留学内容
タンザニアのマサイの村での留学では、教育と雇用の乖離を解消するというテーマのもと、現地の学校にて英語と衛生教育の指導を行いました。現場では、教師1人に対し多くの生徒が在籍し、教科書や学習用具、基本的なインフラ設備も著しく不足している厳しい環境に直面しました。
加えて、マサイ語を話す子どもたちとのコミュニケーションに言語の壁があり、教育内容の理解促進には工夫と忍耐が求められました。こうした環境の中、単なる知識の伝達に留まらず、学びが子どもたちの将来的な雇用機会に直結する仕組みづくりが不可欠であることを実感しました。
私が重視したのは、教育を単なる受動的な学習体験とせず、地域の文化的背景や社会構造を踏まえた実践的なスキルと結びつけることでした。具体的には、教育の質向上と並行して、教育成果が地域の労働市場に反映されるモデルの必要性を現地の関係者へのヒアリングやフィールド調査を通じて探求しました。その結果、教育と雇用の循環を促す持続可能な社会起業モデルの構築こそが、現地の若者にとっての真の希望となるという結論に至りました。
この留学を通じて、教育環境の過酷さと雇用不足という二重の課題を直接体感するとともに、教育が「未来の仕事」にどうつながるのかを実践的に検証し、今後は地域の資源や人材を活かした雇用創出の仕組みを起業家として形にするべく探求を深めることを決意しました。