留学大図鑑 留学大図鑑

内野紀惠

出身・在学高校:
牛久栄進高校
出身・在学校:
筑波大学
出身・在学学部学科:
社会・国際学群 国際総合学類
在籍企業・組織:
ファッション業界

インターン探しに苦戦している方、ファッション業界でのインターンのお話を聞きたい方はお気軽にお声掛けください^^
Facebookでの問い合わせで基本は対応できますが、確認が遅くなるかもしれないので、InstagramのDMも送ってくださると助かります!


最終更新日:2023年04月10日 初回執筆日:2023年04月10日

ファッションショーで働きたい!

留学テーマ・分野:
大学生:交換・認定留学(日本の大学に在籍しながら現地単位取得を伴う留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • ボルドー大学 経済学部
  • イタリア・フランス
  • ミラノ、ボルドー、パリ
留学期間:
12ヶ月
総費用:
2,170,000円 ・ 奨学金なし

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル<TOEIC815> 専門的な研究や会議において、議論や調整ができるレベル

留学内容

日本では経験できないような、ファッションの本場ならではの経験を積むことが最も大きな目標でした。しかし現地に行くまではインターン先は決まっておらず、自身の語学力にも不安があったので、まずは英語とフランス語に慣れるために大学で授業を受け、自由時間にはインターナショナルな友人とできるだけ時間と一緒に過ごそうと心がけていました。
出版系にも興味があったのでいくつも応募しましたが、出版系はネイティブレベルの語学力を必要とするので断念し、ファッションショーに関われるインターンをしようと方向転換。最初はLinkedInなどのプラットフォームやエージェントを介して探していましたが、なかなか上手くいかない上に変更申請が間に合いそうになかったので、最終的にはロンドン、ミラノ、パリいずれかの都市でファッションショーを開催するブランドすべてに自分で直接問い合わせました。
最終的にミラノを拠点とするANNAKIKIというブランドが1ヶ月受け入れてくれるということでそこでインターンを行うことになり、本番当日にはバックステージのタイムマネジメントやモデル・スタッフの対応を行う大役を任されました。
ファッションウィーク中の街の活気で満ちた雰囲気や、わずか20分もの間に多くのお金が注ぎ込まれるファッションショーの持つ意味などを肌感覚で感じられたのはとても良かったですし、将来の方向性に迷いがあった私にとっては、こういう仕事がしたいと明確化されたのが最も大きな収穫でした。

留学の動機

もともと将来は海外に移住するのが夢だったので、留学はそのための練習みたいな気持ちでした。なので、留学先でのミッションは主に3つ。まず、海外での生活がどんなものなのか、私は本当に海外で住みたいのか、住みたいならどこなのかということのリサーチ。2つ目は、海外でももちろん仕事をするはずなので、実際に自分は海外で働けるのか、どうやったら働けそうかのリサーチ。3つ目は言語能力の向上でした

成果

やっぱり海外に住みたいし、住むならフランスだなとわかった。働くために必要な能力もプロセスもなんとなく知れたし、十分ではないにしろ、インターン経験も詰めたことがよかった。また、言語能力も英語だけでなくフランス語も上達したため、これを生かしてやはりフランスで働けたらいいなと思うようになった。ファッション界ではやはりパリが最高峰に位置するため、納得のいく方向性に定まった。

ついた力

準備力

今までは、やってみればどうにかなるという気持ちでなんでもとにかく行動派だったが、一方で、アクシデントの多い海外では、以下に準備しておくことで本来のパフォーマンスを発揮できるか、トラブルをうまく対処できるかなどが大きく響いてきたため、帰ってくる頃には非常に用心深くなった。後はバランスの問題笑。

今後の展望

ファッションウィークでのインターンを経験して、自分はファッションショーを作っていくプロセスに参加したいと思うようになった。現在はその気持ちに従ってゲットした就職先で働けているので、このまま2〜3年働いたのちにフランスに移住するため、言語の勉強と、業界経験を積むことに励んでいます。

