治安ってなんだ?:路上生活者の方との関わり方(無視から寄付までの変遷)
のどか(東京大学大学院/ 愛光高校)
- 留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
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- サンパウロ大学哲学文学人間科学研究科
- ブラジル
- サンパウロ
- 留学テーマ・分野:
- 大学院生:交換・研究留学(日本の大学院に在籍しながら現地大学院内で学ぶ留学)
「ブラジルは治安が悪い」というのはよく言われることです。実施に例えば夜間の出歩きは特に危険で、できるだけ避け、複数人で移動し、ウーバーという配車アプリの使用が推奨されています。しかしそもそも治安とは何なのか、私はそれを路上生活者の方との関わり方から考えました。今振り返ると、私は路上生活者の方への強固な偏見という課題を抱えており、それを徐々に解決に向かって行動を変えていきました。路上生活者の方は、ただただ道に寝ていたり、通行人に寄付を依頼していたり、時にはひったくりや恐喝をしたりと様々です。私は最初、自衛として迂回や無視をしていました。しかしあるネイティブの同世代の友人は、「ごめんなさい、できません」等と言って、柔らかに断っていました。それを見て私も無視ではなく、まずは一言返すようにしました。すると、「はい、大丈夫です。神のご加護がありますように」等と返してくれ、ささやかなコミュニケーションが生まれました。しかしそんな風に毎回断る日々を過ごすなか、私も少し寄付したいと思うようになりました。ちょうど帰国の時期も迫っており、行動をしたいが怖いという葛藤がありました。ネイティブの友人に相談すると、「直接カネではなく、その人が必要としているモノ(食べ物や電車のチケット等)を代わりに買ってあげるべし」とのこと。何故ならお金を渡してしまうと、依存性のある違法ドラッグ等に使ってしまう可能性もあるからだそうです。その助言を貰ったあと、ある日駅のパン屋さんの前で、パンを買うように依頼をされました。私が買って渡すと、御礼も言ってもらいましたが、不服そうに「お金が欲しかった」と言われました。ここで笑顔で御礼を言ってもらえたら、綺麗な物語になったように思いますが、現実はそんな風にもいきませんでした。でもそのパンはきちんと食べてくれました!◎
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