地獄の松生杖生活

赤川 扇月(東京都立大学/ 旭川実業高等学校)
- 留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
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- ゲント大学 理学部 固体物理学科 DRAFTグループ
- ベルギー
- ゲント
- 留学テーマ・分野:
- 大学院生:交換・研究留学(日本の大学院に在籍しながら現地大学院内で学ぶ留学)
留学中、一番困ったのは、現地のサッカーチームで活動中に足首を骨折したことです。特にきつかったのが3つありました。 ① 医療・手続きの壁: 日常会話は問題なくとも、専門的な病状の説明や複雑な医療費支払いシステムの中での意思疎通は難しかったです。 ②金銭的な壁: 治療費を全部自分で立て替えなきゃいけなくて。現地の保険に入ってないと高額な出費でした。あっという間に生活費が底をつくかも…という恐怖と常に戦ってました。 ③ 生活の壁: 松葉杖生活が地獄でした。寮から大学までの移動手段もないし、ご飯の用意や買い出しも大変で。動けないストレスと友達と遊びにも行きづらくて大変でした しかし、この困難を乗り越える鍵となったのは、現地で築き上げてきた「人との繋がり」と「マインドセットの転換」でした。 窮地に立たされた私を救ってくれたのは、現地で出会った友人たちです。彼らは通院の送迎や買い物、煩雑な手続きのサポートを献身的に行ってくれました。異国で困難にぶつかった時、最終的に助けてくれるのは、自分が大切にしてきた人間関係なのだと痛感し、周囲への感謝の念が深まりました。 また、私はこの状況を悲観するのを止めました。「骨折なんて最悪だ」と嘆くのではなく、「異国でトラブルを自力で乗り越える絶好の機会だ」と解釈を変えました。 結果として、骨折というトラブルは、人の温かさを知る機会となり、逆境でも「なんとかなる」と信じて前に進むタフな精神力を養う経験となりました。困難に直面しても、落ち込まず、良い面に目を向けて意味づけを変えれば、どんな壁も必ず乗り越えられると確信しています。
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