留学大図鑑 留学大図鑑

弓木流々

出身・在学高校:
私立駒込高等学校
出身・在学校:
法政大学
出身・在学学部学科:
国際文化学部
在籍企業・組織:

韓国に留学したトビタテ生はあまり多くありません。そんな中での応募書類作成・留学準備は不安が拭えないのではないかと思います。これらに関する質問やご相談はいつでもFacebookにて承っております。
また総合型選抜における留学経験の活かし方・志望理由書についても助言できるのでなんでも聞いてください!


最終更新日:2025年02月03日 初回執筆日:2025年02月03日

日韓の若者の価値観の差を教育から紐解く!

留学テーマ・分野:
短期留学(3か月以内、語学・ボランティアなど各種研修含む)・語学留学
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • 梨花女子大学校語学教育院短期課程3級
  • 韓国
  • ソウル
留学期間:
24日間
総費用:
- 円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 144,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
韓国語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル<韓国語能力検定(TOPIK)4級>

留学内容

「日韓の教育の違いと両国の若者が感じていること」を研究すること、そして韓国にいるまだ会ったことのない友人に会うことを目的として留学しました。事前に日本の学生にアンケートを行い、梨花女子大学校に通い韓国語を学びながら現地の学生に声をかけ、日本で行ったアンケートと同じものを回答してもらいました。日韓で顕著に違いが現れたのは「学習できることに対する幸福度」で、日本は91.7%が幸せだと感じていましたが、韓国では55.6%と大幅に差が開いていました。一概に日本の教育が素晴らしいとも言い難いですが、ここまで差が開いた原因は教育制度や価値観の違いにあると思います。ホームステイをさせて頂き現地の学生と共に留学生活を送りましたが、小学生なのに大学受験のため寝る間も惜しんで勉強している姿を見ると学習できる幸せを忘れてしまってもおかしくないと思いました。そして“留学の動機“で紹介している友人とコロナ禍に国境を越えて対面で会い、韓国語で意思疎通できたことは忘れられない最高の思い出になりました。こうして3年越しの留学という夢を叶えたことはとても自信になり、自分が本当にやりたいことを見つけるきっかけとなりました。

留学の動機

両親が第二次韓流ブームの前からK-POPを聴いたり、テレビで韓国のバラエティ番組を見たりしていたので、その影響で幼い頃から韓国語をよく聞いていました。中学生になって聞こえてくる韓国語をしっかり理解できるようになりたいと思い、Instagramで出会った韓国人の友人に画面越しに韓国語を教えてもらうようになりました。その友人と仲を深めるうちに、韓国に留学してみたいと強く感じたことがきっかけです。

成果

アンケート結果から様々なことが分かりました。両国の教育の長所や短所、塾や英会話の利用率とそのデータから見えてくる学校教育の問題点などから、学生の勉強との向き合い方の違いまで考えさせられることは沢山ありました。また毎日2万歩街を歩いて沢山の方と会話したことで語学力が飛躍的に伸びたと思います。国や言語が違っても人との繋がりであることに変わりなく、心を開けばどんな人とでも理解し合えることを学びました。

ついた力

臨機応変な行動力・体力

この約3週間を有意義に過ごしたいと考え、暇な時間をつくらないようにしました。朝は早起きしてカフェに行ったり、授業後に街歩きをしてご飯を食べたり、1日を朝午後夕方に分けてそれぞれに予定を詰めていました。最初は疲れて家に帰ることが多かったですが、徐々に体力がついて疲れなくなりました。韓国はエスカレーターが少なく階段を沢山上がっていたので、帰国してすぐに体力は落ちてしまいましたが…

今後の展望

この留学を経て、再び韓国へ留学したいと考えるようになり、それを踏まえた進路選択をしたので、大学2年次に韓国へ留学することが決定しています。現在は文化人類学に関心があるので、その観点から日韓を比較した調査・研究をしていきたいと考えています。将来はこの数年で培った韓国語運用能力を活かせる職に就くなどの漠然としたビジョンはありますが、まだ模索中です。

留学スケジュール

2023年
1月~
2023年
2月

韓国(ソウル)

