台湾(台北)
・国立台湾科技大学
私は徳島大学では製鉄所からの廃棄物(二次資源)からのリン回収を行っていた。石のようなその廃棄物を粉末にして酸に溶かし、そこにアルカリを添加してリンを含む沈殿を回収するという実験である。台湾ではその沈殿生成の過程をPHREEQCよって解析した。基本的に自分でインターネットを参照してPHREQCを学んだが、その前に使い方の簡単な説明やデータの整理の仕方を教えて貰うことができ、理解が速くなったため、私のしたいことに関しては1カ月で習得することができた。PHREEQCには色々な機能があるが、私は溶液の固液の平衡計算の方法だけに絞ったため1カ月で十分であった。研究室では一人でPCと向き合い、ひたすらに様々な条件を試した。研究室は産業廃棄物からの資源の回収の研究を行っており、様々な実験が行われていた。週に一度研究室のミーティングがあり、そこではそれぞれの1週間の研究成果を聞くのだが、ここでは知らない技術や知らなかった環境問題を知る経験にもなった。
・私生活
住んでいたのは地下鉄で20分くらいの駅周辺である。台湾の交通機関は安全で安く、大学までの往復で270円であった(当時:1NTD≒4.5円)。宿はAirBnBで予約し、そこではホストと私と他3名の留学生と共同生活をした。せっかく留学に来たのでみんなと一緒にお酒を飲み、映画を見て楽しんだ。それぞれが友達を呼びホームパーティも頻繁に開いていた。
食事については、朝はコンビニでおにぎりを食べた。コンビニはセブンイレブンもファミリーマートもあり、商品の内容は台湾のものが多いが、日本のものも普通に売っており、特に困ることはなかった。昼は、学校の食堂を利用した。食堂は1食350~450円の値段帯で利用でき非常に安かった。台湾名物のタピオカドリンクも700 mLくらい入って150円程度であった。タピオカドリンクには多くの種類があり氷の量や砂糖の量も選べるが、私のオススメは烏龍ミルクティの微糖微氷で、研究の合間によく飲んでいた。夜は大学周辺の夜市やお店で食べたり、家の周辺のお店で食べた。台湾には多くの美味しいものがあったが、特に気に入ったのは大学の前の水煎包と家の近くの屋台の大鶏排である。
また、交通機関が安価にりようできるため、秋から冬にかけては雨が多いが、週末晴れの日を見つけてはあちこちへ旅行した。台北は広く観光地は多くあり暇することはなかった。