留学大図鑑 留学大図鑑

りう

出身・在学高校:
暁星高校
出身・在学校:
出身・在学学部学科:
在籍企業・組織:

短期留学も長期留学も経験しているので、どのような生活や学校、日本の高校との関わりかたなど、留学について相談をインスタグラムのDMにて承ってます。


最終更新日:2023年08月01日 初回執筆日:2023年08月01日

グローバルな経験とパルクールの挑戦

留学テーマ・分野:
短期留学(3か月以内、語学・ボランティアなど各種研修含む)・語学留学
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • English Language School Club Class Malta
  • マルタ
  • セントジュリアン
留学期間:
1ヶ月
総費用:
- 円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 360,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル 専門的な研究や会議において、議論や調整ができるレベル

留学内容

マルタでの毎日自分は中世に生きているような不思議な気分であった。ロンドン経由でマルタに到着したが、空港から降り立って街中に入ったとたんどこを切り取っても絵になる景色に、このような場所で大好きなパルクールでマルタの人々と繋がることができると思うと胸が高鳴ったことを覚えている。ロンドンも古く、美しい街並みだと思ったが、マルタは全く違った。古い歴史を感じる街の美しさと自然の美しさに陶酔し、古い歴史と近代スポーツであるパルクールの調和は面白いと思い、留学中の活動が期待に胸が膨らんだ。
実際は語学学校が思っていたよりハードで、宿題も多く、平日はなかなか交流が難しかった。休日に街を散策したが、街にいる人々に話しかけたら、意外と観光客が多く、学校の先生も出身はイギリスで、スタッフもマルタでない方が多く、出会えたマルタの現地の人はレストランやストアなどで働いている方くらいで、なかなかマルタの現地の方とは交流が難しかった。「I’m Japanese, It’s Syuriken that is one of Japanese Ninja’s arms.」のような簡単な説明を行い、レストランやストアで働いている方などに手裏剣を渡すと、忍者自体を理解していない方も多かった。忍者映画などもあり、日本といえば忍者と思っていたが、忍者の認知度は低いことに驚いた。語学学校の友人はトルコや南米から学びに来ている人が多く、忍者について詳しく説明すると興味を持ってはくれたが、聞いてみると侍の方が認知度が高かった。
パルクールの技を街中で行うことは、建物が美しく、許可などを取らずに行い、問題になると怖いので、なかなか難しかった。公園などでパルクールを行うと期待していた「Cool!」「Awesome!」などといった言葉とともに「Be care!」「Danger!」「Look out!」なども多く言われてしまい、僕が魅せるパルクールを行いきれなかったことが問題なのかもしれないけれど、マルタにはZENさんもいるし、フランス発祥のパルクールの認識もあると思っていたが、実際はそうでなかったのにも驚いた。ただ、パルクールは難しいスポーツではなく、走ったり、飛んだり、よじ登ったりするような移動動作を基本として、魅せるスポーツなので、街中や公園で、自由にスタートとゴールを決めて、階段や段差、障害物などを越えながら、移動するだけでも楽しく、アクロバティック的な大技はできなくても、目の前の環境で自らの移動方法を探求することをマルタの地で行えたことは刺激的であった。無理をせずに行い、それを見てくれる人々が「なんだか面白いことをしている人がいるぞ」と好奇の目を向けてくれるだけでも良かったと思う。実際に黒ずくめの忍者スタイルでのパルクールは5回しか出来なかった。公園で、階段の手すりや丸いベンチなどの障害物を飛び越えながら、画用紙で作った手裏剣を投げながら行うと、子供たちが喜んで拾ってくれた。そこで、「I’m Ninnja from Japan!」と言って、壁などを使い、アクロバティックな技を行ったら、子供たちの反応は思っていたのとは違い、喜んでくれている感じは少ないようであった。ただ、折り紙手裏剣は初めて見て、実際に遊べるので、人気であった。親御さんたちは拍手をしたり、「Cool!」などと褒めて下さった。手裏剣に「ありがとう」「日本」「平和」「忍者」と書いていた。するとひらがなや漢字にも興味を示してくれて、読み方や意味を伝えると、言葉を覚えて、何度も言ってくれたり、ひらがなを美しい文字と言ってくれた。「ありがとう」は聞いたことがある人もいたが、「日本」「忍者」「平和」という言葉を知っている人はおらず、特に「平和」は響きが良いようで、語学学校のそばにあるコンビニエンスストアの店員さんは、買い物にいくたびに「Heiwaaaa」、「Heiwaaaa」と僕に言って笑いかけてくれていた。留学前に今回のコロナでの渡航が伸びて、留学に関しての様々な問題があったり、ウクライナのことや自分の周りの悲しい出来事などもあり、平和に暮らせることのありがたさを感じていたので、「平和」という言葉も知ってもらいたいと思い、手裏剣に書いたが、意味や響きも良く、複雑な難しい漢字ではなく簡単で美しい漢字であり、意外に人々の反応も良かったので、「平和」は世界中の人々にとっても大事な言葉で、日本を知ってもらうためにも素晴らしい言葉だと改めて思った。見てくれた人に簡単なパルクールの技も教えて、一緒に楽しんでみたかったが、危険かもしれず、何かあったら責任は取れないと思い、縁石を超えることを教えて、試してみてもらうくらいしか出来なかった。
