留学内容
バイオ研究先進国のデンマークへ行き、学術機関(大学)と産業機関(企業)で研究技術を身につけるとともに、日本よりもアカデミックと産業界の距離が近い地域で、私のような修士の学生はどのように扱われているのかを体験しに行きました。私はもともと大学で酵素を中心としたバイオ研究を学んでおり、より広く高度な技術と経験を身につけたいと考えていました。そこで、「メディコンバレー」というバイオ研究の学術・産業機関の集積地帯のあるデンマークで学ぶことにしました。また、世界で最も幸福度の高い地域だと言われる北欧の地域は、高度に成熟した先進国でもあります。この地域はいずれ日本が到達するかもしれない姿であり、ある程度参考にしていかなければならない仕組みを持っています。参考にしなければならない仕組みの中に、大学と企業の深い繋がりや、学生が大学に在籍している間に社会経験を積み、研究者としての自覚と自信を持つことができる仕組み(インターンシップ)があります。この仕組みが実際にどう機能しているか、国民にどう受け入れられているのかを体験することも私の留学のテーマでした。実際に大学と企業の両方で研究をしたことで、デンマークには国全体が理系研究の重要性を認め、若者を育てようという意志が感じられました。この雰囲気や制度は今の日本に最も必要なことであると思います。