留学大図鑑 留学大図鑑

Sachiyo

出身・在学高校:
広島県立西条農業高校
出身・在学校:
広島文教女子大学
出身・在学学部学科:
人間科学部・初等教育学科
在籍企業・組織:


最終更新日:2018年01月24日 初回執筆日:2018年01月24日

台湾vs日本?書写教育比較!

留学テーマ・分野:
語学留学・中国語
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • 国立成功大學華語中心,花苼米藝術設計教室,台南市立忠義國民小學
  • 台湾
  • 台南
留学期間:
12か月
総費用:
1,500,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 1,720,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
中国語 挨拶など基本的な会話ができるレベル<中国語検定準4級> 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

日本と台湾の書写教育を比較するため、1年間国立成功大學の語学センターで中国語を学びながら、地域の書道教室や小学校に通って台湾の書文化や書教育を学んでいました。留学の主な目的は書関係ですが、小学校ではボランティアで英語を教えたり、保護者や教員向けに日本語教室を開いたりもしていました。
一見して「筆」や「漢字」は日本語と似ていますが、筆の持ち方から参考にする古典、小学校における書写教育の在り方は全く違うものでした。もちろんインターネットでも知り得る情報もありますが、実際に行かないと分からなかったことの方が圧倒的に多く、毎日が発見の連続でした。

留学の動機

以前行った小学校実習で、国語(書写領域を除く)や算数はよく授業が研究されているけれど、書写はそうでないように感じました。書写には「文字を正しく整えて書けるようになる」だけでなく、文字の歴史や日本の文化を学ぶことができ、心を豊かにする魅力もあると考えています。ICT化が進められ手書きをする機会が減っているからこそ、書写教育を見直す良い機会なのではないか?このような思いがあり、留学に踏み切りました。

成果

本来の留学の目的であった日台の書写比較のみならず、台湾の英語教育、小学校教育の全体像、台湾人が持つ日本への印象についても知ることができました。

ついた力

とびこむ力

小学校での4か月間のボランティアでは、まず自分でメールを送って受け入れてくれる小学校を探すところから始まり、無事にボランティアが始まった後もやりとりは全て中国語で行われる上、最初は台湾の学校の勝手も分からず本当に苦労しました。でも幸いなことに日本に対していい印象を持っている方や、懐の広い先生方が多かったこともあり、ボランティア中はたくさんのチャンスを頂き、満足のいく時間が過ごせました。

今後の展望

「書写」や「言語」だけでなく、異文化を理解すること、また同じ文化的背景があってもお互いの違いを認め合うこと等、留学を通して学んだものを小学校の教員になって子どもたちと共有し、一緒に考えていきたいです。

留学スケジュール

2016年
9月~
2017年
9月

台湾(台南)

➊国立成功大學・華語中心(2016.9-2017.9)
「你好」「謝謝」しか言えなかったレベルから、帰国後はアルバイトで中国人の接客を任され、また初対面の人からは台湾人や香港人と間違えられるレベルに。

➋花苼米藝術設計教室(2016.9-2017.8)
自分の書を磨きつつ、学校外での子どもたちと書の関りを観察。また別の大学で募集されていた「第二屆全國大專硬筆書法比賽評比」という硬筆書写コンテストの日本人/韓国人の枠で、佳作に選ばれた。

➌台南市立忠義國民小學(2017.3-2017.6)
台湾の小学校での書写教育の在り方について学んだ。また自分が中国語を学んだことだけでなく、英語や日本語を教えることを通じて言語学習の面白さに夢中になった。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

小学校で平仮名を書く授業をした時の様子。
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

感謝してもしきれない、お世話になった・大好きな人

ボランティア先の小学校の先生達が、会ったばかりの赤の他人とは思えないほどに親切にしてくれ、また自分の仕事でもない私の書道や英語研究にも、忙しい中積極的に協力してくださいました。ある時、児童550人を対象にしたアンケート調査を行ったのですが、アンケートの内容確認や担任の先生方とのスケジューリング、予想していたよりも遥かに大変な作業で、たくさんの人の協力が必要になることに途中の段階で気が付きました。しかし先生方の協力のもと、なんとか1か月の準備期間を経て、550人(21クラス分)を無事に終えることができました。この件に関しては、本当に感謝してもしきれず、この一件だけが理由ではありませんが、今後会った台湾人には必ず親切にしようと誓っています。

お世話になった台南市立忠義國民小學。

大陸(中国)の中国語とは区別し、割り切ること。

  • 語学力 : その他の言語

台湾では中国語と台湾語の両方が使われており、特に南部では台湾語が好んで使われる傾向があります。そのため学校で学ぶ中国語と、日常で使われる中国語のギャップに戸惑うかもしれません。更に、日本語や英語でも口語と文語の差はありますが、中国語はその差がかなり大きいです。なのでもし、「何が正解なのか?」という疑問ループに陥ったら、『これは大陸(中国)で使われる単語。台湾で使われる単語。文法的には正しくないが、台湾人が日常的に使う文法(=台湾語の影響を受けた中国語)。』などと割り切って考えましょう。答えは一つではありません。これが台湾で中国語を上達させる、一つの大切な考え方だと思います。

留学前にやっておけばよかったこと

➊中国語の勉強。➋アンケート調査の方法やルールについての事前学習。

これから留学へ行く人へのメッセージ

私は留学をして、後悔したことは一つもありません。
そして人生は一度きりで、いつ死ぬかはあなたにも友達にも、誰にも分かりません。
あなたの人生を、後悔のないよう、精一杯楽しんでください。