留学大図鑑 留学大図鑑

佐藤結

出身・在学高校:
出水中央高校
出身・在学校:
出身・在学学部学科:
在籍企業・組織:


最終更新日:2025年09月24日 初回執筆日:2025年09月24日

湿地保全からエコツーリズムの礎を作る

留学テーマ・分野:
短期留学(3か月以内、語学・ボランティアなど各種研修含む)・語学留学
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • 語学学校
  • ドイツ
  • ベルリン
留学期間:
23日間
総費用:
730,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 510,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル<英検準一級> 専門的な研究や会議において、議論や調整ができるレベル

留学内容

ドイツのベルリンにて、ラムサール条約を軸にエコツーリズムや湿地保全、鳥類保全を学びに留学をしました。現地のラムサール条約湿地や国立公園を訪れる以外にも、当初は予定になかった植物園でのインタビュー調査も行いました。環境保全と経済の両立はどう実現できるかをインタビューしました

また、環境保全団体Nabuの本社に訪問し、中学校の時に行っていたツルの研究資料を見せながら交渉を続けた結果、鳥類保全の専門家と直接、対談させていただく機会をもらえました。そこでは、風力発電と猛禽類の関係や、環境教育、自然保護と経済を両立する方法、未来のエコツーリズムはどうなる?などの話をすることができました。 
 ベルリン自然史博物館にも合計5回ほど訪れて、生態系ついても深く探究することができました

留学の動機

幼い頃から東南アジアの研修生をを受け入れていたこと、県のイギリス研修に不採用だったこともありどうしても留学の夢を諦めきれずトビタテに挑戦しました。探究テーマをエコツーリズムにした理由は、生き物が大好きだからです。中学校の羽数調査やガイド活動、課題研究から、今のエコツーリズムは人間のエゴになりつつあるのではないか?という仮説に至ったので、真のエコツーリズムを実現すべくこのテーマで挑もうと決めました。

成果

専門家と対談したとき、教育は環境保全の橋渡しになるかという話題が出ました。自然と親しむ環境教育を受けた子供たちが大人になったときに、真のエコツーリズムは実現すると思います。ベルリン自然史博物館では、生物多様性ホットスポットというものを知りました。どこでも保全すればいいのではなく、それぞれの土地の環境や生物多様性に応じた保護の仕組みが必要だと強く感じました。

ついた力

挫けずにやってみる力

留学中に視察する施設には連絡を入れていたのですが、結局返信が来なかったので突撃訪問することにしました。nabuは営業時間が短く閉まっていることも多かったため、心が折れそうになることもありました。そして空いていた日に受付の人と沢山交渉した結果、鳥類保護の専門家を紹介していただけました。やはりなんでも飛び込んでみると何らかの結果は得られると思います。

今後の展望

留学をそのままでは終わらせたくないので、この経験を次に繋げるべくASEANのユースサミットに参加することが直近の目標です。将来はまだ決まっていませんが、気候変動には国境がないので大学では環境開発や国際関係を学びたいと思っています。

留学スケジュール

2025年
8月~
2025年
8月

ドイツ(ベルリン)

ベルリンでは、エコツーリズムの土台作りを視察するためにラムサール条約を探究しました。主にシュプレーヴァルト生物圏保護区やオーダータール国立公園などのラムサール条約湿地の訪問をしました。 

休みの日は公園で絵を描いていました。散歩中のおばあちゃんおじいちゃんにたくさん褒めてくれてとても嬉しかったです。芸術は国境を越える力があると身を持って実感しました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

留学中に描いた絵
乗り継ぎでの1枚
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

感謝してもしきれない、お世話になった・大好きな人

ドイツに来て2日目に、助けの手を差し伸べてくれた人に会いました。僕は絵の具を買おうとして画材屋さんに行き、空いていなかったので帰ろうとしました。ここで大ハプニングが発生します 
①電車を間違える 
②たまたま薬物中毒者と車両で二人きり 
③スマホのバッテリーが切れる 
特に2番が怖すぎて途中で降りました。しかも着いたところがベルリン大聖堂という観光地で、帰るために色んな人に助けを求めましたが、上手く行かずもう終わりだと思っていました。そのときモバ充を持った人を発見し、その人にモバ充を貸してもらいました。彼が言っていた、Kindness circle という言葉が忘れられません。次は僕が誰かを助ける番になりたいです

助けてくれた彼の純粋な優しさに感動

言語の壁の乗り越え方

  • 住まい探し : ホームステイ

僕は非英語圏のドイツに留学したので、ホームステイはもちろんドイツのおばあちゃんでした。彼女は英語が得意ではなく、日常会話もずっとドイツ語でした。一時はステイ先を変えようかとも迷いましたが、言語が通じないからと呆れず、いち家族として迎え入れてくれていることに温かみを感じました。翻訳を使ったり絵を描いて説明したりして、しっかり伝わるように工夫をしました。オノマトペを使った親知らずの話がとても面白かったです

アポを取るときは数字を活かそう

  • 留学先探し : ボランティア

ボランティアではないかもしれませんが、環境保全団体nabuでの直接交渉から鳥類保護の専門家との対談に至るまでに使ったものがあります。それは、「数字」です。ドイツ語も難しいし、英語で専門的なことを話すのはさらに難しいので、中学校で行なっていたツルの研究資料を持っていきました。数字は世界共通語!数学が苦手でも唯一数字に感謝した瞬間でした。
英語で説明できなくても、私はここまでやってきました!と証明することができると思います

交渉のときに役立った資料

予期せぬ事態に備えよう

  • 事前準備 : 渡航手配(VISA、保険、持ち物など)

元々トビタテでは、アメリカに留学する予定でした。ですが留学先の治安悪化や、受け入れ先の未成年の受け入れ停止でアメリカを断念せざるを得ませんでした。なので、日本で頼れる所を全部頼ってみました。その結果ドイツのベルリンなら探究の質もさらに深くすることができるし、学校に通ってちゃんと住まいも確保できると思ったため、国を変える大規模な変更届を出しました。今はベルリンに変えて本当に良かったと心から思います!

留学を勧める・勧めない理由

チャンスがあるのなら留学を勧めます!
留学に行くと価値観が変わるというのはよく耳にしますが、それは個人差だと思います。僕は価値観ごと変わることはありませんでしたが、柔軟な考え方ができたり、頭の硬さに気づかされることも多くありました。本当に留学は価値のあるものです!留学の費用と行動が釣り合っているのか悩んだときもありましたが、とにかく何でも行動に移すと何か得られると思います

これから留学へ行く人へのメッセージ

まず周囲のの説得やトビタテの書類で挫折しそうになることもあるかもしれません。でもその道のりも中々経験できないことだと思うので、ピンチはチャンス!と捉えて思い切り飛び込んでみてください!応援しています。