留学大図鑑 留学大図鑑

千景

出身・在学高校:
東京学芸大学附属高等学校
出身・在学校:
東京医科歯科大学
出身・在学学部学科:
歯学部歯学科
在籍企業・組織:


最終更新日:2017年10月23日 初回執筆日:2017年10月23日

ノーマライゼーションを再考する

留学テーマ・分野:
専門留学(スポーツ、芸術、調理、技術等)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • オックスフォード大学 生理・遺伝・解剖学分野(DPAG)
  • イギリス
  • オックスフォード
留学期間:
3か月
総費用:
600,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 780,000円
  • ナカニシ財団による3ヶ月毎の奨学金 90,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 挨拶など基本的な会話ができるレベル<英検準二級> 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

Hypoxia Ischemiaという、脳に低酸素と虚血状態による傷害が起こり、新生児の場合は高い確率での致死や認知機能障害を引き起こす疾患について、それの治療法や病態に関わる分子的機構の理解を目的として、脳に分布する特別なタンパク質の発現量の検討を行い研究を3ヶ月間行ってきました。それと合わせて、自分が将来歯科医師になるということで、イギリスと日本の歯科医療に関する意識の違いや制度的な違いを現地の生の声を通じて学び、日本の歯科医療制度の再考を行いました。留学前は、日本の歯科医療について、以下との保険点数の違いや様々な点で、ある意味不満を抱いていましたが、同じ国民皆保険の制度を導入しているイギリスでは価格えっていの方法や学校歯科の取り組み、予防や歯科医療に関する意識に大きな違いが見受けられ、低年齢層に対する学校歯科を通じた歯科教育の新たな可能性を感じることができました。さらに、自分の研究テーマやキーワードであるノーマライゼーションという観点では、トランスジェンダーのスーパーバイザーとの出会いを通じてLGBTについて興味を抱き、自由な選択についてといった、多様性や自由というキーワードを自分の中の新しいテーマとして得ました。

留学の動機

自分の在籍大学が、スーパーグローバル大学であり、英語教育や国際交流に関する情報が簡単に得られる環境であったうえ、歯学科全員に世界を見てもらえるようなカリキュラムをいずれは組みたいと、歯学科長の先生がおっしゃっていたことから、留学ということを漠然と考えるようになりました。留学先分野については、自分のいとこがダウン症であることから、先天異常にもともと興味があり、脳科学に決定しました。

成果

タンパク質検出に最適な抗体の評価を行うことができました。また、ヒアリングを通じて日本の歯科医療の新たな可能性や改善点に気づきました。そして、スーパーバイザーとの出会いによって自由や洗濯についてという新たなテーマを獲得することができました。もちろん友人もたくさんできました!

ついた力

トビコミ力

積極的に新しい環境に自分の意志で飛び込んで経験することが大切なんだと学びました。異国で言葉も文化も違い、彼らのパワーに圧倒されて島五十洲になりましたが、一歩勇気を出して飛び込んでみると、全く知らなかった世界やチャンスが思いのほか身近に転がっていたんだなと学びました。

今後の展望

まず、研究成果について大学内でポスタープレゼンテーションを行います。歯科医療制度に関する自分の意見は学友と共有して議論して、自分達の世代で協力してできることを模索したいです。そして、大きなくくりとしての多様性という点では、まだまだ知識が不足しているので、講演会や、トビタテの中でも興味を抱いているヒトを探してなまんでいきたいと思います。

留学スケジュール

2017年
6月~
2017年
8月

イギリス(オックスフォード)

オックスフォード大学の生理・遺伝・解剖学分野で脳科学の研究を行ってきました。3ヶ月間、スーパーバイザーと二人三脚で脳に存在するタンパク質検出につかえる抗体の評価を行いました。実践活動は研究だったのですが、歯科医療制度やノーマライゼーションに興味があったので、現地の友人や先生方との会話っを通じた生の声の収集や、トランスジェンダーだったスーパーバイザーとの会話を通じてノーマライゼーションや、自由な選択についてを深く考えてきました。そのような生活や対話の中で、自分が日本の歯科医療制度や社会事情について知ったつもりで批判していたということを痛感し、日本のことをより深く知ることが必要だと感じました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

70,000 円

生活費:月額

75,000 円

項目:渡航・準備費用

150,000 円

公園の芝生で思索にふける贅沢も留学の醍醐味!
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

70,000 円

生活費:月額

75,000 円

項目:渡航・準備費用

150,000 円

スペシャルエピソード

この国のことが、とても好きになった瞬間

初めての海外留学で、憧れ続けていたイギリス、オックスフォードに降り立った自分は、中世風の美しい建築、街の石畳や、先人の面影を感じさせるような重厚な歴史の漂う街に感激しました。住んでいると、街並みは美しく、穏やかでのんびりとした雰囲気の中、人々は困っている自分に声をかけて助けてくれました。また、街のいたるところに史跡や無料で入れる博物館や美術館があり市民に本物から学ぶ機会が提供されていました。映画のワンシーンに出てくるようなホールでドレスコードの夕食会に行く機会があったり、芝生で寝転んで本を読み将来を考える時間があるなど、本当に学生のための理想郷のようでした。優しい人、美しい街と歴史に裏打ちされた誇り。その全てを網羅する素晴らしい街で、イギリス、オックスフォードが大好きになりました。

毎日通った校舎!この建物もとっても古いんです。

海外ドラマはすごい!

  • 語学力 : 英語

渡航直後、寮の友人とのパーティーでもろくにしゃべれず聞き取りも厳しいという自分、英語のリスニングをとにかくあげなきゃとなり、BBCを聞くとわかる、しかし日常会話はわからない…こんなジレンマに陥った私は気づきました。訛りや間、速度が日常会話と放送では全く違うんだ!と。そこで、私が頼ったのはAmazon primeでした。勿論、日本のAmazon primeは海外ではそのままだと見れないので、あらかじめ加入していた月額制VPNサービスを経由して、毎日シットコムのFriendsを見ました。これは抜群に効きました。まず、Friendsは一話が20分程度と短いので気軽に見れ、日本語字幕やスクリプトがネットで拾え、日常を題材にしているので日常会話の言い回し、独特な間、テンポを楽しみつつ習得できるという素敵なものでした。もっと早くから見ていればよかったと後悔しましたが、滞在中の視聴でも飛躍的に聞き取りは向上しました!おすすめです。

留学前にやっておけばよかったこと

海外ドラマを見ておくというのは、留学前に行うことをお勧めします。また、留学前は、やりたいことや目標をリストアップして持っていくといいと思います!向こうで辛いときに見返すと、やる気が戻ってきたりします!また、生活費予想や予算の設定等、しっかりとした計画を練っておくことが不安解消への一歩です。

留学を勧める・勧めない理由

私は、留学オススメ派です。海外に行ったことのある人が増えたらいいと思います。ただ、目標や熱意がない留学はオススメできません。たしかに海外は、行くだけで成し遂げた感があります。しかし、留学は「そこで学び生きる」こと。素晴らしい留学経験のためにも、自分はなにが好きかを知るため!とかでもいいんです。何か目標をもって海外に行って来てほしいと思います。

これから留学へ行く人へのメッセージ

「心はホットに頭はクールに」綿密な計画(特に生活費の予測と予算の設定!)を着々と練って、心の温度をグングン上げていくことです!熱意だけでもダメ。そこに目標や計画性があるから、挫折も乗り越えられる。留学はたくさんの感動と挫折の繰り返しでしたが、孤独な異国でそれを乗り越えることにが真価だと思います。応援しています。