留学スケジュール

2022年
1月~
2023年
1月

フランス(ボルドー、パリ)

基本的にはボルドーで過ごしていましたが、パリファッションウィーク中の一週間はパリでインターンをしていました。そこではCOSTARELLOSというブランドの展示会のインターンで、ゲストのレセプションやモデルのフォッティング、チームのお昼ご飯調達(結構責任重大笑)などを担当していました。そこで一緒に働いていたインターン生やモデルたちは、これからもファッション業界で活躍していくような子達ばかりだったので、今でもお互い刺激しあっています。
インターンがない間は授業に出たり、卒論を書いたり、帰国後に向けた仕事探しなどをしていましたが、たくさんの友人を作って英語やフランス語で会話することに一番力を入れていました。
最初から決められた期間の中で、自分がどこまでのパフォーマンスができるかというのは、基本的にはいい考え方ではありますが、一方で他の人を参考程度に見ていたつもりがいつの間にか自分と比べてしまって自己嫌悪に陥るというような時期もあったので、いつも自分にフォーカスを当てることを学んだ気がします。例えば、留学中に卒論なんて書いていたいいのか、仕事探しなんて帰国後でもいいんじゃないか?という迷いもありましたが、最終的には私が書いた卒論は大学内でも高く評価していただき、就職先は留学中に決まったことで2月から早くも希望の就職先で働き始めることができたので、他人と違いことをやっていても、自分で正解にしていける!と結果的に自信がつきました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

30,000 円

生活費:月額

40,000 円

PFW中にCOSTARELLOSで働いていた時の写真
展示会場の雰囲気
展示会場の雰囲気2
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

30,000 円

生活費:月額

40,000 円

2022年
9月~
2022年
9月

(ミラノ)

9月の1ヶ月間のみインターンのためミラノに滞在。拠点はフランスだったのでミラノでは毎日エアビ生活でしたが、ファッションウィークがある9月はとくに宿泊施設の値段が高騰する上に、需要の多さから丸々1ヶ月同じ場所を予約する事は不可能だったので、平均5日に1回は引越ししていました。結果的に宿泊費だけで1ヶ月20万円。飛行機代や食費なども加えると1ヶ月30万は使い、ストレスも加わって体調との勝負でもありました。
インターンプログラムがあると言われて行ったにもかかわらず、現地について最初の二週間は、特にやることがないと言われてモチベーションを保つのが難しかったですが、休日はコモ湖やベニスに訪れたりしてうまくストレス解消。
後半二週間は、今までが何だったのかというほど忙しく、毎日9時〜22:00,23:00くらいまで働きづめでお昼さえまともに食べられないような状況で、他の短期インターンの人たちはもれなく1日や2日で辞めていくのに対し、私はもともとワーカホリック体質なので(?)性に合っていました(私の場合はインターンをやめたところでエアビも航空券も既に取っていたので続けざるを得なかったのもありますが笑)。最終的には私の働きぶりを評価してくれたボスが当日にはバックステージのディレクターのようなポジションを任せてくださりとてもいい経験ができました。他のスタイリストやフォトグラファーなども徐々に認めてくれるようになり、他の展示会に連れ回してくれたり、仕事を頑張って良かったと思います。が、やはりストレスをうまく解消したり、健康に気を使わないと、働きたくても働けなくなることもあると身をもって知ったので、限界まで行く前に対処する必要性も学びました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

200,000 円

生活費:月額

100,000 円

ANNAKIKIで一緒に働いていたスタイリスト2人と
働いていたときに使っていたスタイリング資料
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

