留学大図鑑 留学大図鑑

Suzy

出身・在学高校:
奈良女子大学附属中等教育学校
出身・在学校:
出身・在学学部学科:
在籍企業・組織:

留学中の様子をtiktokで配信していました。


最終更新日:2024年07月03日 初回執筆日:2024年07月03日

多様性の国マレーシアで学ぶ相互理解の実践

留学テーマ・分野:
中長期留学(4か月以上、日本の高校に在籍しながら留学)・相互理解・文化理解
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • ELCマレーシア
  • マレーシア
  • クアラルンプール
留学期間:
6カ月
総費用:
1,600,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 870,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル<IELTS5.5> 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル<IELTS6.5>

留学内容

マレーシアは多民族国家と言われています。マレー系・中華系・インド系の人々が暮らしており、国教がイスラム教なので、中東イスラム圏からの留学生もたくさん来ています。クアラルンプールはまさにミックスカルチャー!という感じで、チャイニーズニューイヤーも祝日だし、クリスマスのショッピングモールは豪華に飾り付けられ、7月には3万人が参加する大規模な盆踊り大会が開催されるなど、相互理解が進んでいる国です。詳しくは私のTikTokを見てください!

そんな国に飛び込み、特にあまり日本ではなじみのないムスリムの方たちとの交流を通して、相互理解の具体的方法を探究するのが私の留学の目的でした。

留学の動機

高校2年生の時にマレーシアに語学留学したのですが、その時にできたイスラム圏の友人たちが、とても楽しく、親切で、おしゃれ好きな子たちばかりでした。それまで私はイスラム教に対して、「女性の行動が制限されている」「宗教の決まりが厳しい」というような聞きかじりの知識しかなく、「あれ?自分が思っていたイメージとはかなり違うな?どういうこと?」と思ったのがきっかけです。

成果

最終的な目標であった「ワールドワイドな女子会」を無事開催できました。宗教上の配慮から女性だけのお泊りパーティーを開催したのですが、宗教や結婚に関すること、おしゃれに関すること、そしていつまでたっても寝ない夜型アラビアン女子達のテンションに振りまわされたのはいい思い出です。

ついた力

相手を尊重し、自分の意見も伝える力

自分と異なる宗教や文化背景の人とも、臆せずコミュニケーションをとれるようになりました。相手の文化や慣習を知り、尊重することで、相手も自分のことをリスペクトしてくれます。

宗教の教義と実際の生活の中に溶け込んでいる彼らの習慣は異なることもあるため、そのあたりの肌感覚をつかめたことは貴重な経験でした。

今後の展望

今は海外からの観光客の方が立ち寄る寿司スクールでアルバイトをしています。留学で学んだ異文化理解を活かしたホスピタリティで、会話が弾みます!

そして、この秋からマレーシアの大学に進学します。
宗教や文化背景の異なる人々をつなげるよう、エンターテイメント分野で活躍できる将来を目指したいと考えています。

留学スケジュール

2023年
7月~
2024年
1月

マレーシア(マレーシア)

予定の語学学校校舎に行ったら「ここにあなたに合ったレベルのクラスがない」と言われ、急遽校舎が変更に。(引っ越し確定)これくらいはマレーシアあるある。序の口。⇒語学学校の帰りにカフェで勉強したり、休日は出かけたり⇒モスクに行って話を聞いたら、大歓迎されてご飯までいただく⇒語学学校の偉い人に急にランチに誘われたと思ったら、行った先にまさかのマレーシアの大臣がいらっしゃってご一緒した⇒国際問題によるスタバ不買運動が起きる。こっそり買いに行ったものの同世代の国際問題への関心の高さを知り、インスタへのポストを控えた⇒日本のカレーをアラブガールズに振舞ったらお箸で食べようとする⇒浴衣をイエメンの友人にプレゼントしたらテンション爆上がり、撮影大会始まる⇒デング熱になって病院に駆け込んだら、「4種類のうち1種類攻略ね!」って言われる⇒女子会開催(写真はNG)。ムスリム女子の友人との会話…ヒジャブについて聞いたら「私のこんな美しい髪や肌を外でさらすわけないじゃないの!ところであなたもすっごい髪の毛かわいいわよ!ヘアオイルはジャパンのもの?試させて!」。まだまだ知らないことが沢山あることを知った夜⇒マレーシアとお別れ。一度もホームシックにならなかった。

