留学内容
京都大学で研究していたアルツハイマー病の研究を深めるために留学しました。京都大学ではin vitroとよばれる人工的な条件下での実験により、アルツハイマー病の原因タンパク質の研究をしていました。台湾では、その研究から得られた抗体が実際に診断に使えるかどうかを、モデル動物や細胞を使ってより生体に近い条件で評価する方法について研究しました。1年間で幅広い実験手法を学ばせていただきました。アルツハイマー病研究と並行して、パーキンソン病認知症の診断法開発に向けた研究もしました。京都大学で所属していた研究室とは分野の異なる研究室での研究だったため、実験技術を習得するのに苦労し、研究室の人にたくさん助けていただきました。研究はなかなか思うようにはいかず、たくさんの論文を調べ、特に留学後半はひたすら実験していました。得られた結果は修士論文にまとめました。
研究に必要な分子生物学に関する知識を深めるため、研究と並行して、講義も受講しました。私の在籍していたInstitute of Biotechnologyでは授業はほぼ全て英語で行われていたため、中国語ができなくても授業の選択肢はたくさんありました。印象的だったのはプレゼンの多さで、どの授業も最低1回はプレゼンする機会があり、1年中スライドの作成に追われていたように思います。英語でプレゼンをする力が鍛えられました。