200,000 円

生活費:月額

100,000 円

スペシャルエピソード

ココでしか得られなかった、貴重な学び

私は1年間の留学のつもりが、受け入れ許可証に書いてあった日付などの兼ね合いで、留学先には15日追加で滞在することになりました。しかし、保険などの期間は365日の設定のままで、延長すれば良かったものの、両親に代理で契約し直してもらわなければいけなかったりと気が引けてしまい、放置した結果、保険が切れた2日後に、スマホが盗まれて呆然。
その後はしばらく引きずってしまうそうなくらいショックでしたし、いくらヨーロッパではそんなの茶飯事だとしても、なんでそんなに落ち込んでいるの?といわれたときにはカチンときましたが、よくよく考えてみると、確かにお金なんてこれからいくらでも稼げるし、取り返しのつかないものなんて何もなかった...。今までの私は大切なものとそうでないものがごちゃごちゃになったまま膨大な所有物に振り回されていたんだなと知り、今ではやっと、本当に大切なものには”バックアップ”をつけていますし、何かあってもいざとなっては手放せるくらいの気持ちでモノを所有するマインドになりました。
数年後には本格的に海外移住する予定ですが、その際にもどうせ全部を持っていく事はできないと思うと、非常にシンプルな思考になったので、あの経験はとてもいい学びでした。

ぴったりの写真がなかったのでパリでの写真

バックドアから攻める

  • 留学先探し : インターンシップ

私は日本にいるうちからインターン先が見つけられなかったため、留学先でインターン先を決めました。それまでのプロセスは非常に波乱万丈だったため、少しでも皆さんの参考になればと共有しています。以下が私のスケジュールです。
1月:渡仏
3月まで:LinkedInを使ったり、自分で気になる会社に問い合わせ(出版系)
4月:インターン斡旋エージェントと契約(800ユーロ弱)
5月:エージェント音信不通(人生最大の焦り)
6月:いきなりエージェントから連絡があり、希望とは違うがパリファッションウィークでの一週間のインターンを紹介され、実際に働く(これがファッションショーで働きたいと思うようになるきっかけ)
7月末:ファッションショーを開催するブランドすべてに自分で問い合わせ(ポイントは、滞在先のフランスだけでなく、究極日本のビザならどこでも働けると改めて気づいてロンドンとミラノも視野に入れたこと)
8月頭:インターン先決定@ミラノ
9月:インターン
当たり前ではありますが、この間にも私は1日1日をいろんな感情で過ごしており、特に6月頭にはエージェントとも連絡が取れないし、トビタテの変更申請は間に合わないし、恐怖と不安で本当に毎日泣いていました笑。でも最後まで諦めず、いろんな人に相談してアドバイスをもらったり、大学の支援室にはトビタテ側に変更申請期限の延期を交渉したりともがいていたら、いつの間には突破できました。
アドバイスとしては、みんなと同じやり方からやらない(勝率の問題)、自分で考えて行動する(固定概念を疑うと新しい道がまた見えてきます)ということです。後はあきらめないこと!!頑張ってください!

ボルドーでの写真(帰国したくないという気持ちが最大のモチベ)

留学前にやっておけばよかったこと

当たり前すぎて書くまでもないですが、言語能力は勉強しておいて損はないですし、留学中の質を大きく変えます。留学中に伸びる速度は凄いモノですが、留学中にDuolingoなんかで基礎をやり直している自分ってなんなんだろう?(フランス語)と思うこともあったので、勉強をしておくと気持ち的にも良いと思います。

留学を勧める・勧めない理由

私は留学に行く前に将来の方向性を決めたくないと頑なに言っていて、コロナとぶつかったことで2年も待つことになりましたが、やはり卒業前に言っておいて私の場合は良かったと思います。外国というこれ以上ないというくらい異質な環境に長く身を置くことで、自分というのは一瞬で変わってしまうので、自分と一から向きあえたのが本当に良かったと思います。今の就職先も、留学に行っていなければ得られませんでした。

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学前には今の自分が全く想像できていませんでしたし、夢の夢みたいでした。もともと私の留学に対する動機はぼやけていましたが、それぞれの留学による価値は結果的なもので、皆さん異なります。先輩方の声も参考にしながら、自分だけの留学をして自分だけの人生を見つけて欲しいと思います。