留学大図鑑 留学大図鑑

Mai

出身・在学高校:
京都成章高等学校
出身・在学校:
香川大学大学院
出身・在学学部学科:
工学研究科知能機械システム工学専攻
在籍企業・組織:


最終更新日:2020年12月15日 初回執筆日:2020年12月15日

義足開発の先進国ドイツで研究留学

留学テーマ・分野:
海外インターンシップ
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • ケルン体育大学
  • ドイツ
  • ケルン
留学期間:
5ヶ月半
総費用:
- 円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 1,000,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 挨拶など基本的な会話ができるレベル<TOEIC450点> 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル<TOEIC575点>

留学内容

私は膝上で切断した大腿切断者が走行時に使用する義足の膝のパーツ(膝継手)の研究している.そこで,本留学は研究を発展させるため,ドイツで約半年間過ごした.留学開始からの1か月間は,語学学校でドイツ語を学んだ.1ヶ月でドイツ語を話せるようにはならなかったが,ドイツでの生活に慣れるためにはとても重要な期間であった.その後は,ケルン体育大学の研究室に席を置きつつ,修士課程の授業を受けた.研究室での活動は主に,実験の手伝いである.実験時に用いる装置の配置や実験後の計測データの処理などを行った.また,ミーティングの参加,自身の研究発表を行った.しかし,私にできることは少なく,何かを成し遂げることはできなかった.授業は週に5コマあった.正規生での留学ではなかったため,単位に関係なく授業を選ぶことができ,他のクラスメイトよりもコマ数は少なかった.専攻は人間の運動についてであった.授業は英語で行われ,クラスメイトの半数がインターナショナルであった.授業は実践することが多く,とても記憶に残っている.休暇中はヨーロッパを旅して過ごした.ヨーロッパ内を旅することは比較的に容易であり,安価であった.

留学の動機

私は大腿切断者が転倒することなくランニング可能な膝継手機能を研究している.香川大学ではランニング可能な膝継手を設計し,試作機を製作しているが,ランニング動作の科学的データを計測するための十分な設備がなかった.一方,ケルン体育大学は,最先端の技術や設備が整っており、スポーツ義足の研究はトップレベルである.そこで、ランニング時の大腿切断者の動作解析を学ぶため,ケルン体育大学へ留学した.

成果

ケルン体育大学にて,修士課程の授業を受けた際,多くの計測機器に触れ,実践する機会が沢山あった.資料から学ぶのではなく,実践できるのは最先端の設備が整っているからであり,とても貴重な経験となった.また,自身の無力さに気づいた.できることは少なく知識不足かつ意気地なしであった.とても悔しかったが,より一層頑張ろうと思えたのは成果の1つである.

ついた力

行動力

私の研究留学は,日本での研究を進めるというより,ケルン体育大学で行われている実験を手伝い,計測方法や動作解析を学ぶといったものだった.実際,手伝えることは少なく,依頼されることはなかった.そのため,自ら依頼し,手伝わない限り,何も得ることができなかったため,行動力は本留学で身に付いたと思う.

今後の展望

私の働きたい会社がドイツにあるため,ドイツでの就職を目指している.今回の留学を思い出にするのではなく,経験を活かしたい.ドイツで働くためには,いくつか方法があるため,最良の方法を現在検討中である.また,今できるドイツ語や英語能力の向上,研究の発展に取り組んでいる.

留学スケジュール

2019年
9月~
2019年
9月

ドイツ(ボン)

語学学校では日常会話や時間,曜日の伝え方を学ぶのと同時に文法を学んだ.授業は全てドイツ語で行われた.ドイツ語が理解できなくても,ボディーランゲージや絵から状況を読み取り,また友達に教えてもらい理解した.現地で学ぶからこそ,実践する場が多くあり,かつ学びたいと思う状況に陥るため,英語を学んだときに比べ,より早いスピードで学ぶことができたと感じた.
1日のスケジュールは午前中に授業,午後に友達とお出かけ,もしくは課題をして自由な時間が比較的多かったように思う.学校主催のイベントも多くあり,美術館やご飯会など友達を作る機会が沢山あったことも1つのメリットであった.ドイツ語を話せるようになったわけではないが,ドイツでの生活に慣れるためには重要な時間であり,語学学校に通ってよかったと感じている.

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

60,000 円

生活費:月額

- 円

授業中の様子
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

60,000 円

生活費:月額

- 円

2019年
10月~
2020年
2月

ドイツ(ケルン)

大学では主に2つのことに取り組んだ.1つ目は研究室での活動,2つ目は修士課程の授業である.研究室では,主に実験の手伝いを行った.実験の手伝いは,人の動作を計測するための装置の配置や,計測後のデータ処理であった.また,ミーティングに参加し,研究の進捗状況や問題点などを共有した.私の場合,自身の研究を持っていたわけではなかったため,聞くことがベースであった.また,日本での研究内容について発表した.研究室のメンバーはとても興味を持ってくれたが,伝える能力がなく,とても悔しい結果となった.しかし,研究室のメンバーは博士課程以上の人たちであり,沢山のことを教えてもらうことができた.修士課程の授業は,全て英語で行われた.約20名のクラスであり,半数がドイツ人で構成されていた.私の専攻は人の運動についてであった.そのため,数学や物理の授業でも,終着点は人の運動であり,とても面白かった.

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

100,000 円

生活費:月額

- 円

クリスマスマーケット
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

100,000 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

留学中に驚いたこと

私が留学で驚いた出来事は,クラスメイトの授業中の態度である.まず,多くの人が「Why」を常にもっていることである.授業中に多くの人が手を上げ,先生に質問をしていた.とてもシンプルな公式に対して,なぜこのような式になったのかを質問していたときには,とても驚いた.私の場合,過程より結果を優先して覚える習慣があったため,質問に対して,ディスカッションする際には,とても困った.テーマに対して,なぜという発想ができなかったため,何も答えることができず,幽霊のような存在になることも多々あった.
 また,多くの人が授業中に食べ物を食べる.ある日,朝ごはんを食べ逃したのであろうクラスメイトが茹で卵を持ってきていた.授業に遅れてきた彼は,到着してすぐに卵の殻をむき始めた.1個目,2個目と順調に食べ続けていたのだが,4個目を剥き始めたときには,さすがに先生も突っ込んでいた.しかし,先生が怒ることはなかった.授業中に食べ物を食べる行為はドイツでは許されているのかもしれない.

屋台にて

コミュニケーションの大切さ

  • 住まい探し : シェアハウス

私は半年の留学のうち,3ヶ月をシェアハウスで暮らしていました.バス,トイレ,キッチンが共同であり,同居人は50代の女性でした.彼女は大家さんであり,家を綺麗に保つために,とても繊細な方でした.そのため,部屋の掃除や水回りについては注意を受けました.その際に大切だったのが,コミュニケーション能力です.シェアハウスを始めた頃は,相手の言うことを受け入れてばかりであり,自分の意志を伝えることができませんでした.しかし,コミュニケーション不足が故に,彼女との関係が徐々に悪くなっていったのです.そこで,コミュニケーションを図るために,週に1度は料理をふるまい,一緒にご飯を食べました.すると,関係は回復し,帰国直後はとても仲良しになっていました.コミュニケーションはとても大切なことを改めて気づきました.

大家さんが作ってくれた晩御飯

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学は上手くいかないことの連続でした.私は場合,楽しいことより辛いことの方が大きかったです.しかし,学べることは無限大にあります.そして,楽しめるかどうかもその人自身だと思います.何でも挑戦することが大切だと思うので,やりたいことを精一杯やり切ってください.