留学内容
私の留学のテーマは、「磁力を用いて神経回路を再構築することで神経難病の治療へとつながる研究を通じて、国際研究力を高める 」です。
私が今回留学した、Raffa先生の率いるNanomedicine labでは、ナノ粒子を用いて、主に神経の再生やがん治療、遺伝子治療の分野において研究を行なっています。
私が参加させていただいたParkinson’s disease プロジェクトでは、iPS細胞から分化させたドパミン神経細胞において、物理的引張力(=磁力)が神経繊維の伸長や誘導、分化の促進に寄与できるかどうかを、in vitroとex vivo(マウスの脳スライス)で検証しました。磁力は細胞にMNPs(magnetic nano particles)を取り込ませ、磁場中に置くことによって生じさせます。なお、このようにMNPsによって生じさせた磁力によって神経細胞を伸長させることをNano-pullingと呼んでいます。具体的には、ドパミン神経細胞の分化誘導、マウスの脳のスライスの作成、固定染色などを行いました。