留学内容
留学先ではコミュニケーション学を専攻しました。一年間指定の単位を取得するとともに、日系・中国系メディアでインターンシップをすることによって理論の実践を行うことを目標としました。
学びについて:人間の構築する現実とは、個々人が自らの五感を使って得た情報によって構築された「偽物の現実」に過ぎない、しかし人間はその虚像に頼って本物の現実を認識し、向き合い、手を加えなくてはならない。だから本物の現実に歪みが生じる。リップマンの提唱したこの理論を学び、大きく心を動かされました。みんながみんな正しいと思っているけど、自分の中の「正しい価値観」なんて本物の現実に比べれば間違いだらけである、というコミュニケーションの基本に本来学びたかったジャーナリズムの根幹にあるものだけでなく、国と国、人間と人間を跨いだ関係の基礎を初めて気付かされました。もちろん中国ならではのマルクス主義ジャーナリズムなど、私の理解の範疇を超えるような学びが多くあって、常識を大きく揺さぶられることもありました。
実践について:日系メディアと中国系(政府系)メディアでインターンシップをさせていただきました。土壇場で取材に向かうこともあれば、中国の記事を地味に翻訳し続けたりと、日々のルーチンワークとドタバタが相まって刺激的な経験でした。