・アラビア語とマレー語も少しわかるようになった。
・イスラムの友人が日本語を覚えてくれた。帰国後もしょっちゅうボイスメッセージをくれる。「やっほー、まじサイコー」となぜかギャルっぽい。

費用詳細

学費:納入総額

600,000 円

住居費:月額

40,000 円

生活費:月額

50,000 円

項目:飛行機代2往復15万、保険11万、他

300,000 円

マラッカ日帰り旅行
大臣とランチをご一緒
浴衣を着てノリノリである…
費用詳細

学費:納入総額

600,000 円

住居費:月額

40,000 円

生活費:月額

50,000 円

項目:飛行機代2往復15万、保険11万、他

300,000 円

スペシャルエピソード

笑いあり、涙あり!留学中にあった、すごいエピソード

留学中に心配なのが病気。もし病気や怪我をしてしまったら自力で何とかするしかないわけで…でも、半年も留学していたら、運の問題でいつかはそんなこともあるだろうと思っていたのですが、かかってしまいましたデング熱…。

デング熱は蚊が媒介する病気です。なので、蚊に刺さてしまったら、発症しないかのドキドキタイムが強制的に開始するわけですが、ある日、気怠さに熱を測ると38度5分。発疹も出始め、関節痛も出始めました。グラブ(タクシー)を読んで、加入していた保険がきく病院へ。運転手のおばさんが途中励ましてくれ、病院に着いたら「お代はいいから!大丈夫かい?早く行きな!一人で行けるかい?」とかっこよく温かい言葉に涙が出そうになりました。

診察室に案内されると、慣れた様子の看護師さん達から「デング熱4種類のうち1種類の免疫攻略ね!ラッキーじゃん!」と訳の分からない励ましをいただき、太めの点滴処置を受けました。ちなみにその間、看護師さん達は楽しそうに映画鑑賞をしていました。点滴中はフィリピンに行ったトビタテ仲間(アメーバ赤痢で入院中だった)と励ましあって何とか乗り越えました。

回復するまで支えてくれたのが各国からの留学生仲間たち。本当にお互い支えあって生活していたから、一緒にいた時間は短くても、今でも大事なベストフレンドたちです!

デング熱で点滴中

ココでしか得られなかった、貴重な学び

超ローカル!イエメンレストラン!

イエメン人の友人(男性)が、故郷の味が恋しくなったというので、その日はイエメンレストランへ。クアラルンプール中心街からもちょっと距離のあるイエメン街にあるそのレストランに足を踏み入れると、店内にいた人の視線が全員私のほうへ!
ほぼイエメンの方だけが住むその街では女性が一人で出歩くことが少ないため、女性でしかも日本人というのが相当珍しかったようです。

店内はファミリー区画・男性のみの区画・女性のみの区画に分かれているのですが、どこにも属さない私たちの集団はファミリー区画へ案内され、店員さんがイエメンの友人にアラビア語で何やら話している様子。日本からの留学生と話してくれているようだったので、「アナ ヤバニーヤ!(アラビア語で私は日本人です)」と伝えると、何故か盛大に沸く店内。店員さんは「ファースト ヤバニーヤ!」とおっしゃってデザートをたくさんサービスしてくれ、お客さんもグーグル翻訳を使って、「ヘイ!ミス!『こんにちは!』」と嬉しそうに伝えてくれました。

その後何度も足を運んだのですが、マレーシアに戻ったら、また訪れたいです。

マレーシアで故郷の味を楽しむイエメンの友人たち
イエメン料理、日本人受けする味だと思う。

多国籍の友人に料理を振舞う際の工夫

広さに余裕のあるコンドミニアムに一人暮らしをしていたので、友人たちを気軽に招待できました。

日本のカレーは好評と聞いていたのでルーを持参したのですが、宗教上、牛や豚を食せない人もいるため、念のためにエキスも入っていないものを準備するのがおすすめです。アレルギー品目表示のあるルーから、牛や豚が含まれるかを確認するとわかりやすいですよ、

お肉はチキンを使っています。

生野菜のサラダはおなかを壊さないよう慎重に選んでいます。洗う水も念のためミネラルウォーターを使用しました。

友人に振舞うための大量のジャパニーズカレー
チョップドサラダ。野菜や果物は安いです!

