留学大図鑑 留学大図鑑

まりな

出身・在学高校:
慶應義塾湘南藤沢高等部
出身・在学校:
慶應義塾大学大学院
出身・在学学部学科:
理工学研究科総合デザイン工学専攻
在籍企業・組織:


最終更新日:2018年08月03日 初回執筆日:2018年08月03日

デザイン&エンジニアリングをまるっと学ぶ

留学テーマ・分野:
大学院生:交換・研究留学(日本の大学院に在籍しながら現地大学院内で学ぶ留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • ミラノ工科大学 機械工学科 
  • イタリア
  • ミラノ
留学期間:
19か月
総費用:
- 円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 2,100,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル<TOEIC 815点> 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル<TOEIC 890点>

留学内容

良いものづくりは、人の心を大切にしたものづくりだと思います。
そのために、片方だけでなく、エンジニアリングもデザインも学んだエンジニアになりたい。
良質なブランドや高い発信力を持つものづくりをしてきたイタリアという国で、未来のエンジニアたちに交じって、同じ課程を修了する。そんな目的をもって、ダブルディグリー留学に挑みました。
必要単位は120。現地にいた3セメスターの間に修士論文以外のすべての必修・選択必修科目を取得しました。現在は日本に帰国し、修士論文の続きを仕上げています。

留学の動機

私は日本が好き。けれど、日本以外を知らない私の言葉には説得力がない。だから、留学にいこう、と決めました。
日本とイタリアはとても似ています。南北に長く、海に囲まれ、背骨には山々が走る。各地域が強い個性を持つ国。それなのに、人々の雰囲気は全く違う。陽気なイタリア人と生真面目な日本人。その違いが面白くて、それがものづくりにも反映されているような気がして、イタリアに行ってみたいと思いました。

成果

日本とは全く違う実践的な授業に驚きました。例えば材料力学。日本では、現実世界には存在しない、均一で質量のない梁に一点荷重をかけた場合…と問われます。でもイタリアでは「図面とデータから、このヘリコプターが着陸するときの脚部にかかる負荷を計算し、安全性を判断せよ」と試験で問われるのです。日本で学んだことを無にするのではなく、その上に積み重ねていくような学びは、得難い経験となりました。

ついた力

自己把握力

思いもかけないことに傷ついたり、笑ったり。今まで知らなかった自分が沢山現れるのが留学です。そして、心のコントロールが難しいのも。
だからこそ、なぜ今私は苦しいのか、何がしたいのか、何が嫌なのか。分析し、考え、対策をうつ癖がつきました。

今後の展望

人の感情や価値観を大切に、心に寄り添うものづくりがしたい。たとえそれが基礎研究であっても、商品開発であっても、「私はやりたいように生きている」と胸を張っていたいです。

留学スケジュール

2016年
9月~
2018年
3月

イタリア(ミラノ)

ミラノ工科大学にダブルディグリー留学をしました。本来2年×2の課程ですが、日本の大学で1年半、ミラノで1年半という全3年のプログラムです。

2016年9~2017年2月:1学期。グループワークで全然しゃべれなくて失敗したり、悔し泣きしたり。街中で英語が使えなくて苦戦したり。Ciao!の大切さを知りました。
2017年3~8月:2学期。初一人旅を敢行。慎重派の私が、なんと弾丸旅。新鮮でした。授業では力学に大苦戦。
2017年9~2018年3月:2回目の1学期。祖母が急死し、距離の遠さを痛感しました。実技や力学に苦戦しつつ、修論に向けた研究を進行。なんとか授業はすべてパスし、帰国しました。

今は修論提出に向けて頑張っています。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

ミラノの新年@Duomo前。お祭り騒ぎです。
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

留学中に、自分を勇気づけてくれたモノ・コト

文房具が好き。古いものが好き。そんな私ですから、骨董市にハマるのは自明の理。
毎月最終日曜日に着物を着てでかけると。

元気だったー?
きれいな着物ね!私、それ好きよ。
コーヒーあるよ、飲まない?
まりな!特別に仕入れたペンがあるぞー。

なんて、沢山声をかけてもらえます。学校での友達とも違う、誰も私をよく知らないけれど、友達。
それは確かに、私にとって大切な場所でした。

一番の友人のお店。「(こんな割引は)君だけだよ☆」がお約束。

留学中に手に入れた、今でも大事にしているもの

私の名前は「まりな」。ありふれた名前です。
でも、イタリアでは魔法の名前。

「日本からきたの?!なんて名前?」
まりなです。
「またまたー。」
「わかった、君、ほんとはイタリア人でしょ?」
「よろしくね、海の女の子。」

marina、はイタリアでもよくある名前。海、という意味なのです。
marinaと聞くだけで、相手の顔が嬉しい驚きに満ちる。

異国の言葉に漢字を当てはめた、格好良くて自慢の名前。
イタリアでの沢山の自己紹介の果てに、さらに大切な名前になりました。

Piccola=小さい。150cmに満たない私にぴったり。

とにかく全てを持っていく

  • 事前準備 : 渡航手配(VISA、保険、持ち物など)

イタリアは本当に適当な国。
例えばビザを取るとき。現地で滞在許可証をとるとき。
必要だ、と書いてあるものをすべて持って行ったとしても、
「○○の書類が必要なんだけど」
次回、それを持参したとしても、
「○○はいらないわ。××が必要よ。」
あるいは
「ここではできないから、あっちの窓口に行って。」
本当にこんな調子なのです。
だからこそ、いかに一回で済ませるかが勝負。必要だといわれそうなものは全て持参しておき、「あと○○だけでいいんだよね?偶然にも今日、持ってるんだ。」と言えれば終了です。

あとは最初の一言、笑顔のCiao!と、最後のGrazieを忘れずに。

これから留学へ行く人へのメッセージ

多くを望みすぎないこと。あなたは完璧ではないのです。
今日は挨拶ができた!やった、偉いぞ私!
それで良いと思うのです。
例え、他のトビタテ生がきらきら輝いて見えたとしても。
みんな、地道に歩いてきたのです。きっと。