留学大図鑑 留学大図鑑

うえちゃん

出身・在学高校:
盛岡市立高等学校
出身・在学校:
福島大学大学院
出身・在学学部学科:
地域政策科学研究科
在籍企業・組織:


最終更新日:2020年11月02日 初回執筆日:2020年11月02日

再エネで地方にエネルギーを

留学テーマ・分野:
大学院生:交換・研究留学(日本の大学院に在籍しながら現地大学院内で学ぶ留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • 福島大学地域政策科学研究科
  • ドイツ
  • ミュンスター
留学期間:
6か月
総費用:
800,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 1,760,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
ドイツ語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル<ゲーテA2、独検3級> 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル<B1-2>

留学内容

地方を再生可能エネルギーで元気づけるという留学テーマでドイツ・ミュンスターに半年間留学しました。日本の地方には少子化、高齢化、産業の衰退、過疎化、限界集落といったような非常にネガティブなイメージがあります。一方で私が留学したドイツでは、あまり過疎化や限界集落といった問題は感じられません。なんでこんな違いが生まれるのか?と思ったとき、地方のエネルギー自給率が問題ではないかと考えました。ドイツの農山村では、その土地の風土にあった自然エネルギーを選択し、エネルギー需要の100%以上のエネルギーを創出している自治体がよく見られます。そういったドイツの先進的な地方のエネルギー産出を現地で学びたいと思いました。交換留学先では、主に再生可能エネルギーに関する座学の活動を行い、インターンシップ先では、日本の再エネ企業のドイツ市場進出に向けたコンサルティング業務や再エネに関わる様々なプロジェクトに参加しました。ドイツの地方ではグローバル企業、活動的な市民団体や公営企業が地方を牽引していることに気付きました。日本にもエネルギーの分野でグローバルに展開する企業もありました。私は特に地方の企業がグローバルな視点で活動していくためには、その間に立つコーディネーターの存在が非常に重要だと感じました。

留学の動機

東日本大震災を経験して以降、被災地の復興のために自分には何が出来るかを考えてきました。「被災地でコミュニティをどう再生するか」、というテーマをさらに深める際に「地域づくりとしてのバイオガス発電」という新しい視点を得た1ヶ月間のドイツ留学の経験が留学の動機です。

成果

交換留学先では主に座学が中心の活動となりました。最終的には、ドイツ語で日本とアジアの再生可能エネルギーに関するレポートを書くことが出来ました。インターンシップ先では、日本企業のドイツへの市場進出をはじめ、技術紹介や提携などに関する顧客対応、サポートなどを学ぶことが出来ました。

ついた力

変化への対応力

異文化、異なる言語、そういった生活環境の中で自分をその環境に適応させる力。現状を意識したい強い防衛本能に抗い、変化を好み、挑戦するメンタリティが備わったと感じます。

今後の展望

今後はよりミクロな視点でドイツの地方、特に農山村に入り、再生可能エネルギーでエネルギー需要の100%を創出している自治体で現地調査を行い、その調査結果を修士論文としてまとめたいと考えています。将来的には留学経験を活かし、日本とドイツの間に立つコーディネーターとして活動してきたいです。

留学スケジュール

2019年
9月~
2020年
8月

ドイツ(ミュンスター・オスナブリュック)

○2019年3月末までミュンスター応用科学大学に在籍、新型コロナウイルスの影響で帰国後は日本でのオンラインインターンシップにて8月末まで活動を行いました。
・バイオマスエネルギーの日本やアジアの状況や可能性についてのレポート作成
・大学が提供する語学講座に参加(週3回)
 
○2020年1月から3月までオスナブリュックにあるECOS社で活動を行いました。
・日本企業のドイツへの市場進出に関わるサポートなどを行う。
・日本のバイオマスエネルギーに関わる資料の翻訳。

○現地での生活
6ヶ月のドイツ滞在中は、学生寮(ミュンスター)で暮らしていました。平日は大学図書館へ、午後は大学の語学講座、夜は市民大学の語学講座(週4回)に通っていました。週末は大学や語学学校で知り合った友達と遊ぶことが多かったです。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

ミュンスター中心街と僕。中心部の活気にビックリ!
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

留学中にやってしまった、私の失敗談

ミュンスター応用科学大学に国際交流プログラムにはバディ制度はなかったので、住民登録やビザの申請、大学等への申請は自分で行わなければならなかった。住民登録は家主からもらった書類を市民局に出すだけなので、とても簡単。銀行口座の開設は最初の鬼門、担当者の話すドイツ語全く分からなかったので、とりあえず「Ja(はい)」と言って、目の前に出された書類にサインをしていたら大丈夫だった。担当者に何度も「 Haben Sie verstanden?(分かりました?)」と言われ、分かっていないのに笑顔で「Ja,Ja」と言って乗り切った。保険会社への学生保険の申請のときもとても大変だった、そのときも担当者に何度も「 Haben Sie verstanden?」と言われ、しまいにはgoogle翻訳を使って「Haben Sie verstanden?」、「それは分かるわ」と思いながら強めに「Ja」と言った。正直なところ、着いて1ヶ月は本当に何を言っているのか分からなかったので、聞かれたことにはとりあえず「Ja」と言って乗り切っていた。

私は留学前にドイツ語の初級程度しか学んでいなかったので、実際、留学3カ月くらいまでドイツ語がほとんど理解できない状態でした。それ以降は、相手の話すことがおおよそ理解できるようになり、次第に自分の意思を伝えられるようになりました。
充実した留学には、語学力は必須です。

留学当初は部屋に引きこもることが多かったです。

毎日ドイツ語作文

  • 語学力 : その他の言語

私は留学前にゲーテのA2を取得、自分はある程度ドイツ語を話せると思って、渡独しました。しかし、待っていたのは、ネイティブの早すぎる会話についていけない毎日でした。インターンシップの他に大学が提供する語学学校に週3回程度通っていまいした。。クラスの周りの留学生は自分よりもドイツ語が上手で、さらに私は先生の言っていることもわからないことが多かったので、最初は本当に行くのが嫌でした。そして、そこで自分の語学力の低さに毎回気付かされます。授業中に先生が順番に生徒に当てていき、自分の番が来て、答えられなくて授業が止まるということがよくありました。圧倒的な劣等生、周りからはそんな風に見えていたと思います。
そこで、私は出来ないことは諦めようと考えるようになり、自分が知っているドイツ語を確実に使いこなせるようにしました。急に語学力が上達する夢のような話はありません。短い短文を作る練習、特に毎日行っていたドイツ語作文は効果的でした。今日行ったことをドイツ語で表現するといったシンプルなものです。これを留学中毎日行い、ドイツ人の友達に添削を頼みました。結果的に、日常で使うようなドイツ語はすぐ言葉にできるようになりました。
語学学習は地道ですが、長い年月をかけた分、一生使活きる才能の一つだと感じます。

これから留学へ行く人へのメッセージ

私は、TOEICやTOEFLなどの試験も受けたことすらなかったし、ドイツ語の勉強も留学が決まってからやり始めたので1年ぐらいしか勉強していませんでした。今思えば、よくそんな状態で留学を決意したなと思います。しかし、「英語ができるようになってから留学しようとか、今は自信がないから今度にしよう」と思っているとチャンスを逃します。
「見切り発車で動いて、誰よりも手を動かすこと」が大切だと思います。