留学内容
現在、英国セント・アンドリュース大学の医学部3年に在籍しています。
私の場合、留学生としてまず(最短で)1年のFoundation Programmeを行い、その後前期3年の基礎課程をセント・アンドリュースで修了し、残り3年の臨床課程を提携大学(エディンバラ大学、ロンドン大学クイーン・メアリー校、マンチェスター大学などがあり、私の場合はマンチェスター大学)で行います。UKMLAという統一試験(日本でいう医師国家試験)をパスしたのち、卒業と同じタイミングで医師免許が授与されますが、この段階では所謂「仮免許」状態(Provisional License)の為、続けて研修医(イギリスではFY1 Doctorと呼ぶ)を1年間行ったところで、免許が正式なものとなります。
私のように、日本の普通高校からイギリスの医学部に進学することはあまり前例が多くありませんでした。その為留学準備は奨学金準備を含め暗中模索の状態でしたが、無事JASSOの学部留学給付奨学金と、船井情報科学振興財団の給付奨学金を頂き、現在に至ります。
長い道のりではありますが、私には予てよりテクノロジーと医学を融合した研究開発を行う志があり、そこで実践性を重んじるイギリスの基礎医学教育や臨床教育のあり方に強く心を惹かれ、現在は情報科学系の研究と医学部生としての生活の両立を行っています。
医学部の勉強は(特に量的な面で)時間を多く取られます。病院実習なども多くあり、自身にとって外国語にあたる言語で現地の患者さんと接する必要があったり、また配属先病院の専門医の先生たちとケースディスカッションをするなど、机上の学習に留まらずコミュニケーションを含む多様な能力が要求されます。最初は私も、現地出身の同級生や先生たちが容赦ないスピードで議論をする中雰囲気に気圧されてしまうこともありましたが、そんな環境で3年近く鍛えられ、今ではそういった場を逆にリードできるようになりました。留学生として、決して乗り越えるのが容易ではない苦難も多いですが、その中でしか得られない大きな成長もあったと受け取っています。