chiaki(神戸大学大学院/ 私立帝塚山学院泉ヶ丘高等学校)
- 留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
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- 留学テーマ・分野:
- 大学生:交換・認定留学(日本の大学に在籍しながら現地単位取得を伴う留学)・芸術・美術・音楽・デザイン・演劇
留学初期、ルームメイトとの距離感を知ることにとても苦労しました。3人で共有スペースをシェアしていましたが、私以外は生粋のドイツ人。話すスピードも使われる言葉にもあっけにとられっぱなしの毎日でした。一緒に料理をしよう、パーティーをしよう、と誘ってもらうものの、自分の中にまだまだ楽しむ余裕がありませんでした。さらに、親切なルームメイトに向かって、「自分のペースで生活をしたい」と言い出せず、声をかけてもらうたびに答えられない自分に自信がなくなり…次第に顔をあわせることにも、料理をすることにも積極的でなくなりました。
そんな内向きな日々を過ごしていたところ、一人のルームメイトが共有スペースに顔を出さない私のことに気づき、私の日本人の友人に連絡を取っていたことを知りました。彼女は私が病気にでもなったのではないか!?!?と本気で心配していたようなのです。
申し訳ない気持ちと、感謝の気持ちでいっぱいだった私は、言葉に自信がなくて少し距離感がわからなかったこと、まだ生活にも充分に慣れていないから自分のペースを保ちたいこと、拙いドイツ語を聞いてくれる感謝などを打ち明けました。
そうしたメールのやり取りの後、ルームメイトと再び話すことができたときには、私は安堵と感謝の気持ちでいっぱいでした。
言葉に自信がなくても、そこで落ち込むことはなかったのに、と今思えばちっぽけな悩みに過ぎませんが当時の私には一大事だったように思います。
この経験から学んだことは、素直に思っていることを伝える、それだけで言葉がどれだけ拙くても通じ合うことができるということです。何かに悩んだ時、思い詰めるようなことはしなくていい、ちょっと深呼吸をして、思いと真摯に向き合ってみる、相手に伝える、それだけでほとんどの問題は解決に向かうと思います。