってしまいました。そこで、受け入れ大学の事務に対して、「既に研究室からは受け入れ許可ももらっているが、英語のスコアだけ提出が間に合わないので他の手段で代替できないか」と交渉したところ、スコア提出の代わりに英語の口頭インタビューを実施することで、必要な語学力があるか審査してもらうことになりました。今回の例は私のリサーチ不足が原因ですが、往々にして海外では交渉すれば何とかなるケースも多いと感じたのも事実です。何か正式なルートで困ったときも諦めずに交渉してみることをおすすめします。