僕は東京に住んでいるが、小さな公園やちょっとした広場などは街中にあり、広めの道や通りなどでもやろうと思えば、パルクールの技をしながら進んだり、簡単なパルクールなら出来た。逆にマルタは、自分がいたセントジュリアンには自分の行動範囲内には、大きな公園はあるが、東京のような街中の小さな公園はなく、マルタストーンという素材でできた通りはつるっとしていて滑りやすく、物理的にも街中では気軽にパルクールは出来なかった。街の外観にも調和しているマルタストーンは美しいが、雨の日には油断すると何度も滑ってしまうくらいつるっとしていた。語学学校の先生にその話をすると、マルタは通りや特別な建物だけでなく、一般的な多くの建物もマルタストーンをほぼ使っているので、色調も統一されていて美しいと聞き、そんな街中でパルクールが自由にでき、動画などを撮ることが出来たら、帰国後に美しいマルタに溶け込んだパルクールの楽しさを紹介できると思ったがそれも難しかった。
アンケートは日本から英語とフランス語で記入式のものを用意していったが、実際に希望していたリハビリ施設や病院の見学が叶わなかったため、パルクールを披露して、見て下さる方にアンケートを行おうと思った。しかし、パルクールを披露できる機会も少なく、公園などでパルクールをやって、見てくれている通りすがりの人たちにアンケートをお願いするとほぼ断られた。あとはお願いしただけなのにお金を請求してくる人もいて驚いた。お金を請求してきた人が現地の人かどうかまでは聞かなかったが、文化的なものなのか疑問に思い、語学学校の友人に聞くと、お願いしたことに対して、ヨーロッパ圏では対価が求められることもあると聞いて、確かに自分の外見ももう子供ではないし、街中でパフォーマンスをやっていて、アンケートに答えるようにとお願いしたら、断られたり、そのように対価を求められるのは仕方がないことかもしれないと思った。しかも記入するのは面倒だということにも気づき、急遽簡単なアンケートを作り、シールを貼ってもらうやり方を実践してみた。日本から持っていっていたカラーシールが役立った。そのようにしてみると、シールを貼るというやり方を面白がって、協力してくれる人が多く、以前の記述式アンケートは断られることに驚いていたが、そのことより人々に負担をかけていたことにも気づいた。アンケートからは、日本という国は知っている人は多かったが、忍者の認知度はかなり低かった。聞かれて、どのような存在かを実際に伝えたが、なかなか理解してもらうことが難しかった。画像などを見せながら説明すると、さらに質問をしてくれ、興味を示してくれる人もいたが、思っていたより反応が薄かった。語学学校の友人ともそのことについて話したが、観光地であるマルタに来ている人たちは、観光中にマルタではない日本のことを説明されても興味はそんなに湧かないだろうし、元々日本に興味のある人ではなかったら、日本には忍者という存在がいるくらいの認識を持ってもらうことくらいしかできないのではないかと思った。例えば自分も通りすがりに自分の知らない格好でのパフォーマンスを行なっている人をみた時、「何だろう?」「何をやっているのか?」と思い、足を止めるかもしれないが、よっぽど興味をひくことでなければ、そこまで深く興味は湧かない。日本にも街中で歌ったり、奇抜な格好でパフォーマンスをしている人がいるが、それと同じだと思った。もちろん自分のパフォーマンスのレベルが高くないこともあったかもしれないことは反省している。やはり現地の人との触れ合いがなかなか持てなかったということが観光地マルタでパフォーマンスを行い、思うような結果が得られなかった原因だったと考える。本来はホームステイで現地の人々ともっと触れ合う計画だったが、コロナで延期になり、現在受け入れが難しいということで、エージェントも変更になり、学生寮での留学生活となったためなので、思っていた結果と違ってしまったことは残念だが、逆に甘くない現実も見えたので、勉強になったと思う。
また語学学校の休み時間や学生寮でもパルクールを行ったが、そちらは忍者の格好ではなかったし、Showとして時間をとって行ったわけでもないので、なかなか認識を広めることまでは難しかった。対話を通じて、忍者の動きがパルクールに通じるものもあるということを理解はしてもらえたとは思うので、友人たちが帰国して、自分の生活に戻った後に何かの折に「日本には忍者という存在がいて、不思議なことができる、そんな日本に行ってみたい、日本に行った時にはぜひ忍者のことにも触れてみたい」といった気持ちにはなってもらえるくらいは認識してくれたとは思う。
美しく中世の歴史を感じるマルタで、日本の伝統的な価値観を持つ神秘的な存在である忍者とパルクールという自分の大好きなものを融合させ、自分なりに見せることが出来たのは良かったと思う。マルタは人気の観光地で、語学学校も多く、最近は日本などアジア圏からの留学生も多いようだ。しかし、日本からの留学生も皆自分の目的に応じて行動しており、自分を高めつつ、自分の好きなことをしながら、日本を紹介することを行っている人はほぼいないだろう。マルタの現地の人、マルタに観光来ている人も含め、マルタの地で出会った人に「日本」を知ってもらい、動きが通じるパルクール忍者としての活動を行い、全てが計画していた通りにうまく行ったわけではないからこそ、これからも思いがけないことにぶち当たるであろう自分の成長の糧なったはずだ。パルクールをするためにSt.Elmo Fortに着いた時に街を見下ろすと、長く続く、滑りやすいが美しいマルタストーンの道が見えたのと同様に、僕はこれから経験するいろいろな問題や挫折などに立ち止まったり、それたり、滑りながらも目的地に着き、後ろを振り返り、自分が進んできた道を見ると、きっと美しいと思えるようになるだろう。