梨花女子大学校語学教育院短期課程3級修了。語学堂で多国籍なクラスメイトに出会えると思っていたけれど日本人しかおらず、また私以外は全員大学で韓国語を学んでいる学生でした。私は韓国語を独学で学んでいたので語学力で劣らないよう、気合を入れて毎日課題や復習に取り組みました。最後に行われたテストで1位は逃すも、担任の先生に「高校生なのにクラスで1番会話が上手になったね。」と言っていただけてとても嬉しかったです。現地ではホームステイをさせていただきました。特にホームステイ先のハルモニ(おばあちゃん)が、毎日実の孫のように面倒を見てくださって、韓国の家庭に溶け込んだ生活はきっと忘れられないと思います。帰国後も連絡を取り合っており、大学の合格報告もとても喜んでくれました。外国で1人で生活するのは大変だったけれど、たくさんの親切な現地の方に救われ、なんでもポジティブに捉えられるように性格が変えることができました。留学して本当に良かったと思います。

費用詳細

学費:納入総額

102,800 円

住居費:月額

145,200 円

生活費:月額

- 円

梨花女子大学校の正門から見える大講堂
費用詳細

学費:納入総額

102,800 円

住居費:月額

145,200 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

留学で確信した、“私はこれを目指す!”

留学前は高校で理系分野を学んでいながら、大学で何を学びたいのか分からずにいました。留学してから多様な言語や文化はやはり興味深く、高校生活での探究も面白く活発に継続できたので、日韓を比較した調査・研究を続けたいと考えています。さらにこれを続ける上で日本の文化を深く知っていなければならないことを今回の留学で知ることができたので、日本に学びに来ている留学生ともっと交流を深めたいです。今まで勉強を続けてきた理系分野に進学する予定はもうありませんが、化学が好きで関心があるので、大学でも学び続けられたら嬉しく思います。
そして海外渡航ができるようになってきたので、学生に海外に興味があっても無くても「自分に見えていない世界はとっても広い」ことを伝える活動をしていきたいです。特に今の環境に満足できていない学生は自分の境遇を客観的に見てみて欲しいと心から思います。

梨花女子大学校の顔ECC

ココでしか得られなかった、貴重な学び

留学前の私はネガティブでマイナスに考えることが多く、学校では友達と一緒に不平不満ばかり口にしていました。その状況を普通のことだと思っていたし、何かあったら何かのせいにしていました。しかし1人で留学して、何があっても何かのせいにできなくなったとき、一生懸命やればなんでもできるし解決できることを学びました。それと同時に日本にいるとき、どれほど環境に甘えていたのかを思い知りました。帰国後もマイナスに捉えるのではなく、何事も好転させるめに今できることを考えるようになりました。
留学をして一度高校から離れたことで、高校生でいられる今をとても大切にしようと思えるようになり、充実した高校生活を送ることができたので、留学して本当に良かったと思っています。高校に行く意味や勉強する意味を見出せないつらい時期もあったので、一度高校から離れて考える機会の重要さを実感しています。苦しい学校生活を送っている学生にに留学を勧めていきたいです。

語学堂の修了証を持って友人とプリクラを撮りました!

感謝してもしきれない、お世話になった・大好きな人

私にとって唯一の韓国人の友人には感謝してもしきれません。現地では語学堂で日本人と一緒に韓国語を学んでいたので、韓国人の友人はできませんでした。そんな中で休日に私のしたいことにとことん付き合ってくれて、とても感謝しています。「観光客が行かないような食堂に行きたい」「韓国語で映画が見たい」「韓服が着てみたい」など難しい希望も沢山あったのですが全て叶えてくれました。また現地滞在中に私の家族が旅行で来たとき、日本語が話せないのに私の家族と一緒にご飯を食べたり、お酒を飲んだり(私は飲んでいませんが)してくれて嬉しかったし、家族も現地の人とご飯を食べる機会ができて喜んでいました。帰国するときには友人のお母さんが両手いっぱいのお土産をくださって、お見送りまでしてくださいました。本当に良い友達を持てて良かったし、友達が日本に来たら私も素敵なおもてなしをしたいと思います。
追記:友人が入隊前に日本に遊びに来てくれました。私の家で日本の家庭料理をふるまったり、一緒に観光したりでき、とても楽しい時間を過ごすことができました。

