留学大図鑑 留学大図鑑

M.K.

出身・在学高校:
出身・在学校:
上智大学
出身・在学学部学科:
総合人間科学部社会福祉学科
在籍企業・組織:


最終更新日:2025年04月01日 初回執筆日:2025年04月01日

座学と出会いで、福祉大国の実態に迫る

留学テーマ・分野:
大学生:交換・認定留学(日本の大学に在籍しながら現地単位取得を伴う留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • ウプサラ大学、Cycling Without Age, 教会
  • スウェーデン
  • ウプサラ
留学期間:
5ヶ月
総費用:
2,000,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 1,120,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル<TOEIC 770点> 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル<TOEIC 840点>

留学内容

「いつまでも自分らしく明るく過ごすことのできる社会にするには?」という自身の探究テーマへのヒントを得るため、スウェーデンのウプサラ大学に留学しました。現地では、社会福祉・政治・社会政策に関する講義を履修するとともに、「Cycling Without Age」や地域の教会にて、高齢者をはじめ地域の方々と関わるボランティア活動にも参加しました。

私は、理想とする社会の実現にはミクロ(個人・地域)とマクロ(制度・政策)の両視点が重要だと考えていたため、講義での座学と現場での実践を通じて、福祉国家スウェーデンの高齢者福祉の実態を多角的に学ぶことを目的としました。

留学の動機

大学では社会福祉を専攻しており、海外の事例としてスウェーデンはじめ北欧諸国が取り上げられていることが多く、実際に現地に行って実態を確かめたくなったため、スウェーデンへの留学を希望しました。また、海外経験があまりなかったため、大学生のうちに留学を通して視野を広げたかったです。

成果

講義では福祉国家スウェーデンの制度の長所と課題を学び、実践では高齢者の孤独や地域での支え合いの文化に触れました。特に、男女問わず地域活動に積極的に参加する姿や、交流の機会が日常に根付いている点に感銘を受けました。制度と文化の両面から福祉の実態を捉え、自身の探究テーマを深める貴重な機会となりました。

ついた力

やりたいことをやる力

ボランティア先の受け入れ先が見つからなかったり、ボランティア先で唯一の外国人で戸惑ったり様々な困難がありました。しかしながら、やりたいことを見失わずに突き進んだおかげで、突破口を見つけることができました。

今後の展望

社会福祉士の国家資格をとり、福祉の現場で働きます。その後、別の資格もとり、より専門性を高めると同時に、現場だけでなく、制度・政策にもアプローチしていけるようなソーシャルワーカーになりたいです。

留学で出会った、学問に真摯に取り組む他国の留学生を見て、私も専門性をもっと高めていきたいと思うようになりました!

留学スケジュール

2024年
9月~
2025年
1月

スウェーデン(ウプサラ)

ウプサラ大学でスウェーデンの政治や経済史、社会政策などについて講義を受けました。
スウェーデンの授業はディスカッションが重視されていました。そのため、最初はなかなか発言することができず、非常に落ち込みました。発言できない理由を「英語力の不足」「予習の不足」「海外の学生との心の壁」と分析し、それぞれについて対策を考えて日々英語練習や予習、ルームメイトとの会話など取り組みました。その結果、最後の方の授業では積極的に発言できるようになりました。英語力は全然まだまだなので、「間違えてもいい」というマインドの変化が大きく寄与したと思います! また、一緒に難しい授業に立ち向かった中国からの留学生の子とは大親友になりました!

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

伝統あるウプサラ大学メインビルディング
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

2024年
10月~
2025年
1月

スウェーデン(ウプサラ)

地域で暮らす高齢者の理解を深めるため、週に1回から2回ほど教会を訪れ、地域の高齢者と交流を深めました。最初はスウェーデン人のみのコミュニティに溶け込むことに大変苦労しました。交流を深めるためにはスウェーデン語の習得が不可欠だと考え、スウェーデン語の勉強を進めました。その結果、回数を重ねるごとに、皆さんが私を受け入れてくださっている実感が高まっていきました。最終的には特に一人の方と非常に親密な関係を築くことができ、その方のお宅に招いていただき、一緒にランチをするまでになりました。さまざまなお話を聞いたり、彼らの様子を観察する中で、スウェーデンと日本の高齢者の暮らしについて比較することができました。今後はこの学びをどのように活かしていけるのか、日本で考えを深めていきたいです。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

あやとりをみんなで楽しみました♪
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

2024年
11月~
2025年
1月

スウェーデン(ウプサラ)

