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ありさ

出身・在学高校:
岐阜県立岐山高等学校
出身・在学校:
秋田大学
出身・在学学部学科:
国際資源学部 国際資源学科
在籍企業・組織:
石油・天然ガス金属鉱物資源機構(JOGMEC) 内々定


最終更新日:2020年07月06日 初回執筆日:2020年07月06日

資源エキスパートになるためのドイツ留学

留学テーマ・分野:
海外インターンシップ
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • ドイツ語語学学校(Kästner Kolleg)、フライベルク工科大学・大学院(IMRE)、ケミニッツ市役所・環境局
  • ドイツ
  • ドレスデン・ケミニッツ・フライベルク
留学期間:
10ヵ月
総費用:
2,280,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 1,690,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
ドイツ語 挨拶など基本的な会話ができるレベル<初心者> 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル<ドイツ語検定試験B1>

留学内容

私は、資源エキスパート(=持続可能な資源利用について分野横断的な見地からアプローチできる人材)になりたいと思い、「資源開発について国や地域の違いを理解できる」及び「資源開発について技術的な理解ができる」人材となるため、理系的な知識を得る、実際に調査を行う事にしました。①インターンシップでは、当初計画していた企業の鉱害対策について調査を行うことが出来なかったが、エネルギーミックスが重要視されている中で、ヨーロッパの先進的な再生可能エネルギー対策について学ぶことが出来ました。②大学では、褐炭鉱山へ見学に行く機会があり、閉山後の土地をビジネスとして利用している現場を見ることが出来ました。大学の授業では、鉱山開発のproject plan をグループで立てる授業がありその際、長期なタイム計画を考えることの難しさや、プロジェクトを計画する段階から環境面の対策を考えることが重要であるこちを学びました。

留学の動機

資源開発に関する2週間の合宿講座に参加した際、日本は鉱山開発後の鉱害防止対策に年間約20億円という予算措置を行っていることを知り、経済的及び効率的な鉱山開発だけではなく環境面に考慮したマネジメントが求められていると考え、日本(秋田県)と閉山の歴史的背景が類似しているドイツ(フライベルク)で環境マネジメントについて学びたいと考えたからです。

成果

インターンシップでは、当初職員の方とコミュニケーションを図ることができず、調査が順調に進みませんでした。会話をする際にYESまたはNOで自分の意見を述べること、質問をする際には、自分の意見を述べてから相手の意見を求めることに気を付けることで、ケミニッツ市での問題を教えて頂くことができ、調査を進めることができました。異なる文化、言語を踏まえ、コミュニケーションの方法を変える力を身に付けました。

ついた力

失敗を恐れずに行動する力

ケミニッツ市役所でのインターンシップでは常に失敗を恐れ、職員の方とコミュニケーションを図ることや、自分の意見を主張するができずにいました。しかし、それでは何も変わらないと強く感じ、積極的にコミュニケーションを図っていきました。最終的に、調査を順調に進めることができました。このインターンシップで学んだ積極性を活かし、当初留学計画ではなかったポーランドでのインターンシップも果たすことができました。

今後の展望

現在私は、石油・天然ガス金属鉱物資源機構から内々定を頂いています。
留学を通じて、日本は鉱害防止対策において、進んだ技術がある一方で、今後はその仕組み(法律、基準)を見直す必要があること、また閉山後の土地利用のビジネス化が進んでいないことを学びました。就職後は、日本の進んだ技術を途上国等に発信していくとともに、日本の企業と協力し、日本の鉱害防止対策を改善していきたいと思っています。

留学スケジュール

2017年
4月~
2017年
6月

ドイツ(ドイツ・ドレスデン)

ドイツ語の語学学校に3ヵ月間通いました。初心者レベルであるA1.1から学び始め、語学学校終了時には、A2.1まで取得し、基本的な会話ができるレベルになりました。クラスメイト全員がドイツ語初心者であったため全く伝えたい事を伝えられない、相手の気持ちが分からないということが一番大変でした。ドイツ語を上達させるためには、友達を作ることがよいと考え、様々なコミュニティ-にも参加しました。語学学校もアクティビティもあったのですが、小さな学校であったため、それほど活発ではなかったため、InterNations、meetup、Facebook等を利用しタンデムパートナーを探す等行いました。様々な年齢、分野で働く人と出会い刺激を受けました。何十年も働いた会社を辞めてインターンシップ生としてドイツで働いている人も多く、常に向上心を持っている働きかたの違いも感じました。

費用詳細

学費:納入総額

350,000 円

住居費:月額

70,000 円

生活費:月額

15,000 円

meetupというアプリを利用し、参加したハイキング
クラスのメンバーでBBQ
学校のアクティビティで参加したベルリン旅行
費用詳細

学費:納入総額

350,000 円

住居費:月額

70,000 円

生活費:月額

15,000 円

2017年
7月~
2017年
9月

ドイツ(ドイツ・ケミニッツ)