友人と韓服を着て景福宮へ

高校生留学のお金管理法

  • 生活 : お金

私が1番不安に感じていたことは現地でのお金の管理でした。高校生はカードを作ることもできないし、現金何十万円も持つのは怖いですよね…。少しでも役に立てればと思い、私が韓国で実際に使っていたものを紹介したいと思います。
①現地発行の外国人用カード:WAWPASS
このカードなしに私の留学は語れないと言っても過言ではない程重宝したカードです。このカードは地下鉄の駅等においてあるキオスクで発行、入出金できます。アプリで残高確認もできるし、万が一カードを紛失してしまった際にはアプリからカードの利用停止や再発行が可能です。韓国はキャッシュレス文化で現金で支払えない場合もあるので、このカードに常に2万円程入金しておけば大抵これで支払うことができました。入金は日本円からもできるので先に両替する必要もありません。唯一CGV(映画館)では使用できなかったので注意してくださいね。
※交通系ICのTmoneyも内蔵されていますが、大人料金で支払われてしまいます。高校生は高校生以下の料金で交通機関を利用する方がお得です。(約半額)そのため私はコンビニでcashbeeカードを購入し、購入した際に年齢の登録をお願いしました。
②現金を部屋で保管するときに役立った:100均の6リングバインダー、リフィル、ダイヤルロック
鍵が壊れていたのでダイヤルロックをかけたスーツケースの中で、バインダーに挟んで現金を管理していました。3日や1週間ごとに使う金額を分けておき、入金日にその分のリフィル1枚を持って行って入金していました。いくら使ったのかも明確に分かるし、危険だと思ったこともなかったのでおすすめです。
普段は現金30000ウォン程度にカードを持って生活していました。ぜひ参考にしてください!

上がWOWPASS、下がcashbeeカード

留学前・留学中の語学学習方法

  • 語学力 : その他の言語

「留学前にどれくらい語学の勉強をしたら良いですか?」「どの程度話せたら現地で困りませんか?」という質問を沢山されます。結論から言うと、『勉強できればできるだけ良いし、話せれば話せるだけ良い』と感じました。言語はコミュニケーションツールなのでどれほど深い会話ができるのかによって、留学の内容の濃さも変わって来ると思います。私自身分かるけれど自分で言葉にするのは難しく、序盤で悔しい思いをしたことが沢山ありました。できるだけ勉強して行きましょう!
留学前の勉強はその言語に慣れることを目的として行います。そのため動画や音楽、ドラマなど現地の人が話すものを沢山見て聞くと良いと思います。またそれをシャドーイングすると、現地で話すときまでに口が慣れて話しやすくなると思います。文法や単語が分からない状態の人は、最優先で単語を覚えましょう。
留学中は学校で出された課題をこなすでけでなく、授業中に積極的に発言をしましょう。“日本人気質“で消極的になってしまうのは勿体無いです!先生に積極的に話しかけてみてください。困ったときは助けてくれるし、スラングや若者言葉を教えてくれることもあります。(現地で映画のチケットが買えず困っていたときに、代わりに予約してくださった先生もいました。)また生活で必要だと思った単語をメモしておいてその日中に覚えてみてください。帰国する頃には生活する中で単語の意味が分からず困ることは無くなると思います。1番大事なのは沢山会話をすることです。言葉の言い回しや相槌の打ち方は会話の中でしか学べません。ぜひ日本語を忘れるくらいその言語に没頭しみてくださいね!(私は帰国して10日間くらい日本語が変だと言われていました…)

留学経験は大学入学に役立つか?!

  • 帰国後の進路 : 進学

私は高校2年生の冬に留学しました。そうです。大学受験を経験した人は聞き覚えのあるであろう「高校3年生0学期」です。当時はもちろん、この時期に留学して大学受験が手遅れになったりしないだろうかと不安に思っていました。しかし留学した後に、総合型選抜などの推薦入試や語学検定が活用できること、韓国語で共通テストを受験できることを知り、私にピッタリの方法で受験することができました。総合型選抜では留学経験や語学検定の自分にしかないものが大きな武器となります。高校時代の韓国留学という私のマニアックな経験は大学受験でも役に立ったので、大学受験が原因である留学の悩みを抱えているのであれば、推薦入試なども視野に入れてみると良いのではないでしょうか。

留学前にやっておけばよかったこと

語学検定を取得しておけば良かったと思っています。確かに語学力は成長しましたが、明確な数値で成長度を確認できなかったので少し勿体無いことをしたと思います。これから留学する人には今のスコアを確認するために語学検定の受験を勧めます。

留学を勧める・勧めない理由

留学はとっっってもおすすめです!今の現状を打破したい人は短期で良いので留学をしてみると自分の視野が広がると思います。

これから留学へ行く人へのメッセージ

学生のうちの留学はきっとあなたの人生を変える大きな出来事になると思います。ワクワクしながらも大きな不安に推しつぶされそうになっていることでしょう。でも、きっと大丈夫!その1人で外国に足を踏み入れる勇気さえ持っていれば、後はなんとかなります。現地の人は優しい方ばかりです。自分の心を開いて接すれば、現地の人々も必ずあなたに心を開いてくれるはずです。気をつけて、いってらっしゃい!