英語話者の8割は非英語ネイティブ!

  • 費用 : 費用準備

英語圏に留学したいけど、費用が…と悩んでいる人もいるかと思います。

でも実は、英語を話す人のうち80%近くは非英語ネイティブというデータもあるくらいです。
そう考えると、むしろなまりのある英語も聞き取れるほうがいいと思いませんか?

マレーシアは生活費や語学学校の学費も安く、留学しやすい国です。
語学学校にはネイティブ講師の先生が沢山いますし、街に出れば、マレーシアなまり、中国語なまり、アラビアなまりの英語が聞きとれるようになりますよ!

マレー人の人たちはマレー語を、中華系の人たちは中国語を普段話しているわけですが、お互い話をするときは皆の共通語として英語を話しているので、多少あいまいな英語でもシャイになる必要がなく、伝わることが大事!の精神でチャレンジしやすいんです。

大切なのは準備していくことと、友達と話すこと

  • 語学力 : 英語

留学期間は限られているので、ある程度、英語力は伸ばしてから留学に行ったほうがいいです。
とはいっても、単語数や文法ではなく、リスニングやスピーキング、日常会話を頑張ってください。

リスニング…聞けないことにはインプットが情報の減ります。
スピーキング…積極的に自分から話しかけて友達を作りたいですよね
日常会話…日常会話ができると「話せる」という自信にもなるし、トラブルにも対応できます

参考書や塾でリスニングやスピーキングに絞ってスキルを鍛えることは難しいので、私は留学前にカフェレッスンで海外の方からマンツーマンの英会話レッスンを受けていました。

治安情報は鵜吞みにしないこと

  • 生活 : 治安・安全

国別治安ランキングのようなものがありますが、安心材料の根拠にしないでください。

いくらランキングが高くても、日本とは違います。
「スリや万引きが多いんですよね?」というレベルの話ではありません。

昼間でも女性の一人歩きは避けた方が良い通り道や、野良犬が沢山いる通り道などもあります。
交通量が多い通りで無理やり道路を渡らないといけないような物理的に危ない場所もあります。

現地で友人ができると、いろいろな情報が入ってきますが、それまではインターネットや旅行本の情報を鵜呑みにして、確信が持てない場所に出かけたりしないようにしましょう。語学学校などに通う場合は、先生に周辺の安全情報について尋ねてみるのもおすすめです。

留学前にやっておけばよかったこと

お肌の状態を整えていくほうがいいです。食生活が変わり、紫外線量も変わるので、一気に肌が荒れてしまいました。

お肌の調子が気になる人は、留学前に皮膚科などに行って、留学に行く旨を伝えて相談に乗ってもらうといいかもしれません。私は一時帰国の機会があったので、皮膚科で診療していただき、クリームやビタミン剤を処方していただきました。

留学を勧める・勧めない理由

留学に行って、インターネットや教科書からだけでは学べないことが沢山ありました。
『スタバに行ったけど、たくさんの友達が不買運動してるから、この写真インスタに投稿したらどう思われるかな』なんて、日本にいたら考えることはなかったと思います。『国際感覚』って海外のニュースを知ることもそうだと思うけど、知識として知ってるだけでは本当の感覚じゃないと思う。

これから留学へ行く人へのメッセージ

私はどうしても高校のうちにもう一回留学に行きたくて、トビタテにチャレンジしました。実は費用の問題はあったのですが、自分で細かく費用を計算してみたら、トビタテ奨学金+自分の貯金+毎月親が私のために使ってくれている生活費等のお金の合計からあまり足が出ないことがわかりました。

人それぞれ留学に向けての障壁はあるかもしれないけど、一度ちゃんと計画して、模索しみてください。きっとワクワクし始めるはず!