Cycling Without Ageは、高齢者に三輪自転車型の乗り物(リキシャ)を用いたサイクリング体験を提供するボランティア活動です。"Right to Wind in Your Hair"(髪に風を感じる権利)を理念とし、高齢者が社会とつながり続ける機会を創出しています。現在、世界各国で活動が広がっており、スウェーデンでも各地で実施されています。
私はスウェーデン留学中に、この活動のパイロット(運転ボランティア)として参加しました。地元の高齢者施設と連携し、定期的に高齢者を乗せて散策を行いました。会話を楽しみながら街や自然の風景を一緒に巡ることで、移動手段としてだけでなく、交流の場にもなっていました。
特に印象に残っているのは、ウプサラマラソンへの参加でした。一般のランナーが走る中、Cycling Without Ageの一員として、高齢者を乗せたリキシャで参加しました。沿道からの声援を受け、高齢者の方々が楽しそうに笑っている姿がとても印象的でした。少しの工夫と支えがあれば、高齢だからと諦めていたことも実現できるのだと実感し、大きな感動を覚えました。
この活動を通じて、スウェーデン語に不慣れな中でも、相手の話をじっくり聞くことで信頼関係を築くことができると学びました。また、ウプサラマラソンの経験から、日本でもサイクリングに限らず、高齢者が叶えたいことを実現できる方法について考えたいと思うようになりました。
この活動を通じて、高齢者の社会参加を支援するとともに、異文化理解やコミュニケーション能力を向上させる貴重な経験を得ました。この学びを今後のキャリアや社会貢献に活かしていきたいと考えています。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

ウプサラマラソンを自転車でおばあちゃんと一緒に駆け抜けました
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

留学前後での、自分の変化

留学前に比べて「人」を大事にするようになったと思います。留学前は生き急ぎすぎていて、自分のことで一杯一杯で、家族や友人などの関係を疎かにしていました。むしろ、家族の関係が煩わしいくらいまで思っていました。しかしながら、留学で家族や友人を大切にしている他国の留学生や現地の住人と出会えたことで、いかに自分が人間関係を疎かにしていたのか気付かされました。また、周りの人たちが私と家族のように暖かく接してくれ、辛いときなど沢山救われました。
このことから「周りの人たちを大事にしなければ、自分も大切にできない」と感じるようになり、考えがまるっきり変わりました。
そして、留学中に家族に今までの感謝を込めた手紙を送りました。また、帰国後は積極的に家族と食事をしたり、お出かけをしたりするようにしました。すると、今まで避けていて、知らなかっただけで、家族の知らなかった一面が見えて、関係が良好になりました。それに伴い、自らのメンタルも安定し、改めて人間関係、特に家族を大切にすることの偉大さを実感するに至りました。

特によくしてくださった方とのツーショットです!

スウェーデン留学でスウェーデン語は必要か

  • 語学力 : その他の言語

結論から言うと「基本的には必要ないが、あると現地のコミュニティに入って行きやすくなる」です。そのため、私はもっと本気で勉強しておけばよかったと感じる場面が多かったです。一般的な留学(大学で講義を受ける形式)であれば英語で十分です。お店では英語が通じます。しかし、実践活動を現地でしたいと思っている方はスウェーデン語をやっておいた方が良いです。当たり前ですが、現地の人同士の会話はスウェーデン語です。現地の人の暮らしの様子を知りたいのに、その人たちが話していることが分からないので、困りました。また、スウェーデン語で話していたのに英語で聞き返したりするときに、少し申し訳なさもありました。さらに、少しでも喋れると受け入れてもらえやすいと感じました。

私は留学前は語学アプリで2年ほど少しずつ基礎を固めていました。留学直前に1週間オンラインレッスンで学びました。スウェーデンについてから大学でBasicSwedishの講義を履修しました。これで、本当に初歩の初歩の基本的な会話を身につけていき、それが関係構築にかなり役立ったと思います。しかしながら、もっと自信を持って「スウェーデン語喋れます!」と言えるくらいのレベルにしておけばより充実していただろうと少し心残りです。スウェーデン語に限らず、英語以外の言語が使われている国に行く方は、語学の勉強は沢山しておくに越したことはないと思います。

留学前にやっておけばよかったこと

・実践活動先の交渉を早め早めに行う
・料理の特訓
・英語の学習ももちろんですが、海外の人と関係を構築する経験を積んでおけば良かった
→心の壁があるとコミュニケーションがスムーズじゃない!

留学を勧める・勧めない理由

自分を見つめ直す機会になるので、おすすめです!

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学中は辛いことも沢山あるけど、振り返ってみると本当に良い経験だったなと思います。一つひとつ乗り越えていけばいつの間にか進んでいるので、コツコツと日々を過ごして行きましょう。