留学の動機

まず最近になって多様性という言葉を聞くが、日本にいるだけで自分の価値観などを決めて良いのか迷ったから留学を決心した。確かに英語もまともにできるわけでもないし、他言語がわかるわけでもない。しかし人生の早い段階で色々な経験をすることは大きなアドバンテージになる。今この世の中ではコロナや自分の事故のように何が起こるか分からない、だからこそ、留学という経験が自分を成長させてくれると思い、留学に至った。

成果

今回の留学を通じて、文化の違いを深く理解することができた。慣れない環境で生活し、異なる価値観や習慣に触れることで、自分の視野が広がった。グローバル交流を経て、相互理解や寛容さの重要性を学び、成長したと思う。パルクールにおいてもあまり自分が思っていた通りにできなかったが、これらは自身の経験において、コミュニケーション能力、計画性や国際的な活動に役立つと思う。

ついた力

グローバルな繋がる力

今回の留学に行く前は街中にいる外国の方に話しかけられてもおどおどしていたと思います。日本と全く異なる文化の理解や学校での友人との交流により、世界視野が豊かになりました。またマルタでマクドナルドでたまたま隣に座ったマルタの青年たちと勇気を持って喋りかけて、仲良くなりその後何度か街を一緒に散歩したりした。勇気を持つことがそして挑戦することが留学において成長し、今の自分に変わった思います。

今後の展望

自分の価値観は変わり、世界がより近くなった。一人一人の個性を認識し世界で生きていくに、それぞれの多様性を理解し、自分が学びたいことをより深く学び、可能性を伸ばそうと思う。そして、改めて自分の未来をどう生きるかを考え、希望と可能性を積極的に広げるために個性やスキルを磨き続ける。そして人間性を広げ、将来は自分を活かす仕事につき、国際社会で役に立ちたいと思っている。

留学スケジュール

2023年
3月~
2023年
3月

マルタ(セントジュリアン)

