僧院チベット語リスニング対策
乾 将崇(東京大学/ 清風高校)
- 留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
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- ギュメ学堂・チベット仏教・ゲルク派
- インド
- フンスール
- 留学テーマ・分野:
- その他のテーマ
チベット語は文語と口語でかなり開きがある言語のうちの一つです。さらに、僧院留学するといった場合、さまざまな訛りや仏教表現を知っておく必要があります。これらの対策を十分日本でしてから留学することは難しいです。ただし、勉強の順番はお示ししたいと思います。まず、文語チベット語の文法を学んで、文法書の例文暗記をしてみてください。その後、grub mtha'と呼ばれる教義書をチベット語で読んで和訳を作成して、チベット語を暗記してみてください。その後、口語の文法書で文法を学んで、その例文暗記をしてください。これができたら、日本にいるチベット人コミュニティに出入りして、チベット人と会話したり、YouTubeでチベット語のリスニングをしたりしてみてください。その際、できるだけ多くの方言と触れた方がいいと思います。その後、インドの仏教論理学の専門書を読み論理学の基本的な考えを学び、その後bsdus grwaの読み方をYouTubeで勉強してください。その後、チベットのお坊さまのお説法のYouTubeを見て、文字と音とを対応させるようにします。これくらいのことができるようになれば、あとは留学しても大丈夫だと思います。留学後は、講義をできるだけ文字おこしすることが重要です。文字と音を対応させ、そして意味と対応して、最終的には意味が理解できるということになります。文字と対応できない表現もありますが、それはスペルとかは考えずに、気合いで音で覚えて、意味もよく分からないまま感覚で使って試してみるしかないです。使っているうちに、意味がわかってくるようにもなります。そして、文語的な表現と口語的な表現が文脈に応じて使い分けられるようにしておけば、おおむね問題ないと思います。例えば、「〜のような」というのは「〜ナンシン」あるいは「〜タウ」と言いますが、前者がより口語的な表現で、後者がより文語的な表現です。
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