julia(広島大学大学院/ )
- 留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
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- エピナル市役所住環境・都市再生課、坂茂建築設計事務所
- フランス
- エピナル、パリ
- 留学テーマ・分野:
- 海外インターンシップ
市役所でのインターン中、渡航後わずか2週間の時期に、住宅調査(建物内外部の写真撮影など)に、私一人で行くよう任された経験が、大きな学びの機会となった。
上司が多忙な時期だったため一人で行くよう言われたのだが、日本人がほぼいない田舎の小さな街で、業務内容をフランス語で質問されてもまだ自信をもって回答できない段階で、一人で一般市民の住居地に入ることは非常に不安だった。「知らない日本人がフランス人の住宅に入っていくのを見て不審がられたり、何をやっているのか質問されてもとっさにフランス語で答えられずに市の不信感につながってしまうのではないか」と思い、とても怖かった。
同僚たちは「日本人一人でフランス人のアパートメントに入っていくなんて、そりゃあ不安よね」と声をかけてくれたが、「具体的にどの程度不安なのか、何をしたら不安が軽減されるのかまでは先方もわからない」ということを今回改めて感じた。そして、「何が不安か」ということだけでなく、先方に何をしてもらいたいかを伝えることが重要であるということを学んだ。今回の場合は、初めからフランス市民からの不信感を少なくするために、市職員用のジャンパーをお借りしたり、必要に応じて住民に提示するための住宅調査許可証(市長のサイン入り)と名刺を作成してもらうようお願いした。また、「調査は問題ないが、市民に何をしているか質問されたときに対応できるかまだ不安」と伝えた際は、上司ではない他の職員も、時間を見つけて付き添ってくださった。
このように、困ったことがあるときは、こちらからお願いしたいことを伝えて周りの助けを借りてできることを最大限することで、不安もだいぶ軽減され、やるべき業務に集中することができた。