日本を出国したのち、ロンドンにてトランジットとして三日間滞在その後マルタ共和国に到着した。
日本からロンドン間のフライトで見たオーロラは感動的だった。ロンドンでは1人で散策したが色々な体験ができた。ハリーポッターやシャーロックホームズに出てくる場所や美術館、博物館は見事なものだった。マルタでは初めの三日間は驚きとやっていけるかという心配があったが寮のルームメイトやクラスメイトと仲良くなり協力して様々なアクティビティに参加できた。放課後も忙しかったが週末や忙しくない日は世界遺産のバレッタや美しい海で有名なコミノ島などに友達と観光し行ったり、パルクールを見せたりサッカーをしたりした。やや1ヶ月間のこの留学では語学以外のもいろいろな成長を感じ、今後の自分がなりたい姿が分かったような気がする。帰りにはパリでの10時間トランジットで市街地に行けて、エッフェル塔や凱旋門が見れたことは嬉しかった。

費用詳細

学費:納入総額

200,000 円

住居費:月額

50,000 円

生活費:月額

50,000 円

世界遺産の首都バレッタ
マルタは石造の建造物が多く、バレッタは都市が要塞になっている
費用詳細

学費:納入総額

200,000 円

住居費:月額

50,000 円

生活費:月額

50,000 円

スペシャルエピソード

ココでしか得られなかった、貴重な学び

自分の学校は先生の授業をみんなで聞き、学期末に行われるテストの結果がその生徒の全てとなる。点数が高く、成績の良い生徒が優秀な生徒となり、授業が分からなくてもどんどん進み、反対に興味のある勉強を先に進めることも出来ない。40人ほどのクラス全員で一緒に揃って学習し、その中で試験のために勉強することが基本だ。そして英語の学習は主にリスニング、リーディング、ライティングそして英文法について問題を解き、先生が解説する事が日々の授業スタイルだ。しかしマルタの学校ではそれらに加えてグループでのディスカッションや英語を話すことでの授業が大半を占めていた。そこでは10人ほどの小規模のクラスで、色々な国の人の文化や意見を聞けたことはとても斬新だった。時にはマルタの文化について学ぶ授業でバレッタまで遠足のようなことをしたのも自分の学校では味わえない体験だった。

楽しかった遠足型授業

笑いあり、涙あり!留学中にあった、すごいエピソード

身を守りつつ留学を楽しむ方法

  • 生活 : 治安・安全

マルタは地中海に浮かぶ美しい島国であり、一般的に安全な国として知られていてヨーロッパでの留学先として人気です。犯罪率が低く、暴力事件や重大な犯罪は稀です。親しみやすい人々と温暖な気候は留学生にとって魅力的です。
ただし、観光地であるため、観光客による盗難や詐欺が頻繁に発生することがあります。ですから、個人の貴重品を大切にし、公共交通機関や観光地では注意が必要です。また、夜間には安全を考慮して行動することも重要です。また、マルタの市街地は入り組んだ細い道で横断歩道も少なく、車のドライバーのマナーが悪く、轢かれそうになる事が多々ありました。
留学前に自分はマルタの治安について調べましてヨーロッパ圏とのこともあり心配でしたがが、地元の習慣に適応することで、安全を確保できたと思います。
マルタは留学先として治安の面でも魅力的な国ですが、他の国と同様に注意と適切な対策を講じることが重要です。素晴らしい留学体験を享受するために、現地の法律や習慣を尊重し、不必要なことをなるべく避け常に安全を心掛けることが大切です。

市街地の細い身が車やスリなど危なく感じた。

留学前にやっておけばよかったこと

自分が思う留学前にやっとくべきことは計画を立てることだと思う。その上でその計画が上手くいかないことも十分に承知することが留学を楽しむことだと思う。行く前は思ったり気づいたりしなかったこともその国で過ごすことで新たに文化や環境について知れる。失敗も一種の経験であるから、何も心配する必要はないと思う。

留学を勧める・勧めない理由

留学は新たな文化や言語を学び、留学で挫折したとしてもそこから学べることの多い、自己成長を促進する素晴らしい経験だ。異なる環境での学びや人との交流は、視野を広げ、自信を高め、国際的な視点を持つことで、グローバルなビジネスやキャリアにも有利だ。また、現地で出会った友達たち、クラスメイトとの時間は今でも忘れられない。日本ではできないことにチャレンジするために留学を勧める。

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学への新たな旅立ち、心から応援しています!新しい文化や友人との出会いは素晴らしい経験になるでしょう。未知の挑戦に立ち向かう勇気を持ち、失敗を恐れずに学んでください。困難な時もあるかもしれませんが、それが成長のチャンスです。自分を信じて努力を惜しまず、柔軟な心を持ち、遠く離れた場所でも輝き続けてください。家族や友人があなたの味方です。頑張って、大いなる冒険を楽しんでください!