ケミニッツ市の気候変動の取り組みを改善するため、世界の先進的な取り組みを行っている市を対象にアンケート調査を行い、各都市の気候変動プログラムの分析を行い最終的にはレポート作成し、ケミニッツ市環境局及びフライベルク工科大学の教授に提出しました。気候変動対策の中でも、市民のライフスタイル、個々の意識、消費行動に関する取り組みに着目し、ベジタリアンの促進、商品の長期利用、リユース、リサイクル、ビニール袋の禁止、環境にやさしい自動車の促進、イベント等の休日の過ごし方について質問を行いました。主にヨーロッパの11の市を選択し、最終的に、返信が返ってきた市、気候変動プログラムがよくできている4つ(スウェーデン・ヨーテボリ、ドイツ・フランクフルト、イギリス・マンチェスター、日本・仙台)に絞り分析を行いました。まとめたレポートは、今後ケミニッツ市に役に立つと言っていただき、高い評価をいただきました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

20,000 円

生活費:月額

15,000 円

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

20,000 円

生活費:月額

15,000 円

2017年
10月~
2018年
1月

ドイツ(ドイツ・フライベルク)

プロジェクトマネジメントの授業では、鉱山開発を行う上でどのようにプロジェクトプランを立てるかについて学びました。グループに分かれテーマを選びグループワークを行いました。プロジェクト名から考え、ワークパッケージ、プロジェクトにかかるコスト見積もり、スタッフの役割分担、起こりうるリスクへの対処方法、プロジェクトのタイム計画を具体的に考えました。プロジェクト一つ行うために、多くの事を考える必要があり、その中で長期に及ぶタイム計画を考えることが一番大変だと感じました。一つでも遅れたり、かかる計算を間違えるとすべてに影響を与えることを改めて実感しました。学部生ながら、大学院生と共に学び、知識が豊富な大学院生と共にこのプロジェクトに関わることで、沢山の刺激を受け、自分の勉強不足を感じました。

費用詳細

学費:納入総額

10,000 円

住居費:月額

25,000 円

生活費:月額

15,000 円

項目:ポーランドのインターンシップ費用(1週間)

50,000 円

褐炭鉱山の見学
石炭鉱山の見学
教授の誕生日会
費用詳細

学費:納入総額

10,000 円

住居費:月額

25,000 円

生活費:月額

15,000 円

項目:ポーランドのインターンシップ費用(1週間)

50,000 円

スペシャルエピソード

ココでしか得られなかった、貴重な学び

日本の文化、言語を学びたいというドイツ人のこと仲良くなり、2か月たった時、日本の政治に関して喧嘩をし、1週間お互い口を利かないという事が起こりました。
その際、異なる言語で、誤解なく意見を主張することの難しさを改めて実感したと同時に、ヨーロッパでは政治に関して学生でも関心度が高いと感じました。日本の友人とは、政治の話をあまりしないし、ましてやそれを巡って喧嘩はしたことがありませんでした。今回の経験を通じて、私は、日本を含め海外の国際情勢の知識が浅いと気づきました。当初は政治でなぜそこまで友人が怒るのか理解できませんでしたが、海外の人とかかわる際にはそのような知識もとても重要であると感じました。

政治に関して喧嘩したマルコ(右)

直談判!

  • 留学先探し : インターンシップ

留学の一年前から、ドイツ人の教授とインターンシップ先に関してメールでやり取りしていたが、具体的な話にならず、結局始める期間等が決まらず留学が始まってしまった。インターンシップは、7月から始める予定だったため、語学学校に通いながら、直接教授の研究室を訪ね、具体的にやりたいことを示した。始めは、教授も忙しかったため相手にされず、研究室に訪ねるのが怖かったが、何度も通うことで、次第に話を聞いてもらえるようになった。メールで一年かかったが、直接お願いすることで1か月以内で明確化することができた。インターンシップ先は、現地に行って行動したほうが見つけることができると感じた。

留学前にやっておけばよかったこと

文化、政治、等日本についてよく知ること!
日本にせっかく興味を持って質問してくれたのに、答えることができす悔しい思いを何度かした。
日本について詳しくなると、会話も弾むし、相手の国についてより理解を深めることができると思う。

留学を勧める・勧めない理由

トビタテは、留学前に目標を具体化することができ、目標を失いかけたとき、原点に戻ることができよかったと思うが、留学の目標がない、なんとなくという理由でも、留学に積極的に挑戦するべきだと思います。海外では、日本では体験できない楽しいことから、思い通りにいかなくて悔しい思い、大変なことがあります。それを通じて得た視野の広がりは、すぐに実感しなくてもこれから何十年生きていくうえで絶対に役に立つと思います。

これから留学へ行く人へのメッセージ

私は、留学中挫折を何度かしまし、そのたびに私の留学に意味があるのかと考えました。目標を達成することは大切だが、うまくいかない時こそ、遠回りになっても必ず今後役に立つと思い、大変なこともたくさんあると思いますが、息抜きをしながら頑張ってほしいと思います。