留学大図鑑 留学大図鑑

宇佐美 希

出身・在学高校:
茨城県立水戸第一高校
出身・在学校:
東京外国語大学
出身・在学学部学科:
国際社会学部東アジア地域中国語
在籍企業・組織:


最終更新日:2017年10月06日 初回執筆日:2017年10月06日

「中国」丸かじり留学

留学テーマ・分野:
大学生:交換・認定留学(日本の大学に在籍しながら現地単位取得を伴う留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • 北京大学 外国語学部
  • 中国
  • 北京
留学期間:
12か月
総費用:
- 円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 1,540,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
中国語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

 北京大学で、「外国」を学ぶ中国人学生達と共に日中通訳翻訳や、中国と周辺国家の歴史や国際関係について学びました。一方、北京大学中国人学生との日中社会問題勉強会や分野横断型座談会を開催することで、多種多様な専門を持った中国人や日本人同士での意見交換の場をつくりました。また「『戦争』を政治的な駆け引き上の問題として扱うのでなく、国籍に関わらずどのように戦争を過ごしたか各人の体験から『戦争』を捉えなおそう」というコンセプトのもと、日中学生での「戦争」について考えるドキュメンタリー制作にも取り組み、河北省のご老人や日本の元特攻要員、東京大空襲を経験された方々にインタビューをし、帰国した現在も制作を続けています。
 また、中国全省全自治区をめぐり、各地の歴史、文化や生活に触れ、人民中国雑誌者でコラムを掲載させていただいています。犬や虫を食べてみたり、-20度の中雪山に登ったり、カザフ族の友人の結婚式に参加してカザフ舞踊を深夜まで踊る、などの経験ができました。日本人留学生対象チベット観光ツアーを開催し、現地の旅行社とのやり取りを通じて中国流ビジネスについて学んだことが中でも一番勉強になりました。

留学の動機

日本でもともと日中交流活動に従事していたが、そもそも日本や、日中交流活動を通じて出会う中国人は全て日本に興味のある中国人であるため、知日派以外の中国人がどのような考え方を持っているのか知りたいと思ったため。

成果

色々な年代、地域、思想、学歴、生活水準の中国の方と交流し、彼らの考え方を知れたことが大きいと思います。現在中国ではSNSなどで政治的に敏感な話題を取り締まるようになっており、現地に行かなければ実情を知ることができない風潮がより強まっています。今こそ、中国関係の人文社会を学ぶ学生は留学に行くべきだと強く感じました。

ついた力

メンツ尊重力

相手の方のメンツをたてつつ、自分の意見を述べ、妥協点を見つける力です。特に、売り手買い手のような関係になった時、こちらはお客様だからと思って要望を遠慮せずに逐一言っても、10言って10返してくれるどころかどんどん不機嫌になられます。そこの調整力は身に着いた気がしました。

今後の展望

とりあえず、まずはドキュメンタリー制作に力を入れたいが、以降は中国経済や投資の勉強をしていきたいと考えている。

留学スケジュール

2016年
9月~
2017年
8月

中国(北京)

・日中通訳翻訳学習
・中国と周辺国家の歴史や国際関係学習
・中国人学生との日中社会問題勉強会開催
・日中学生での「戦争」について考えるドキュメンタリー制作
・中国全省全自治区をめぐり、歴史、文化や思想に触れる。
・日本人留学生対象チベット観光ツアー開催

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

北京大学でのソーラン節披露の様子
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

留学中にやってしまった、私の失敗談

日本人向けチベットツアーを現地の旅行社に委託して組んだが、当日になって段取りの変更を告げられたりなどの杜撰な運営が相次ぎ、感情的になって他の参加者の前で文句を言ったところ、メンツを潰されたと感じたガイドと険悪になってしまった。仕方ないので翌日丸一日頭を冷やし、他の参加者の助けも借りながら、以降は決断する前にガイドの意向などを組んでうまくメンツを立て、最終日にも手紙とプレゼントを渡すなどして円満にツアーを締めくくることができた。
海外では顧客とサービス提供者が同じ立場であることが多く、日本人の考える最低限のサービスは期待できないうえに日本と同じ感覚で文句を言うとケンカになりやすく、しかも中国人のメンツは一度潰すと修復が非常に難しい。頭ではわかっていてもイライラが溜まると感情的になりやすいため、そこをコントロールしながら妥協点を探ることの大切さを痛感した。

ラサのポタラ宮

中国は住居もコネ

  • 住まい探し : 学生寮

おそらく一般の大学であれば、派遣留学の場合学校が住むところを確保してくれるはずですが、私の大学の場合は全て個人で手配する必要があるため非常に苦労しました。運よく先輩の知り合いが、宿のオーナーと交渉してくださりそこに住むことができましたが、中国では学生寮も管理人とのコネクションがなくてはなかなかとりにくいと思いました。私費で北京に留学行く人は、なるべく早くから留学帰りの先輩、現地の大学OB、通う大学の日本人会などに相談することをお勧めします。

お得なVISA取得手順

  • 事前準備 : 渡航手配(VISA、保険、持ち物など)

日本で健康診断を受けて留学VISAをとると高いので、初めに観光VISAをとって入国し、健康診断を受けた後留学VISAに切り替える…というようにしました。健康診断費用もVISA取得費用も日本より断然安く済みました。

ただ、銀行口座開設などは留学VISAでないと銀行で扱ってもらえないので注意が必要です!

これから留学へ行く人へのメッセージ

インターン等も重要な実践活動ですが、学生だからできる等身大の交流を大切にすべきだと思います。社会人になるとどうしても肩書が付き、周りの現地の方も気を遣ったり警戒して本音を話してくれない場面が増えてくるでしょう。まだ何者でもない学生のうちに、現地の方の生活や思想に触れ、本音で交流する機会を持つことが、学生時代に留学へ行く大きなメリットだと思います。